第10話待ち合わせ
少し急いで来たため待ち合わせ時間の15分前には、フードコートに到着できた。白井さんはまだ到着してないようだ。
「よかったぁ」
今日は教えてもらう身であるため、流石に、白井さんを待たせるわけには行かない。白井さんは、いつも時間ギリギリに登校するため大丈夫だと思ったけど、少し心配だった。
まだ、お昼の時間帯ではないため、比較的席が空いている。僕は、窓際のボックス席を場所取りし、白井さんを待つことにした。
ドキドキドキドキ、、、心臓の鼓動こどうがすごい聞こえる。こんなに緊張したのは初めてだ。白井さんに気付かれたらどうしよう。白井さんにとって僕は友達以下の存在なのに、何勘違いしているのって思われたらどうしよう。
「んー!!」
僕は思いっきり伸びをした。緊張しすぎて、落ち着かない。なんかこの時間がとても長く感じる。
少し、緊張を落ち着かせるため、備え付けのウォーターサーバーに水を汲くみ、一気に飲み干した。
冷たい水が身体なら染しみ渡る。
「うまい、、」
お水ってこんなに美味しかったんだが。緊張で、口が乾かわいていたためかすごくおいしく感じる。
僕はもういっぱいお水を飲み、席に戻った。
「あと、5分かぁ〜」
待ち合わせ5分前だが、白井さんの姿は見当たらない。ギリギリに来るのも考えられるが、もし、白井さんがただ僕を揶揄からかっただけで、来なかったらどうしよう。そもそも、僕はクラス内では居ても居なくてもどうでもいい存在なのに僕のために時間を割さくのはおかしい気がする。きっと明日、クラスの笑い者ものにされるのだろう。
刻一刻こくいっこくと時間が近づいてきて、とうとう約束の10時を過ぎてしまった。
「やっぱりか、、」
肩の力が抜けてしまった。予想はついてたよ。
「はぁ、僕なんか相手にするわけないんだ。」
緊張が、だんだんと抜けてきた。まぁ折角せっかく来たんだし、一人で勉強するかぁ。僕は、カバンの中から参考書を取り出そうとした矢先、、
「ごめん、ごめん、遅れた〜。許して〜」
白井さんは、慌てた様子で手を合わせながら15分遅れでやってきた。
僕は、その時顔が微笑んでいた気がする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます