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「私を守ってくれてたのにごめんなさい」

しんと静まり返る。

「顔をおあげ」

祖母は優しかった。

「孫が祖母に謝ることはないわよ」

優雅に。

「守るのは自然なこと」

祖父を殺したかもしれない私に、嘘偽りのない笑顔を見せてくれた。

そんなおばあちゃんに、私はついて行こうと思った。

祖母と戦う一週間のために。

「アリスちゃああん」

声がどこからともなくする。それらは足踏みを揃えてやってくる。

姉と兄だ。

祖母が私の身体をぎゅっと抱きしめた。

「大丈夫、あなたを渡しはしないから」

祖母がとても頼もしく思えて、涙を拭う。

「あなたが泣いたから人が死ぬなんてことはありえない。大丈夫よ」

ママとパパの言葉を、ただ純粋に信じていた。

祖母は初めて違うと言ってくれた。

やがて、やっと扉が開く。そこにはニヤついた姉と兄がいた。


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