第25話 彼女との仲
そして、到着するや否やすぐに遊び始めたのです。
その様子はとても楽しそうで見ているこちらまで幸せな気持ちになります。
そんな時、突然彼女が駆け寄ってきて抱きついてきました。
どうしたのかと尋ねると彼女は笑顔でこう言いました。
「きょうはずっといっしょだからね!」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなるような感覚に襲われました。
それと同時に愛おしさも込み上げてきます。
だから私は彼女の頭を撫でながらこう答えました。
「もちろんだよ」
と、すると彼女は嬉しそうに笑ってくれました。
その笑顔を見ていると、自然と笑みが溢れてきました。
そうして私たちは日が暮れるまでずっと遊んでいました。
家に帰る頃にはクタクタでしたが、とても充実した一日を過ごすことができましたし、
何よりも彼女との絆を深めることができたと思います。
これからもこの子と一緒に楽しい思い出を作っていきたいなと思いながら眠りにつきました。
翌日、目が覚めると隣にはまだ彼女が眠っていましたので優しく起こしてあげましたら、
まだ眠たそうだったので朝食の準備をするために厨房に向かいます。
そして、朝食を作り終え、食卓に並べていると、
ちょうど良いタイミングでやってきましたので一緒に食べることにしました。
食事中は他愛もない会話をしながら楽しく過ごしましたが、
ふとした瞬間に彼女が寂しそうな表情を浮かべていることに気づきました。
どうやら私と一緒に過ごす時間が減ってしまうことを不安に思っているようです。
そこで私は彼女にも一緒にいる時間を作るよう提案しました。
そうすると彼女は嬉しそうに笑ってくれましたし、
エリーズも喜んで協力を申し出てくれたのです。
こうして私達は仲良く過ごすことができるようになったのでした。
それからというもの、毎日がとても充実していました。
朝起きてから夜寝るまでずっと一緒なのですから幸せを感じずにはいられません。
そんなある日のこと、私はある決心をしました。
この子のために何かしてあげたいと思ったのです。
しかし何をあげたら喜んでくれるのかわかりませんでしたし、
そもそも何が好みなのかすらわからない状態なので困り果ててしまいましたが、
そんな時、ふと思ったことがありました。
そういえば以前読んだ本の中に書かれていた内容を思い出しまして、
それを参考にすれば良いのではないかと思ったのです。
早速その本を探し出し、読み進めていくと、
ある一つの答えに辿り着きましたので、早速行動に移すことにします。
そして数日後、準備を済ませた後で彼女を呼びますと、
彼女は嬉しそうに駆け寄ってきてくれましたので
そのまま手を引いて外へ連れ出すことにしたのです。
目的地はすぐ近くなので歩いて行くことにしましたが、
その間も彼女はずっとはしゃいでいましたので見ているこちらまで楽しくなってしまいました。
そうして到着した場所は小さな公園だったのですが、
そこで何をするのかと言いますと、まずはベンチに腰掛けて一休みすることにしました。
彼女が私の膝に頭を乗せてきたため優しく撫でてあげましたら、
気持ち良さそうな表情を浮かべていましたので思わず笑みが溢れてしまいました。
その後はしばらく他愛もない会話をしていたのですが、
ふとした瞬間に彼女が寂しそうな表情を浮かべていることに気づいた私は
心配になり声をかけようとしたのですが、
その前に彼女に止められてしまいまして結局何も言えませんでした。
ですが、その日の夜にはいつも通り接してくれましたので一安心でした。
そして翌朝、目が覚めると隣にはまだ彼女が眠っていましたので優しく起こしてあげましたら、
まだ眠たそうだったので朝食の準備をするために厨房に向かいます。
しかし、なかなか起きてくれない彼女を見て、つい悪戯心が出てしまいまして
ついついちょっかいを出してしまいました。
彼女は目を覚ましてしまいましたが寝ぼけていたようでしたし、
何が起こったかわからないといった様子で戸惑っていましたが、
次第に意識が覚醒してきたのか状況を把握していくにつれて顔を真っ赤に染め上げていきました。
その様子はとても可愛らしいものでしたが、
さすがに可哀想になってきたため謝りつつ朝食を用意するように促しましたら
素直に従ってくれましたのでほっと胸を撫で下ろしつつ見守ることにしました。
食事中は他愛もない会話をしながら楽しく過ごしましたが、
ふとした瞬間に彼女が寂しそうな表情を浮かべていることに気づいた私は、彼女に声をかけました。
「どうかしたのかい?」
と尋ねると彼女は慌てて否定しようとしましたが、
やはり隠しきれないと思ったのか素直に話してくれましたので、
その話を聞いてみると、どうやら私と一緒に過ごす時間が減ってしまうことを不安に思っているようです。
そこで私は彼女にも一緒にいる時間を作るよう提案しましたら嬉しそうに笑ってくれましたし、
私も幸せな気持ちになります。
それからというもの、毎日がとても充実していました。
朝起きてから夜寝るまでずっと一緒なのですから幸せを感じずにはいられません。
そんな日々が続く中で私は考えました。
この子のために何かできることはないだろうかと。
そこで思い付いたのが、この子の誕生日を祝うことだったのです。
幸いにも誕生日が近いことを知っていたので、
その日に向けて準備を進めることにしたのです。
そのためにはまず、彼女の欲しいものを知る必要があります。
そこで本人に直接尋ねてみることにしました。
そうすると彼女は笑顔で答えてくれました。
「ほしいもの? うーん、わかんないや!」
と答えた後で首を傾げていたので、質問を変えてみました。
例えば、好きな色とか、よく聞く音楽とか何でもいいから教えて欲しいと伝えると、
しばらく考えた後でようやく口を開きました。
その内容というのが、意外なものでした。
まさか自分の好きなものではなく、他人のことばかり聞かれるとは思わなかったからです。
それが少し嬉しくもありましたが、同時に寂しくも感じてしまったのも事実です。
なぜなら私自身に興味を持ってもらえていないような気がしたからでしょう。
でも、だからこそこの子のことをもっと知りたいと思うようになりました。
たとえ興味がなかったとしても、私が好きだと言えばきっと受け入れてくれるはずです。
だから私は思い切って言ってみたのです。
「エリーズ、好きだよ、愛してる」
と、そうすると彼女は目を丸くして驚いていましたが、
やがて恥ずかしそうに俯いてしまいます。
そして小さな声で何かを呟きましたが、うまく聞き取れなかったので聞き返すと、
顔を真っ赤にして黙り込んでしまったのです。
そんな彼女の様子を見ていたら何だか可笑しくなってしまい、
つい笑ってしまったのですが、それでもなお黙ったままだったので仕方なく諦めることにしたのです。
しかし、最後にこれだけは伝えておきたかったので、彼女の耳元でそっと囁きかけました。
それはとてもシンプルな言葉であり、飾り気のない素直な気持ちを伝えただけですが、
私にとっては精一杯の気持ちを込めた告白のようなものだったと思います。
それを聞いた彼女もまた、それに応えるように言葉を返してくれたので、それだけで満足でした。
そしてその夜、
「きょうはずっといっしょだからね!」
という彼女の言葉で目が覚めた私は、その言葉に応えるべく、
彼女を抱きしめて再び眠りにつくのでした。
次の日、目を覚ますとやはり隣ではまだ彼女が眠っています。
寝顔を見ていると、愛おしさが込み上げてきて胸が熱くなるような感覚に襲われますが、
何とか堪えて平静を装うことにします。
そうすると、しばらくしてから彼女が目を覚ましたので、
朝の挨拶を交わしてから朝食を食べ始めます。
そして食べ終わった後は公園に行くことになりました。
いつものように手を繋ぎながら歩いている間、
何気ない会話を続けていたのですが、不意に彼女が立ち止まり、
じっとこちらを見つめてきたかと思うと、突然こんなことを言い出したのです。
「あのね、わたしね、およめさんになりたいの」
その言葉に一瞬動揺してしまったものの、すぐに冷静さを取り戻しつつ返事をすることができました。
今度は逆に質問されたので、正直に答えることにしたのです。
ただし、本当のことを言うわけではなく、
あくまで誤魔化す程度の返答に留めておいたことは言うまでもありません。
もちろん、彼女には気付かれないように注意を払っていたので
大丈夫だとは思いますけど……まぁ、それはそれとして話を戻しましょう。
彼女が私を慕ってくれること自体は非常に嬉しいことではあるけれど、
まだ結婚というのは早いような気がするんです。
なんて考えていたところでふと思い出したことが一つあったので彼女に聞いてみることにしました。
それを尋ねると、嬉しそうに笑ってくれる姿がとても可愛らしく見えた反面、
少しだけ不安になったりもしたんですけど……ええ、本当にちょっとだけですよ?
ただ念のために確認しておこうと思っただけですからね!
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