第12話 まだまだ続く放送
引き続き、放送部の女子生徒二人が放送を続けていた。
『改めまして、私たちはこの部活動戦国時代にて面白そう、盛り上がりそうな部活をピックアップして創星学園専用チャンネルで放送していきます』
創星学園専用チャンネルとは、創星学園中等部、高等部、大学部の生徒、関係者のみが見ることのできるチャンネルだ。
『さて、東山さん昨日の対抗戦もすごかったですが何が印象に残っていますか?』
『そうですね。……やはり「サッカー部VS異次元サッカー部」じゃないでしょうか。西野さんはあの試合どう思いました?』
『あれは面白かったですね!異次元サッカー部が、指口笛をしながらシュートしたりボールを3人で囲んでその場で回ったり』
『そして最後の最後で『フレイムタイフーン』でしたっけ?そんなことを叫びながらシュートを打って見事ゴールを決めましたよね』
『まぁ、結果はサッカー部の勝利でしたが。あの後はみんなサッカー部で楽しくやっているとのことです』
とここで一旦会話が止まる。
『さて、昨日の話はここまで。それでは今日私たちが実況する部活を紹介しましょう。東山さんお願いします』
『はい。今日の実況する部活は……VRゲーム部VSゲーム部です。対戦内容は大人気VRゲーム、Second Worldwide Onlineです』
『おお〜!あのSWOですか!これはテンション上がりますね。ちなみに私と東山さんもこのゲー厶やっていますよ!』
『西野さん時間ないのでその話は後で。今回のルールは相手チームのプレイヤー全員を倒すと勝利という人数の少ないVRゲーム部に不利なルールですね』
『しかもVRゲーム部から何かサプライズがあるそうで、今朝部員である九条さんから手紙を受け取ったので読んでみましょう!』
そこで西野は東山に紙を渡す。
『ええっと。「まずはVRゲーム部の自己紹介をします」だそうですけど?』
『まぁ部員の多いゲーム部じゃないですしやりましょう!』
『分かりました。では、「一人目。常に冷静沈着。だがその剣は熱く鋭い。一年生、如月剣人!」』
『ああ!私しってますよその一年生。たしか今日の朝、あの鏡良さんの鞄を持っていましたね。恐らくパシリにされていたのではないでしょうか!』
『西野さんあまりそう言うこと言わないでください。鏡さんと言えば何人か殺っている殺し屋の目をしているって言われてるんですから。……こほん、では次にいきます。「二人目。その容姿は万人を魅了し、その魔法は悪人を滅する。一年生、虹明姫乃!」』
『ああ!その人も知ってます。黒髪美少女の一年生ですよ。たしかその虹明さん、今日の朝、鏡さんに頭を撫でられていたという情報もありますよ。つまり鏡さんは如月君に鞄を持たせ、虹明さんの頭を撫でるやばい人ですよ!』
『西野さんやめておきましょう。では次、「三人目。現在唯一の成績優秀者にして、百発百中のスナイパー。三年生、天龍空!」』
『ああ!その方は、別名「屋上の天使」と呼ばれている天龍先輩じゃないですか!あれ?でも、天龍先輩も鏡さんに頭を撫でられていたという情報が……』
『西野さんやめましょう。多分いろいろ複雑なんです。じゃあ次、「四人目。学年屈指の情報通にして敵の命を刈り取る死神。二年生、九条怪!」』
『それ自分で言うんですね。というか、九条さんもたしか鏡さんと仲がいいんですよね』
『では最後です。「五人目。その目は見るもの全てを畏怖させるVRゲーム部の部長。だがその正体は我らが最強の魔王!二年生、鏡良!」』
『東山さん……』
『もうなにも言わなくてもいいですよ。遺書は受け取りますから』
『やめてくださいよ~!死ぬときは一緒だって言ったじゃないですか~!!』
『言ってませんよ。と、いうか最強の魔王?これってどういう……』
『おおっと!ここで両者とも準備ができたようです。では今からVRゲーム部、5人VSゲーム部約40人の戦いを…『待ってください』え?』
『まだ最後まで読めていませんよ。ええっと、「では今からVRゲーム部代表魔王VSゲーム部約40人の戦いを始める」だそうです』
『え、ええええ!!!!!』
こうして戦いのゴングが鳴った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます