”極真武”・”仙術”開幕
~~”
・【
・頭上の球体による体力や
・公正を期すために大会期間中の仙力回復は球体からの回復と
・勝敗は気絶を含む戦闘不能、降参が認められているが、八百長などの防止を目的とした【縛り】の効果で、選手は常に”
~~”仙術”限定【縛り】~~
・・試合場内、選手、リング全てが【
ーーーーーー
”仙術”が開幕される前に
一つは参加選手、しかも本選出場が決まっている
「酒くせぇ~で、やがります! それに怪我までしてるで、ごぜーます!! バカ! バカバカ!! テスラのバカ!!!」
「ニーナ殿、済まぬぅ……二日酔いで頭が、痛いのだ……。大声は止めてくれぇ……。【
「罰で、ごぜーます! 本選まで治さねぇで、ごぜーますですよ!!!」
「そんなぁぁ……痛っつつ……」
濡れた犬みたいに大人しくなったテスラがニーナに怒られていた。
ダメな兄貴を叱っている幼い妹みたいで、外野から見る分には微笑ましい光景だった。
そんな”
「ポンチャイ。お前さんが娘に、ナターリアにだけ忠誠を誓っているのは構わん。だが、
「……………………」
他国であるために”タルワール”の国王、グリム・ドヴェルグの正式な装備ではないらしいハンマーを片手に、”耳かき”でも扱うように持ちながらポンチャイが詰問されていた。
子供みたいな背丈で、餅つきに使うような鍛冶用の巨大ハンマーを振り回すさまは、さすがはドワーフの王といったところか。
「今回はテスラ殿とタイチ殿の計らいで、
天高く、ハンマーが振り上げられる……。
「ふぎゃああああ!??」「なんで、ごぜーますか!?」「ほーー!」
選手、会場はおろか、帝都全体が揺れたのではと錯覚するほどの地響きと轟音。
振り下ろされたハンマーが耐えきれずに
「飼い犬の
粉々に吹き飛んだはずのハンマーが周囲に被害を出さない為だろうか、グリムの掌の上で
元の体積よりも小さく、野球のボールのように圧縮されたソレを無造作に、開けた大穴へと投げ捨てられていく。
「委細承知いたしました。姫様の為にも、勝手は致しません」
深々と、子供の背丈のグリムよりも頭を下げるように腰を曲げ、謝罪をしたポンチャイを一瞥もせずに立ち去っていく。
「タイチ殿。謝罪の品、詫びを考えておく。それで、”タルワール”への遺恨は水に流してもらえると助かる。楽しみにしてると良いだろがい!」
そう言い残し、豪快に笑って、グリムの背中を見送ることしか出来なかった。
発覚した問題の二つ目は___
「お~~怖や。いくら一線を退いたとはいえ、流石は”
そう言いながら気安く、俺の肩にしな垂れかかる女が居た。
「本選の出場選手。
「こないな美女に寄りかかられとるのに、つれないわぁ。いけずな御人や、タイチはんは!」
そう言って、より一層、身体を押し付けてくるのだった。
___”
ーーーーーー
『
『そないなこと言いましても。すでに悪神”
「”幻惑”の女狐め! 今度こそ、ウチと戦ってもらうゾ!!」
「あ~~、はいはい。勝ち上がって来て、くじ運が良かったらで良ければ、お相手しまひょな」
問題の元凶と原因が二人して、じゃれ合っている。
能天気なコイツらのせいで皇帝と”女王”が口論していたと考えると、可哀想に思えてくる。
「”無手”と違って、”仙術”は参加者が多いが。思っていたよりも少ないな」
「良い所に気付きましたね! 流石です、タイチ様!!!」
シロと同じく、コッチに遊びに来ていた国代表枠、皇帝の娘のシーが元気よく
……遠くで、テスラが頭を押さえていた……。
「”仙術”、要は【
「見た目は派手で人気も有るが。才能に恵まれた【神技】使いだけしか出られないから、参加が少ないのか。使えないくせにフェイ・ラン、お前はどうしてたんだ?」
「撃てるのは1発だけですからね。避けるなり、防ぐなり、
事前にホンと検証したことを、長年の参加者である二人から確認を取る。
”仙術”、確証は無いが、運が良ければ優勝できそうだ!
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ーーー
ーー
ー
タイチの現在の”仙術”での
”無手”での予想以上の活躍により、フェイ・ランのように【神技】に対処し、勝負になると判断されたのだ。
しかし所詮は、”仙術”で不利な
”全適性”とはいえ、【神技】の使えぬフェイ・ランの
「喜びなさいな、チィェン。私が夜更けまで手伝ったことも有るでしょうけど」
「は、はい。ホン様、何でしょうか?」
__しかし、此処にタイチの勝利を、優勝を”願う”者が居る!
「”仙術”、今年の”仙術”で優勝するのは____タイチよ!」
____勝利を、優勝するのを
「ついては、ソレを手伝った私に、≪
______”おこぼれ”を要求する者が居る!!!
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