第26話 書く点において…ボクは努力を努力と思わない人にはなれそうにない
小さい頃のボクはゲームが大好きだった。
寝ても覚めてもゲーム。
そんな子供だった。
「あのボスはどうやったら倒すことができるだろう?」
「どんな攻撃が有効だろう?」
そんなことを考えるのが大好きで、ずっとずっとゲームのことばかり考えていた。
そんなボクも時間が経てば成長する。
大人になるにつれて、次第にゲームをする時間も減っていった。
当然ゲームのことを考える時間も少なくなった。
大人になった今、テレビ台の中に置いてあるPS4はうっすら埃がかぶっている。そんな状態だ。
ゲームが好きなことに変わりはないが、ただ熱中することが無くなってしまった。
昔は攻略方法を考えるのがものすごく楽しく感じられたのに、今はそれが苦痛に感じる。
「なぜゲームでこんなに悩まなければいけないんだ?」
そんな風に思ってしまうボクはすぐに攻略サイトを閲覧する。
「あ~、こうやって倒せばいいのね」
ボクはゲームのプレイの仕方が変わってしまった。
「どうすれば攻略することができるか?」
「どこかに秘密の隠し場所があるのではないか?」
今のボクからすれば苦痛で仕方ないのに、昔のボクは苦痛に感じなかった。
それが楽しかった。
時間の経過は人を変化させる。それは外見のみならず中身までも。
好きだったものが嫌いになる。
逆に嫌いだったものが好きになる。
その嫌いだったものが、好きに変化した1つがこの文章だ。
文章を書くのが嫌でたまらなかったボク。
しかし、今は文章を書くことに興味を持ち始めている。
これは間違いなく変化だ。
そのきっかけは、やはり言葉に魅せられたからだと思う。
ボクは言葉の虜になりつつある。
だから、ゲーム自体を楽しむより、ゲームのストーリーに惹かれるようになった。
「こういう展開になるんだ」
だからゲームを攻略することに熱が冷めてしまったのも納得できる。
文章を書きたい!!お話を書きたい!!生きた言葉を書きたい!!
そんな想いが行動となり、今こうやってパソコンの前に座っている。
ただその想いを現実の言葉に変換することは難しい。
「小説を書きたくて書き始めたのに、思ったように全然書けなくてなんか辛いので、息抜きに思ったことを書いてみます」
この記事は間違いなくボクの胸の内を素直に表したものだ。
書きたいという気持ちはボクの中に確かにあって、でもその反動で生じる苦しみを誰かに分かってほしくて突発的に書き始めた。
そして、今こうしている間も
「もっと努力しないと!!頑張らないと!!」
そんな思いがボクの中にある。
でも、先ほどのボクが子供の頃にゲームに熱中していたように、この苦しみを楽しいと思う人はきっといるはずだ。
「これから先、どんな展開にしよう?」
「どうしたらうまく表現できるかな?」
ボクにとってそれは努力であるのだけれど、楽しんでいる人たちにとっては努力している気など全くないのだろう。
努力を努力と思わない。
正直ボクとしてはお手上げだ。敵わない。
だからといって書くのを止めようなんて思わない。
なぜならボクの心の中で書きたいという気持ちが色褪せずに輝いているのだから。
だったらやることは決まっている!!——書くしかないのだ!!
歯を食いしばって、頭を掻きむしって、でも時々ソファに寝っ転がっちゃったりして。
ボクはお話を書くのだ。
そして書き終わった後に、両手を思いっきり高く上げて背筋を伸ばすのだ。
「あ~、書けたぁー!!」
そうやって思いっきり自己満足に浸るのだ。
…まぁ熱く語ってみたが、要は
「楽しいことは楽ではない」
ということだと思う。
一歩一歩進んで行きたい。
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