第4話 旅の初日 2
コンビニでの休憩を済ませた桃香は再びオートバイを走らせる。
コンビニを出発し、すぐに首都高速のランプへ。初めての高速道路である。
中区から首都高速にのると、すぐに本牧ジャンクションより湾岸線と合流することになる。ルートは神奈川湾岸線を東行き。そのまま川崎浮島ジャンクションまで行き、アクアラインを通り、千葉県まで行くルートだ。
さして難しくはないルートではあるが、初めての高速である桃香にとっては慎重にならざるを得ない。
合流時、他の車の迷惑、死角に入ってしまってはいないか。ルートは間違っていないか。その他、交通法規を破ってはいないか・・・。簡単に思えるが、全くの初心者ではこれも難しい。
しかし、幸いにもこの日はあまり交通量が多くなく、桃香でも簡単に本牧ジャンクションをクリアすることが出来た。
その後、湾岸入り。ここまで来てしまえば、川崎浮島ジャンクションまではほとんどまっすぐである為、まずは安心である。
ひたすらにまっすぐな道。いままで生活していた場所よりも一つ高い所を走らせる。もちろん、今までにも通ったことは無くはないが、自分で運転するとまたひと味違うものである。今までの生活では無かった”何にも縛られていない感”。
通常の生活を送っている者であれば、それは生きているうちにどこかで得ることが出来る。例えば、中学生の時に友人と電車を使って遊びに行ったり、小学生の頃に親に反発をして、家出をする等。しかし、小学校時代は子役に専念させられ、中学校時代にはただひとりとなってしまった桃香には初めての感覚なのである。
「楽しい・・・。」
こう、口ずさんで居たのは、本人すらも気づいていないのである。
ドキドキ!?天才少女のひとり旅!? SSS50 @yyysus50
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