第3話 そうなんですか、その表現もおかしいんですか
パソコンで文章を書いていると、ワードが文章校正機能で、おかしいと思われる表現を青の二重線や赤の波線でおせーてくれる。
「おせーて」
もちろんこの表現はひっかかる。
入力ミス?という感じで。
もちろん正解は「教えて」だ。
まぁ自分で正しい表現じゃないと分かっていて書くのはいいが、
「あっ、この表現意味が重複してるの?」
という機会に出くわすことが多い。
普段何気なく会話で使っているのだが、
実はおかしいと気付かされることが多いのだ。
ちょっと紹介してみようと思う。
「一番最初」
一番は最初だ。
最初は一番だ。
だから「一番最初」って書く必要ないんだ。「最初」でいいんだ。
これは目からうろこだった。
びっくりした。
でもボクはこれからも普段の会話で、
「一番最初!!一番最初!!」
と使い続けるんだろうなと思った。
他にも指摘されることで気づく表現がある。
席に着席する → 着席する
席につく
違和感を感じる → 違和感を抱く
違和感がある
違和感を覚える
~するや否やすぐに → ~するや否や
皆さんはこんなのすぐに気づかれると思うのだが、
ボクは言われないと気付かない。
ホント、文章校正様々である。
ちなみにこういった表現が許されるのは、特別に許された人がいた。
それは長嶋茂雄さんである。
今の若い方たちはご存じないかもしれないが、昔、長嶋茂雄さんが巨人軍の監督をされていた頃によく面白い表現をされていた。
「ん~いわゆる、夢のドリームの~」
と言ってみたり、
インフルエンザに罹った人のことを
「インフレ?インフレ?」
と言って、勝手に日本をデフレから脱却させてしまった。
ボクは長嶋茂雄さんじゃないし、あくまでも文章なので、こういった意味の重複は避けるようにしたい。
あとは、くだけた表現の「ん」だ。
「いいんだ、それで」
正しくは
「いいのだ、それで」
しかし、このくだけた表現を使わないと、
会話が堅苦しくなってしまうのでボクはよく使用している。
だからWordの文章は、指摘の線でいっぱいだ。
Wordの機能でくだけた表現については指摘しないようにカットできるのだが、
もし表現が間違っていたら嫌なので、そのままにしている。
全ては読みやすい文章のために。
正しい文章を書いて、且つ面白い文章を書く。
ハードルはどこまでも高そうだ。
近い未来、AIの技術がどんどん進んで、ボクの書いている文章について
「お前の文章、つまらん」
とか指摘されるのかもしれない。
そんな時は黙ってパソコンをハンマーで破壊しようと思う。
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