【超超感謝】★1250記念SS ⑧

 海斗がマンションに帰ってきたのは、昼過ぎであった。


「ただいま、ミキさん遅くなりました」


 マンションの扉を開けた海斗を、パタパタと小走りに走って出迎えたミキ。


「海斗クン、おかえりなさい。お疲れ様」


 輝くような笑顔で出迎えたのであった。





 昨晩、美月と話した後にミキは考えた。

 最近ミキも仕事が忙しく、帰宅が遅くなることがしばしばあった。

 しかし、そんなミキに対して海斗は不満を全くいうこともなかった。


 ただ、いつも夕食を用意して出迎えてくれていた。

 そして笑顔で出迎えてくれていたのだ。


”おかえりなさい、ミキさん”


 その笑顔に、ミキはとても癒されてきた。

 海斗が笑顔で出迎えてくれることで、疲れが吹き飛んでしまうようであった。



 では・・・

 今度は、私の番だ。



 泣き言を言ったり、拗ねてみたり、文句を言ったり。

 以前のミキであれば、彼氏にそんな対応をしてきた。


 だけど


 今まで海斗にしてもらってきたことを、返す番だ。

 そう考えると、すっと・・・心が軽くなるのを感じた。


 だから、笑顔で海斗を出迎えることができた。


「海斗クン、おかえりなさい。お疲れ様」

「ただいま、ミキさん」



 そして、二人は静かに抱き合うのであった。

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