第18話 魔王軍のテスト勉強
姫乃のみんなでテスト勉強をしましょう提案の次の日、その提案通りに良たちはいつもの喫茶店で教材を広げていた。
「空ちゃん先輩。ここが分からないんですけど」
「ん。ここはこの式を使って……」
ここでは成績優秀者の空が主に教える側となり勉強を行っている。
「なるほど。ありがとうございます。ほんとに空ちゃん先輩は頭がいいですね。教え方も上手いですし」
「そんなことない。姫も飲み込みが早いし理解力がある、このまま勉強すればいい点数をとれる」
そんな風に女子たちは仲良く勉強している。
「いやー。やはり美少女が仲良くしてる姿は絵になるよな」
「まぁ、仲が良いのはいいことだと思うが。っと快、ここは何がでるか予想できるか?」
「そうだな、この教科の担当の感じからいくと……」
「快殿、我もよろしいでしょうか?」
「はい、はい。剣人のところの担当の感じだと…」
一方良たちは、快による山張りで勉強範囲を絞っている。
「なるほど。さすが快殿ですね。教師ごとにテストの系統を予想するとは」
「そうなんだよ。去年は快のおかげでテスト勉強がすごい楽になったんだよな」
「買いかぶり過ぎだ。あくまで予想だからな、過信はし過ぎないでくれ」
そんな風に、魔王軍の勉強は行われたのだった。
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テスト勉強から一週間。
無事テストは終わり、魔王軍はSWOにログインしている。
キョウたち魔王軍はギルドハウス内でテスト終わりのお疲れ様会をしていた。
「あー。テスト終わりましたね!」
「あぁ、それで手ごたえはどうだったんだ?」
「ふふふ、もちろんばっちりですよ!ちゃんとみんなで勉強した成果は出たと思います。特にソラちゃん先輩のおかげです!」
「ヒメ、近い……」
ヒメはソラに抱き着き、「ありがとうございました」と感謝を伝える。
そんなヒメにソラは照れたように「どういたいしまして……」と返す。
「それは良かった。ケンは?」
「問題ありません。我が魔王を心配させるよな結果にはなりません」
「そうか。なら安心だな。あとはジェイとソラだが」
「俺はそこそこってとこだな。去年と順位とかは変わりないと思う」
「わたしも問題ない。分からない問題は無かった」
快はのほほんと、空は余裕そうな表情で断言する。
「ちなみに先輩はどうなんですか?」
「俺も問題ないな。だから思う存分、攻略が出来る」
各々の目の前には、運営からのメッセージが届いている。新たなエリアが追加されるという。胸が躍るような知らせが。
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