第24話 自分の頭の中だけでお話が進んでいて、文章にしていない時がある

 行き当たりばったりのボクでも、少しはお話の展開を立てる。

 綿密ではない。

「こんな感じで行くかな~」

 という感じで大雑把だ。

 それが原因なのか、時々問題が起こる。


 例

 ①主人公が異世界に飛ばされる

 ②異世界には魔物がいた

 ③主人公が無双する


 こんな感じの王道のストーリーを立てたとする。

 この王道を進んでいく内にボクは躓く。


 主人公は大群の魔物に囲まれた。

「くそ!!いつの間に!!」

 手薄になっている場所を探したが、どうやら無さそうだ。

 絶体絶命の主人公。

「仕方がない…」

 主人公は杖を地面に突き刺し、魔法を唱えた。

「チチンプイプイ!!」

 その瞬間!!辺り一面は真っ白に包まれ、その光と共に全ての魔物はかき消されてしまった。

「………」

 ―PAUSE—


「あれ?」

 プルルルルル……

「あ、主人公から電話だ」

「もしもし!!しょうが焼き?」

「そうだけど…なんだよ!!せっかく人が気持ちよく書いてるのにPAUSEボタンなんか押して」

「いや~あのさぁ、非常に言いにくいんだけどさぁ…」

「何?なんかあった?」

「俺、チチンプイプイ唱えたけどさぁ…俺この魔法いつ覚えたの?」

「はぁっ!!…そのくだり書いてねぇ!!」

「………」

 主人公は滅びの魔法「Backspace」を唱える。時間が巻き戻る。

「じゃあしょうが焼き、チチンプイプイのくだり、ちゃんと書いてね。頼むよ」

「はい…ずみ゛ばぜん゛!!」


 ボクは頭の中で勝手にお話が進んじゃって、文章に起こしたときにお話に空白部分が生まれているのだ。

「あっ、やっべぇ!!これダメじゃん!!」

 気づいた時のテンションはだだ下がりだ。


 単純に空白部分を埋めればいいのだが、そう話は単純ではない。

 話の内容が変わってくるとなるときがある。

 あの手この手で生存ルートを探すのだが、にっちもさっちもどうにもこうにもな時がある。

「う~ん、う~ん…あぁ~ダメだ。やり直しだ!!」

 こんなときは思わずため息が出てしまう。

 こんな思いをしないためにも、綿密とまでは行かないにしても、押さえる所は押さえようと大切さを痛感した。

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