注文というハードル

第1話 メニュー表の有無

 さて続いてですが、バーでカクテルを注文する際の注意点です。意外とここが難点でありますので、丁寧に書いて行こうと思います。


 まず半分くらいのバーでは、メニュー表を置いていません。あってもオススメ《レコメンド》が書いてある紙が一枚とか、よくあるお話です。なぜそんな形態になったのでしょうか。


 まずは『ウイスキー』を例に取りましょうか。

 まずウイスキーには生産地がいくつかあります。それぞれに特徴があります。アイリッシュ・スコッチ・カナダ・アメリカ・日本、新興の国ですと、台湾なども意欲的に作っているようですね。

 そして『銘柄』です。それぞれの産地にいくつもの蒸留所が存在し、それぞれがラベルを貼って売り出している訳です。それは種類が多くなりますよね。

 さらに『飲み方』もいくつか種類があります。ショットグラスでそのまま一気にあおる『ストレート』、水と1:1で割る『トワイスアップ』、氷を入れたグラスに水とウイスキーを2:1くらいで割る『水割り』。オールドファッションドグラスで氷(ロックアイスや丸氷)を入れてそこにウイスキーを注ぐ『ロック』、細かく砕いた氷をグラスに敷き詰めそこに注いで飲む『ミスト』などなど。


 これらをすべてメニューに書くのは、いくらなんでも無理ですよね。ウイスキーというだけで、そのバリエーションは数百以上になるでしょう。


 ウイスキーひとつだけを取ってもこの状況です。これにカクテルの種類をプラスすれば、それこそ分厚い百科事典のようなメニュー表になってしまいます。

 ここが、バーにメニュー表を置かない理由なんですね。





 メニューを置いてあるバーでも、その内容は結構多岐に渡ります。


 基本的には、あまり手のかからないカクテルや、そのお店のオススメ《レコメンド》を掲載しています。それだけでも、ちょっとした雑誌くらいにはなってしまいますね。






 とりあえずは、そのバーに行ってみて、バーテンダーさんに相談するのもアリです。普通に「オススメは何?」「アルコール度数は軽めでスッキリなヤツを」とか、曖昧で良いと思いますよ。

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