第6話 変わった学校
良と姫は、学校へとついた。
「じゃあ、私はこっちなので…」
「ああ、それじゃあまた、放課後だな。どうせ半日だし昼飯、いいとこ教えてやるよ」
「はい!楽しみにしてますね♪」
姫は小走りで去っていく。
「さて、俺も行くか」
キョウも新たな教室へと向かったのであった。
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ワイワイガヤガヤ
教室から騒がしい声が聞こえる。
良は扉の前に立ち、
「さて、今年はどうなるか、な」
良は、教室の扉を開ける。
すると、
シ~ン……
良が教室に入った瞬間、さっきまでの騒がしさが嘘のように静かになる。
理由は単純、良は目つきの悪さからみんなに避けられているのだ。
「今年も変わらず、か」
良は教室を眺めるが全員、目をそらす。
そんな中唯一、目が合った人物の元へと向かう。
「おはよう良。今年も同じクラスだな」
「おはよ、快。今年もよろしくな」
良は、快の席の前に座る。
そんな様子を見て、黙っていた者たちが少しずつ喋り始める。
「なあ快、俺の眼はそんなに怖いか?」
「そうだな……。まぁ、人を100人は殺してても、おかしくは無さそうな眼はしてる」
「……それ、
「ははは、知ってるよ。冗談だ」
まったく…。と、良は呆れたように言う。
「そういえば、今年から理事長が新しくなるって聞いたけど本当か?」
良が聞くと快は驚いた顔をする。
「お、あの良がよく知ってるな。今年から理事長の息子が新理事長になるって話だ」
「お前こそ、よく知ってるな。ちなみに、その新理事長について他に情報は?」
「そうだな…。年齢が40、50くらいらしい、っていうのとやめた理事長が現在世界一周旅行中だって言うことくらいだな。……ほら」
快は良にスマホの画面を見せる。
そこに映っていたのは80歳くらいのおじいちゃんがはっちゃけてる姿。
「ずいぶんと楽しんでるな。…こんなのどこから見つけたんだよ」
「まぁ、ちょっとネットでな」
良と快が話していると不意に教室のドアが開かれる。
「全員、席につけ」
教室に入ってきたのは、長い黒髪の20代の女性。
「さて、先に自己紹介をしておく。私は
「お!良、華黒先生とはラッキーだな」
「そうだな、去年も担任だったし。華黒先生は俺を怖がらないしな」
良と快が喋っていると華黒から叱責が飛ぶ。
「おい九条、静かにしろ。今から入学式兼全校集会だ」
「え〜、良も喋ってたのに……」
そんな快を気にせず、華黒が手に持った機会を操作し、電子黒板に映像が映る。
今の時代、ほとんどの学校は電子黒板を使い、そこに映像を映し集会を行っている。
そんな電子黒板に50代くらいの男性が映る。
《えーゴホン。私はこの学校の新理事長、
そうして、式は着実に進んでいく。
「なあ、良。新理事長、悪い人じゃ無さそうだな」
「ああ。ちょと熱血ぽいけどな、…もう終わりっぽいな」
《さて、最後に私がこの学校でやろうと思っていることを話そう》
みんなは最後という言葉と、新しく学校で行うという言葉に反応し、理事長の声に耳を傾ける。
《私はこれまで、様々な学校で教育を行ってきた》
みんなはふむふむ。といった反応をする。
《そこで私は多くの学生を見て、何かに打ち込む学生は素晴らしいと感じだ》
みんなは「?」といった反応をする。
《そこで!全校生徒は原則部活動に所属し、そこで様々なことに打ち込んでもらう。これで入学式、全校集会を終わる》
理事長が終わりを宣言し、黒板の映像が切れる。
そして、
ハアァァァー?!!?!!?
多くの学生の叫び声が、学校に響いた。
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