第16話 恋の始まりの予感!?
それから数か月が過ぎ ――――
春。4月。高校2年生。
「ヤッバー!遅刻寸前っ!」
始業式早々、遅刻。
目覚ましが鳴り、止めて二度寝。
時間は、8時になろうとしていた。
その日の夜。
「はあぁぁ~」
大きい溜め息を吐く私。
「新学期早々遅刻って……ダッサっ! 恥ずっ!」
「目覚まし掛けてて止めて二度寝……マジ最悪……」
「俺が声かけてやれば良かったな?」
「そうだよ!とは言うものの……雄真は悪くないから。雄真っ!お願いっ!明日からしばらくの間起こして!」
「良いけど?」
「起きる迄、絶対に起こしてっ!」
「そこまで寝起き悪いの?」
「生活リズムが戻るまでは…多分…かなり寝起き悪い気がする」
次の日。
「佳音!朝だぞ!」
「………………」
「佳音?」
「………………」
「爆睡?これは簡単に起きねーな」
「………………」
バッと布団を剥ぎ取られる。
「ん……」
「佳音っ!おいっ!起きろっ!」
「…う……ん…」
私の両手を掴み引っ張り起こす。
「今日も遅刻する気か?」
「…もう…少…し……」
「もう少しの選択肢はねーぞ!」
「眠い…」
「頑張って起きろっ!」
私自身も起きたいけど頭と体が追い付かない。
起きなきゃと思う中、目が開かない。
両手で私の両頬をつねる雄真。
「…いたい…」
次の瞬間、私の唇に何かが触れた。
ドキン
私は目が覚めた。
「お目覚めのキスはいかがですか?優岐 佳音さん。つーか……一発ですぐ起きたな」
見つめ合う私達。
「その様子だと目が覚めたようだな。つーか、この手でいこうかな?ほら!行くぞっ!」
私はリビングに行く。
キス……
雄真と何度キスしただろう?
ファーストキスも雄真に奪われた。
雄真は、どういうつもり私に時々キスをするのだろう?
「………………」
「佳音?起きてる?」
「えっ?うん…起きてるよ」
「なら良いけど。まだ完璧じゃなさそうだし」
「微妙……かも…」
私達は朝食を摂り、お互い学校に向かった。
それから一週間位で要約、私の生活リズムが戻り、私は自分で起き学校に行くようにした。
そんなある日、雄真は、同じ学校の女の子を連れて家に帰宅。
「あがって」
「うん」
≪美人な人≫
女の子は、夕飯まで、御馳走になり、帰って行った。
「雄真、珍しいわね?女の子連れて家に帰って来るなんて。彼女?」
と、真里絵さん。
「ああ、まあ」
「彼女、美人な子ね」
「自慢の彼女だから、ご披露目したいんですよー、真里絵さん」
「あー、なるほどー」
「性格も良さそうだし、やっと雄真も恋愛する気になったんだね。のろけを聞かされる前に部屋に行こうっと!」
私は足早に部屋に行った。
胸が痛かった―――
二人の姿を見るのが辛くて仕方がなかった
これって―――
私はアイツに恋していたって事だよね?
いつから?
そんな事なんて分かりはしない
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