第5話 神の武具と魔法
気持ち良く目が覚めた。
記憶が戻って異世界2日目の朝だが、現実世界はまだ夜中である。
今は亜空間に存在するRoomの中だ。
とりあえず、朝飯を食べようと思う。
キッチンに行き、冷蔵庫を開けると日本で見られた食材が溢れるほど詰まっていた。
さらに戸棚には、インスタントラーメンや缶詰、レトルト食品が詰まっていた。
そしてメモを発見した。
メモには『ほしいものがあったら紙に書いて冷蔵庫に貼るのじゃ。神より』と書いてあった。
『ねえ、ティア。神様、やりすぎだと思うんだけど。このままヒキニートに戻れる自信あるよ? だって見てよ。本棚にラノベや漫画、それにゲームまであるんだよ。これでネット環境まで完備されてたら俺の第2の人生もひきこもりで終わるよ?』
『残念ながらネットは繋がっていないようですね。しかし、このRoomは進化するので、もしかするとあるかもしれませんよ?』
『それは楽しみだね。でも、今世は楽しみたいんだ。冒険がしたい!』
今日の朝食はハムエッグとコーンスープ、トーストにコーヒーです。
トーストをかじりながら周囲を見渡すとまだ開けていない扉が二つあった。
開けてみると一つはおしり洗浄機付き水洗トイレで、もう一つはユニットバスだが風呂だった。
昨日は風呂に入らず寝てしまったので食後にシャワーを浴びることにした。
この世界にも貴族の家には風呂があるらしい。
もちろん、我が家にもある。
しかし、毎日入る習慣は無いそうだ。
身体を濡れタオルで拭くか、川や井戸の水を使って行水するのが一般的らしい。
風呂上がりに冷たいジュースを飲み、インベントリ内にある神からもらった短剣と指輪を調べてみることにした。
ここまでしてくれる神のことだからすごいものなのだろうと予想できる。
しかし、残念ながら出てきた剣は何の変哲もない、ただの鉄の剣にみえた。
*鑑定
神剣(鉄) : 短剣モード
レベル: 1
STR: +10
INT: +10
AGI: +10
スキル(3): 修復*
ユニークスキル: モード切替、強奪、スキル譲渡
【仕様詳細】
魔物を斬ると魔力を吸収し成長する。
稀にスキルを奪う(強奪)。
奪ったスキルが上限を超えた場合は装備者にスキルを渡す(スキル譲渡)。
()内がスキル上限数。進化した際に上限が開放される。
上書きされないようにスキルをロックできる(*で表示)。
魔石や素材を吸収し進化する。
形状を変化させることができる(モード切替)。
見た目に反してチート武器だった。
指輪もきっとチートだろうね。
*鑑定
神鎧の指輪(鉄、革、布) : 重装モード
レベル: 1
HP: +10
MP: +10
DEF: +10
DEX: +10
スキル(3): 修復*
ユニークスキル: モード切替、スキル吸収、スキル対抗、スキル譲渡
【仕様詳細】
魔物を倒すと魔力を吸収し成長する。
受けた攻撃スキルを獲得する(スキル吸収)。
受けた攻撃に対抗するスキルを獲得する(スキル対抗)。
獲得したスキルが上限を超えた場合は装備者にスキルを渡す(スキル譲渡)。
()内がスキル上限数。進化した際に上限が開放される。
上書きされないようにスキルをロックできる(*で表示)。
魔石や素材を吸収し進化する。
形状を変化させることができる(モード切替)。
「装着」と唱えると瞬時に装備することができる。
これで武器も防具も買わなくて良いね。
『ティア、なんか疲れちゃったよ。』
『神としてはチートを与えたとは思っていないのでしょうね。神はただの心配性なのですよ。マスターがこっちの世界で苦労しないようにと思うばかりに過保護になっているのだと思いますよ。』
『もちろん俺としては有難く頂いておくけどね。』
フルプレートの重装を纏い、短剣を振り回し素振りをしてみた。
重装でも重く感じず、動きやすかった。
《剣術を覚えました》
スキルを獲得してしまった。
「ねぇ、魔法の使い方を教えてよ。」
俺一人しか部屋にいないことを思い出し、声に出して話しかけてみた。
『まず、魔力を感じるところから始めましょう。おへその辺りに温かく渦巻くものを感じてください。』
「んー。あっ! これか?」
《魔力感知を覚えました》
「お! わかりやすくなった! スキルってすごいな。」
『それではその魔力を身体全身に移動させてみてください。』
「じゃあ、まずは右手に。」
ゆっくりと温かい何かが移動を始める。
《魔力操作を覚えました》
「おお、魔力がスムーズに移動している。」
右手から頭へ、頭から左手へ、左手から左足に、左足から右足に、そして右手に。
全身に魔力を帯びた状態となった。
《身体強化を覚えました》
全体的にステータスが向上し、身体が軽くなり力がみなぎってる。
『ここまでできればあとは簡単です。魔法はイメージです。魔力を指に集中し、まずは蝋燭の炎を灯してみましょう。』
指先に意識を集中し、揺らめく炎のイメージした。
「ファイア!」
ぼわっと指先から炎があがった。
驚き尻もちをついてしまった。
《火魔法を覚えました》
同様に水、風、光、闇、土、氷、雷を試してみる。
《水魔法を覚えました》
《風魔法を覚えました》
《光魔法を覚えました》
《闇魔法を覚えました》
《初期魔法を統合し、生活魔法を覚えました》
《土魔法を覚えました》
《氷魔法を覚えました》
《雷魔法を覚えました》
*ステータス
名前: アオイ・ハワード
称号: 辺境伯4男、転生者、ハーフエルフ
職業: 賢者
性別: 男
年齢: 5歳
レベル: 1
状態: 健康
HP: 100
MP: 100
STR: 5
INT: 20
DEF: 5
AGI: 10
DEX: 20
Luck: 999max
スキル
鑑定、インベントリ、魔力感知、魔力操作
戦闘スキル
剣術、身体強化
魔法スキル
生活魔法(クリーン、ファイア、ウォーター、ドライ、ライト、スモーク)
火魔法(ファイアボール)
水魔法(ウォーターボール)
風魔法(ウィンドカッター)
光魔法(ヒール、キュア)
闇魔法(バインド)
土魔法(アースウォール)
氷魔法(アイスニードル)
雷魔法(サンダースピア)
時空間魔法(空間管理)
ユニークスキル
成長促進、叡智(ティア)、Room(1K)、全魔法適正、翻訳、editor
やっと賢者らしいステータスになってきました。
それに神から貰った武具を装備すればさらにステータスが増強される。
『魔力は使うほどに強く大きくなります。また、MPを使い切り回復を繰り返すことでMPやINTが大幅増加します。MPがゼロになっても気持ち悪くなるか気絶するくらいで死にはしませんから安心して使い切ってください。寝ると回復が早いですよ。』
「賢者としてはMP、INTは増強しておきたいよね。でも、きつそうだな。」
それから1年、メアリーの目を盗んで魔法の訓練を行っていた。
メアリーの気配を探っていたら気配探知を覚えてしまった。
今では20mぐらいの範囲内の気配を感じることができる。
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