~BEFORE チュバル侵攻開始~

「おい皆!仕事の息抜きはそろそろやめにしろ!」

「そ、そうだ!早く帰って、妻を、娘を連れて逃げないと!」

「まったく、堅苦しい施政官のせいで、酒場も潰されて、仕方なくこの辺鄙なところまで来たせいで……!」

「そんな話は、今は逆にあり難く思わないのか?」

「そうだよ、そいつのおかげで、早めに知らせられるのだ!早く連絡とらないと……通信魔法!」

「やばいよヤバいよ!あの王様は何を考えているんだ!どうしてチュバルを攻めるんだ!」


「おい、なんだよこれ、マジで何だよ!?」

「火が、火がああああ!!」

「火を放ったのか!?王様は!」

「おい、早くしろ!早く水を撒け!」

「それより水系統のやつらに任せた方が早くないか?おい、誰か!水系統の魔法が使えるやつは居ねぇか!」

「どのみち間に合わねぇよ……もう、皆死ぬしかないのよ……」

「まだあきらめるな!そ、そうだ!隣町のやつにも助けてもらおう!」

「それでも無理に決まってんだろうが!」

「か、金を払えば、金を払えば見逃してくれるはずだ……!金なら、ある。金ならたっぷりある!」

「諦めんなよ!」

「でももう……諦めるしかねぇだろうが!!」

「どうしてあきらめるんだそこで!」

「誰か、早く!隣町のやつにも知らせろ!」

「もういい、いっそレジスタンスのやつらに……!!」

「おぎゃあああああ!!わああああああ!!」

「逃げろ、逃げろおおおお!!」

「あ、熱い、熱い熱い熱い!げほっ!げほっ!」

「あぁ、もう、何もかも……」

「お終いだ、もう、お終いだ……!!」


(終わり)

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