遊郭の”迷い人”
違いの分かる男
この世界に来てから
「【
俺を中心に
「僕の系統。風の、身体強化の
異世界から来る”
どうやら俺は”水”と”風”、流れを読む”探査”と身体強化する”強化”に強い素養があるようだ。
「どうせならファンタジーみたいな魔法を、ド派手に撃ってみたいんだがな。生前の能力の強化くらいしか出来ないか。それでも馬鹿げた能力だけどな。見もしない後方の
「タイチ様が言うような、ド派手な魔法は
「タイチさん!! 雑談なんかしてないで、さっさと薬草を採取してください!!! 日が暮れてしまいますよ!」
白虎の精霊である桃色の髪の虎の獣人風の
「タイチ様。
「聞こえてますよ!! ガンガン! まったく! タイチさんは青龍様のところに転移してきたんですから、もっと
ガンちゃんの
最後のほうの小声は、バッチリ聞こえていたから少しは構うようにしないといけないな。
ーーーーーー
「ん? 反応が有ったが、これは普通の薬草じゃないな」
依頼量の採取を終えたが、【波紋】で反応の有った分だけでも報酬の上乗せのために取っていたら、依頼以外の
「お!? ツいてるね、タイチ様。依頼の”
仙術の【波紋】では目標物をピンポイントで見つけることが出来ないため、
「出来なくはないですが、”
要は過程を度外視し過ぎることをしなければ良いのだが、俺を心配したリウが注意してくる。
「そうなったら、そうなったで。【神技】の媒介の白虎の爪が2つ有るからな。消えかけたら使えば大丈夫だろう」
「収納された魂から引き出して、行使のために身に着けて、
大丈夫だと言い返したいが、そこまでの工程を心静かに、この世界に来た時のような速度で消滅している時に出来ると言い切れなかった。
ーーーーーー
「グケェェェェ!!!」
薬草採取を終え、帰路の俺達の頭上を”
「あ! ”
肉の油が、盛りつけられた皿に残った油ですら舐めとりたいくらいに美味しいことから名付けられた”舐油”。
ガンちゃんに急かされるように、懐から
「タイチさんには、素晴らしい【武道】が有るんですから。そんな無粋なモノを買うなんて無駄遣いです!」
「【
リウの非難を聞き流しながら、仙術により風の流れなどを読みきり、狙いを定める。
……
ドラマや漫画の主人公が使うような大口径ではなく、日本の警察が使うような小口径の小振りな
「グケェェェェ!!!」
射程距離ではあるが通常の命中精度、殺傷能力を計算した
「見てください、タイチさん。銃なんて、しょせん女子供の護身用の武器。貫通どころか、1発は皮膚を貫いてもいません。タイチさんの素晴らしい【武道】に遠く及びませんよ! 無駄遣いだったんですよ!!」
この世界の生き物は、俺の世界の物理法則を無視した生き物が存在しているせいなのか、通常よりも丈夫に出来ている。
さすがに
「そうは言っても、シャオ・リウ。飛び道具のないタイチ様には必要だと思うよ。唐揚げも食べられるし、僕は必要だと思うな~~。唐揚げも食べられるし」
「遠距離攻撃も、そうだが。指先だけで一定の威力の攻撃を出せるのは良い。仙力が多すぎて手加減しにくい俺には、必要だと思ったから買ったんだ。殺さずに制圧したい時とかにな」
ガンちゃんのフォローに乗っかって、もっともらしいことを言う。
一応、理論的な反論にリウは、それ以上の小言を言うのを止めてくれたようだ。
本当は男の子の本能として、カッコいいから買っただけなのだが、黙っていよう。
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