第50話大きな音とお城がガタガタ
「とうさま、かあさま、おやすみなさい」
「おやすみなさい!!」
「おやすみなさい」
にぃに達と一緒にみんなでとう様達に、おやすみなさいのご挨拶です。僕達がおやすみなさいするときに、とう様がお仕事のお休みに来たの。寝る前にとう様に会えて僕とっても嬉しかったです。
みんなでベッドに入って。僕達が寝るまで、とう様もかあ様も一緒に居てくれるって。ニコニコの僕。なかなか寝られませんでした。
すぅすぅ。クゥクゥ。むにゃむにゃ。
ドガガガガガガガっ!!
「わわ!? 何?」
「うう?」
「ふわわわ!?」
とっても大きな音がして、それからお城がとっても揺れて、僕目が覚めました。ぷるちゃん達も起きて来て僕の側に。ムウちゃんがちょっとプルプル。にぃに達がムウちゃんのお手々引っ張って、ベッドの上に乗せてくれて、ムウちゃんもすぐに僕の側に来ました。
お部屋の中見たら、とう様もかあ様も、シェーラも誰も居ません。それでにぃにが隣のお部屋かもって、呼びに行こうとしたら、窓からドラゴンおじさんとシューお兄さんが入って来ました。それからすぐにとう様とかあ様達もお部屋に入って来て。
みんなバタバタ。かあ様とシェーラはラッセルにぃにに、お洋服着替えてって、それから靴を履いてって、それからダレルにぃにと僕のお着替えします。お着替えが終わって、僕もお靴履いて。
次はお部屋の真ん中。ソファーの所に行きます。ライオネルがカバンをソファーの近くに置いて、簿のカバンの中ににぃにや僕達のカバンもありました。僕のウルちゃんの形したカバン。首に紐引っ掻けるの。お菓子とお船と馬車のおもちゃが入ってるんだ。
僕達はソファーに座って。とう様達はまだお部屋の中をバタバタです。ドラゴンおじさん達は窓からお外ずっと見てます。それでとう様がバタバタしながら、ドラゴンおじさん達とお話したの。
「どんな感じだ」
『私の考えていた通り、という感じか。結界は完璧に作動している』
「そうか。ライオネルどうだ!」
「準備完了です!」
「よし。ヱン様」
『では、そろそろ我も行くか。と、その前に』
ドラゴンおじさんが僕達の前に来ます。それでお約束守って、今いるお部屋で静かにしてるんだぞって。それから時々応援してくれって言いました。
『我は悪い魔獣達を倒しに行ってくるからな』
「うん!!」
『ぷゆゆゆん!!』
『ガウガウア!!』
『うん、お約束。お部屋から出ないし、応援頑張る』
『よし!』
ドラゴンおじさんが僕達のこと抱きしめて、それから窓の方に戻って窓からぴょん!! それでドラゴンに変身して飛んで行っちゃいました。
ドラゴンおじさんが行っちゃって、次はとう様が僕達の所に来てくれました。
「なるべく早くお戻って来れるようにするからな。母様の言う事良く聞くんだぞ。ラッセル、ダレル、エリアス達のこと頼むぞ」
「大丈夫! 俺お兄ちゃんだもん!!」
「僕も!!」
とう様がニコッて笑って、ドラゴンおじさんみたいにギュって抱きしめてくれました。それからかあ様のこともギュってして、ライオネルと一緒にお部屋から出て行きます。僕はかあ様のお手々握ってとう様にバイバしました。
ドガアァァァァァァンっ!!
とう様達がお部屋から出て行って、また大きな音がして、お城がガタガタ。みんなでギュって固まります。かあ様とシェーラ、シューお兄さんは窓の所でお話です。にぃにがかあ様達のお話聞いてて、悪い魔獣があの大きな音させてるって。お城のガタガタも。
とう様もドラゴンおじさんも、悪い魔獣をやっつけに行って、ライオネルもみんな強いから、絶対に悪い魔獣やっつけてくれるけど、でもちょっと怖いなぁ。そう思ったらフラキーが、お外に居る僕達に会いに来てくれた魔獣達もとっても強いから、みんなで一緒に戦ったら、きっと早く悪い魔獣居なくなるよって。
そっか、お外にはドラゴンさん達もたくさんいるもんね。きっとすぐにやっつけちゃうよね。そうだ!
「おうえん!!」
『ぷゆゆん!!』
『ガウガァ!!』
『うん! 応援しよう!』
かあ様がソファーから動かないでって言ったから、ソファーに座ったままとう様たちと、ドラゴンおじさんのこと応援です。早くやっつけて、早く帰って来て!
*********
「ふぅ。やっと外にでられた」
僕は周りを見渡して、今どこに居るのか確認したよ。
はあ、全然知らない場所だよ。どれくらい移動して来ちゃったのかな。まったく、人間が昔埋めたもののせいで、ひどい目にあったよ、埋めたものっていうか、書いたものっていうか。まさか発動させられるなんて。
あ~あ、中に居るうちにかなり力が付いちゃった。これ、今の僕じゃ止められないや。どうしようかな? このままだとこいつらがすべてを支配しちゃうし。でもどうにもできないし。
あれ? この感覚、こう攻撃。ここってあの森じゃないよね、何でここに居るのかな? それに…。向こうの方から流れてくるのって、もしかして。え? え? どういう事?
もう、僕が閉じこめられてるうちに、何がどうしたの? でもこれなら、ここのことは任せて、僕は向こうに行って、上手くいけば止められるかも。
良し! 急いでいかなくちゃ。でも焦って見つかるのはダメ。今度は逃げられると思うけど、また閉じこめられちゃうかもしれないから、そっと急いでここから離れなくちゃ。そっと、そっと…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます