【超超感謝】★1250記念SS ⑤
「ど・・・どうしよう、美月。こんな仕事早く辞めさせないと…」
動揺しているミキに美月はため息をついて言った。
「ミキちゃん、海斗君はバイトを頑張っているんだよ。それに辞めさせてどうするの?」
「え・・・だって、、」
狼狽して目が泳いでいるミキに美月は真剣な目で話す。
「あのね。うちでも、健司さんは仕事が忙しいときには0時過ぎて帰ってくることがあるの。でもね」
「え・・・」
「健司さんは、愚痴も言わずに笑顔で、何でもないよ大丈夫だって言うの」
「でも、それってブラックなんじゃ・・・」
「そうかもしれない。でも、それでも頑張ってくれているのは私のためなんだと思う」
「・・・」
「だからね、絶対言っちゃいけない言葉があると思うの」
「言っちゃいけない?」
「私と仕事とどっちが大切なのって・・・」
「え・・・」
「だって、健司さんは私との生活のために頑張ってくれているんだから。だから、そんなこと言うのは卑怯だよ」
「ひ・・・卑怯?」
「きっと、海斗君もミキちゃんと一緒になるために頑張っていると思うの。だから、海斗君が頑張っているのを応援しないといけないと思うの」
いつの間にか、ミキも美月も涙を流していた。
「だって、ミキちゃんが仕事とで頑張っているときも海斗君はそんなことを言ってないんじゃないの?」
そのとおりである。
美月が仕事で遅くなる日も、海斗は美月のために食事を準備して笑顔で迎えてくれている。
「だから、ミキちゃんは海斗君の頑張っているのを止めるのではなく・・・応援しないといけないと思うんだよ」
ミキは、親友の美月の胸にもたれて泣いていた。
「・・・うん。そうだね」
ミキは美月に抱きつきながら・・・
「でも。まさかなぁ・・」
「え?」
「まさか。美月に恋愛の指南を受けることになるなんて夢にも思わなかったよ」
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