~BEFORE デュランVSグラン~

  「なるほどなるほど、グランさんはそれなりに戦えるのか。」

  「そーです。グランバールさんは見かけによらず、めちゃくちゃ強いんです。」

  「おいおい、ドールの分際で人様の魔将軍を見下すとはまぁ、さすがですね。」

  「えっへん。アタシ、これでも一番強いドールなんですよ。」

  「お?でかく出ましたねぇ、んじゃま、私と……」

  「あやや!やめてやめて、アタシは主様と戦いたくないの!まだ壊されたくないの!」

  「でーすよねー。まぁ、静かに見守るか。」


  「おや、グランさん劣勢ですね。そろそろ仕事ですよ、ドールちゃん。」

  「はいはーい、行ってきますね。」

  「あーちょっと待って、その前に……」

  「うにゅ?」

  「うむ、よし、これで大丈夫かな。」

  「私に、何をなさいましたのですか?」

  「ほら、これで尊大的になったんだろ?」

  「確かに……誠にありがとうございます。」

  「元に戻るのは、戻ってからにするねー」

  「畏まりました。では、行ってまいります。」


  「よし、上手にできましたね、えらいよー」

  「いいえ、大したことはしておりません。すべては、神様のおかげです。」

  「うーむ、やはり調子狂うなーじゃあ、これで……」

  「ふえええ、怖かったよ、主様―。デュランさんに壊されるかと思ったよー」

  「はいはい、よしよし……いい子ですね、上手にできていてえらいですよー」

  「ふえええ、ありがとう、主様……」

  「では、しばらく様子見、ですかな。」


(終わり)

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