キャベツ好きなの
「キャベツ好きなの?」
「キャベツ好きなの」
「葉っぱがいいの?」
「キャベツがいいの」
「芯までいいの?」
「芯でもいいの」
「死ぬほどいいの?」
「生きていたいの」
飛んで太陽に向かうよりはここでこうして眠っていたい
さなぎの心は苦しいから幼い夢に戻ってきたい
永遠よりも三分先に知らない幸福待っているから
それまでひたすらキャベツ食べてる
「キャベツ好きなの?」
「キャベツ好きなの」
「葉っぱがいいの?」
「キャベツがいいの」
「腐ってもいいの?」
「それは嫌なの」
「何よりいいの?」
「当たり前なの」
雨の中でも温かいのは
一人でも楽しいのは
キャベツがあるから
それが真理だから
「キャベツ食べてみる」
「キャベツ食べてみて」
「キャベツ好きになる」
「キャベツ愛して」
「君を好きになる?」
「キャベツだけにして」
「君を好きになる」
「キャベツ好きなの」
(「無責任」第十四号より)
第十三号の短歌立体図「数が嫌いになる時」は再現不可能なので、こちらからhttps://borderspoem.up.seesaa.net/image/musekininn13.pdfどうぞ
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