第35話 満開の桜!

 じふちゃんは、ちょっと病的なくらい『桜』が好きかも知れません。


 日本人に生まれて本当に良かったです。


 ジャパニーズピーポーの一員でいられて、めっちゃ幸せでございます。


 私を生んでくれてありがとう父よ母よ(父は産んでいないけど!)、マジ感謝感激雨あられ。


 桜の花びらの、あの優しい感じの、薄いピンク色がすごく好きです。


 満開の桜は、生きている喜びを再確認させてもらえる、じふちゃんの「心のパワースポット」なのですね。


 「狂い咲き」という言葉がすごくぴったりだなぁと思います。


 狂った情熱を呼び覚ますような何かが秘められているような気がするのです。


 ニュースで「桜の開花宣言」という言葉を聞くと、ときめいてしまいますね。


「あ! あと何日で開花するのね! ワクワク! ドキドキ!」


 みたいな感じで(笑)。


 結局日常が忙しくて、毎日名所めぐりをして、桜が咲く様子を見に行けるわけじゃ無いんですけどね。


 都合がつかなかったり、見に行けそうでも天候が悪い場合が多々あります。


 そんな年は少し空いた時間に、近所の川沿いに連なって咲いている桜を、散歩しながら見て歩きます。


 散歩は元々好きなのですが、桜を見るという目的があると、楽しみが倍増しますね。


 自作小説に何度も登場させるくらい、桜の美しさには魅せられ続けております。


 北海道に住んでいた時、小説を一つだけ完成させる事が出来ました。


 その作品には、狂い咲きした桜並木が登場するんですね。


 そんな桜たちにひたすら話しかける、頭の狂った王女様が主人公の物語でした(怖い怖い怖い怖い!)。


 勝手なイメージで申し訳無いんですけど、じふちゃんは桜の花に『魔力』を感じております。


 あの小説を完成させる事が出来たのは、満開の桜が伝えてくれた魔力のおかげかも知れません。


 実は、今書いている小説にもたびたび、桜の木が登場いたします。


 関東地方に越してからじふちゃんの「桜ラブ」はさらに加速し、毎年春になると満開の桜をあちこち、見に行かせていただきました。


 千鳥ヶ淵。


 浜離宮恩賜庭園。


 新宿御苑。


 上野恩賜公園。


 目黒川。


 などなどなど。


 ビックリするくらい巨大な桜の並木道が、東京近郊にたくさんあるのですね!


 やはり、お江戸の桜はすごかったー。


 もっともっと、たくさんの桜を見に行きたいです。


 歴史溢れる京都の桜や、他の地方の有名どころにもどんどん足を運んで、「桜見物」してみたい!


 きっと、うっとりするんだろうなぁ…………。


 死ぬまでに実現したい事の一つですね。


 こうして、妄想しながらワクワクドキドキしている時が、一番楽しいのですよね。


 桜関連の本を発見すると、立ち読みして結局ついつい買っちゃってます。


 図書館だと、気づいたら借りちゃってます。


 桜関連の小物を見かけると、レジに持って行って買っちゃってます。


「桜だ桜! ときめくのう♡ これがこの世の春よのう」


 …………一体どこの誰なのでしょうか。


 こうなると、かなり危ない奴ですね(笑)。


 何というか、自分的に心が大きく動かされるのですね。


 長い長い冬が終わって、待ちに待っていた桜が、やっと満開に咲いてくれたーーー! 


 …………かと思えば、あっという間に散ってしまう。


 その儚さが、何というか…………グッときます。


 何だか少しだけ、アレに似ている気がするんですね。


 七夕の、織姫と彦星。


 年に一度、ほんのちょっぴりしか会えない、という感じ。


 まぁ、桜の開花は上手くいけば2週間くらい楽しめるので、一年のうちたった一日しか会えない織姫と彦星と一緒にするわけには、いかないのかも知れませんが。


 永遠に目に焼き付けておきたい美しさなのですが、そんなわけにはいかないんですね。


 その「すぐに会えなくなってしまう」という儚さが、とにかく色んな事を考えさせてくれます。


 最近はその儚さを、人の生き様などと重ねて見ちゃいます(笑)。


 ああ、年を取ったものよのう。


 咲き誇っている時が誰もが一度はあったりするのでしょうが、その瞬間は永遠に繋ぎ止めてはおけませんね。


 長い人生の中にある1ページには、満開の桜に匹敵するような、体に電流が走るくらいの(?)輝かしい感動を覚える出来事が、あるのかも知れません。


 でも、その瞬間以外は………?


 楽あれば苦ありの日常を、淡々と乗り越える必要があるわけで。


 花が散った後には、葉を茂らせて養分を体にためていたり。


 紅葉してハラハラと、たくさんの落ち葉を落としてみたり。


 幹がむき出しの状態で、大雪や雨風などが襲う、寒い冬を乗り越えてみたり。


 そういう日々を過ごすうちに。


 枯れ木に見えたはずの枝に、やがていつしか蕾がついて…………



 また、満開の花が咲く。



 ああ、桜さん、アナタ頑張っているんだね。


 

 私も負けずに頑張るよ!




 …………なーんてね、心の中で毎年、桜に話しかけたりしておるのです、ハイ(笑)。


 

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