第4話 魔王軍のオフ会



 魔王軍は現在、飲食店の団体スペースのような場所に通され、各自の食事を目の前にしている。


「では、改めてこれから第一回魔王軍オフ会を始める」


 キョウの言葉により、魔王軍はパチパチと手を叩いたり、イェーイといった感じで盛り上がる。


 そこでキョウは最初はといった風に口を開く。


「じゃあ、改めて自己紹介からしていくか、最初は……」


 キョウが指名をする前に、各々の口が開かれる。


「先輩からですよね?」


 と、キョトンとして言うヒメ。


「キョウからだろ」


 当然といったふうに言うジェイ。


「我が魔王からかと」


 当たり前といったふうに言うケン。


「ん、キョウが最初」


 眠そうな目を、キョウに向けて言うソラ。


「キョウさんからですね〜」


 のんびりとした口調で言うミサ。


「キョウ君からだね」


 早く、早く、と急かすマリ。


 そんな魔王軍の言葉を受け、諦めるキョウ。


「分かった。じゃあ、俺から自己紹介をするよ…」


 キョウが、そう言いながら立つと魔王軍が期待の眼差しでキョウを見る。


「えっと。じゃあ、まず名前から。

 俺は魔王軍のリーダにして、「魔王」のキョウ、

 本名は鏡良かがみりょう。趣味はゲーム。

 今年から、私立創星そうせい学園高等部の2年生になる。みんな改めてよろしく頼む」


 キョウ言い終えるとみんな拍手をしたり驚いたりしながら次へと移る。 


「じゃ、次は俺がいかせてもらおうか」


 ジェイが進んで言い、視線が集まる。


「俺は「ジョーカー」のJジェイ

 本名は、九条快くじょう かいだ。

 キョウと同じ創星学園の今年から2年になる。キョウとは、創星の1年の頃からリアルで付き合いがある。趣味は、人間観察と情報収集。よろしくな」


 ジェイが終えると次は、


「次、私いいですか?」


 と、ヒメが聞く。

 誰も反対はしないので、そのまま自己紹介へ喋り始める。


「では。私は「魔法姫マジックプリンセス」のヒメ改め、本名虹明姫乃こうめい ひめのです。趣味はゲームと読書。今年から創星学園の一年生です。よろしくおねがいしますね、せーんぱい♪」


 ヒメは、主にキョウに向かって楽しそうに言う。

 そして、キョウは驚いた顔でヒメを見て、ジェイが、楽しそうに笑うそんな中でも自己紹介は続き次はケンの番になる。


「では、次は我が。我は「剣鬼」のケンです。

 本名は如月剣人きさらぎ けんとといいます。我の家は剣の道場でして、今日は近くで練習試合があり、そのまま来たので竹刀を持って失礼しています。今年からヒメ殿と同じく、創星学園の一年生になります。どうぞ我が魔王、ジェイ殿、ヒメ殿よろしくおねがいいたします」


 次はキョウだけでなく、ヒメも驚いた顔をみせ、ジェイはさらに笑う。

 続いては、ソラの番だ。


「ん、じゃあ次はわたし。「天使」のソラ。

 本名天龍空てんりゅう そら。みんなも知ってるけどミサとは姉妹。嫌いなのは自販機の上の方にあるジュース。…届かないから。…よろしく」


 とても落ち着いた声で話すソラ。

 だが、姉のミサに指摘をされる。


「空、まだ言わなきゃいけないことあるでしょ?」


 落ち着きながらも少し圧を感じる笑顔と共に放たれる言葉にソラは、「うっ…」となりながら


「…キョウ達と同じ創星学園の今年から三年生になる。…お姉ちゃんこれでいい?」


 その言葉にキョウ達はさらに驚きながらもミサは、「よくできました」とソラをほめ自己紹介に移る。


「では、次は私が。私は「聖女」のミサ。本名は天龍美咲てんりゅう みさきです。今年からみなさんが通ってる創星学園の大学三年生になりますね。ちなみに、マリとは同級生です。あと、この髪の色ですが私達の親は父も母も海外の方の出身なので私は母の、ソラは父の髪の色を受け継いでいます。よろしくおねがいしますね」


 じゃあ、私で最後だね。とマリの自己紹介が始まる。


「私は、「マスタースミス」のマリ。本名は愛作万理奈あいさく まりな。ミサと同じ、創星学園の大学三年生。趣味はゲームでも現実でもモノ作り。よろしく!」


 こうして、魔王軍全員の自己紹介が終わった。


 その後はご飯を食べたり、話をしたりと楽しい時間を過ごし、魔王軍のオフ会は幕を閉じた。




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