過去の”亡霊”
「私の兄、
ツァィの兄、バンが凶行に走った経緯が、そんな兄を≪止めたい≫と”願う”妹の口から、悲痛な表情で語られる。
「最初は、本当に可愛い
その日の食事から、
「誓って!
「そんな時に、白虎から”媒介”が届いた訳か。……今までの”罪”を肯定された気分だろうな。そして、だから、
そこでツァィの話を切って、話を聞いていた
「
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ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
「”貧困”の解決なら、いつも通りボクなら”金”ですね。ですが、
「そもそも、依頼を受けられません。特級相手は特級。そこまで登り詰めたなら”金”は充分のはずです。偶然、倒すにしても
どうやら、シンとリウは【神技】を
「僕なら、”媒介”を誰かに
「「「………………」」」
ガンちゃんの答えにリウとシンが、ついでに言うとツァィまでもが絶句していた。
「え? 何?
「正解! 俺と、ほぼ同じ考えだったな。偉いぞ」
___褒められたんですけど!!? ウヘヘヘヘ!」
「そんな方法が有ったなんて……。兄は
この時点でなら、こういったことで解決できたのだが、後戻りは出来ないのだ。
ーーーーーー
「この偉く、賢い、ボク、が、ガンに負けた? あのガンに? 負け、た? 本当は、賢く、なかった?」
「
「イェ~~イ、めっちゃホリデー!!」
精霊達が落胆し、反省し、浮かれているが、さらにツァィから話を聞きだすことにした。
「兄は”媒介”を使って、”
「個人の【強化】なら1年。人数は分からないけど、種族全体なら1ヶ月ってとこかな。それくらいなら傭兵2~3級並の【強化】は続くよ。……イェーイ!」
「待て。
白虎の【神技】の効果をガンちゃんが間違える訳が無いので、話が食い違ってきていた。
「その2年前。ある日に行き倒れていた”
「”迷い人”だと!? では、まさか”媒介”を」
その食い違いを修正するように、新事実がツァィの口から飛び出してくる。
「彼は強かった。正確な比較は出来ませんが、
「俺のように【在留】と引き換えに手伝わせている訳か。ツァィ達の種族的に殺傷能力が低い。つまり、
ツァィの兄達が殺害に関与はしているだろうが、直接的に手を汚していないなら、まだ何とかなりそうだった。
「彼の名は”
「「な!??」」
”大日本帝国”という俺の国の
「そのシライシさんという方は、片方の眼が薄い灰色で、”
「あ、はい。確かに右眼が灰色で、”ムラマサ”と呼んでいた片刃の曲剣を持っていました」
まるで
___玄武の精霊のシンだった。
ーーーーーー
「世に変化をもたらす”
「そんなぁ、
リウの説明に、まったく困っていない素振りのジィェンは無視して、シンから話を聞こうと思う。
「タイチさんのことを
シンが何度も慈悲深いと言うように、玄武は”迷い人”に寛容なのだろう。
実際、放置されかけた俺と違って、ジィェンに路銀を持たせて、街まで送り届けるくらいにはだが。
「多くの方は1つも手に入れる前に消滅していかれました。タイチさん程の規格外は居ませんでしたから、最初から”媒介”を与えては、それで満足して働かない可能性が有りましたから。実際、手に入れたとしても2つ目を無理して手にする人は皆無でしたし」
「英雄、勇者級の人で2~3年。
「ガンガンが言うように1個を手にして、さらに他人の”願い”ために動こうと思うような”お節介焼き”は、タイチさんくらいでしょうからね」
俺が変なのは自覚しているし、人間とは、そういうモノだと理解している。
「シライシさんのことは良く覚えています。子を産み、育て、
つまり、今度の相手は
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