~BEFORE 王位争奪~
「やはりお前か、アマドリ!」
「おー怖い怖い。そう怒らないでくれよ、リクくん。」
「馴れ馴れしく呼ばないでくれ!」
「そうだったね、私とアンタは敵だったね。」
「ふざけた態度を……!皆のもの、奴に我らアリア自衛団の強さを、思い知らせてやれ!」
「おー怖い怖い。では……神の力を、思い知らせてくれよう。」
(一方で)
「おかしい……」
「何がおかしいんですか、姉さん。」
「姉さんで呼ばないでくれ、今は、私が貴方の僕であり、臣下でございます。」
「そうだったな、レイチェル。じゃあ、教えてくれ。何がおかしかったんだ。」
「アリア自衛団……リクリーム様の軍がこちらに来ていない。それところか、動いていない様子。」
「動いてない……?兄さんは何を考えているんだ。」
「それはわかりませんが……大丈夫です、寧ろ好都合です。」
「この間にさっさと王位を抉り取る、のだな。分かったよ、姉さん。」
「姉さんではございません、私のことはどうか……」
「はいはい、わかったよレイチェル。」
「はぁ……そもそも、私は貴方の姉ではないのに、どうして……」
「何か言ったか、レイチェル。」
「いいえ、なんとも。では、参りましょうか。」
「あぁ。父さんが残した、一つだけの宝物を……取り戻そう。」
「はぁ……私は姉ではないし、リクリーム様も兄ではないのに……一体どうして……」
「早く行こう、レイチェル。」
「はっ、畏まりました。」
(終わり)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます