【大大感謝!】★800記念SS ③

「それじゃあ、返事を聞かせてもらえるかしら」

「はい、私に務まるかどうかわからないですが折角いただけるチャンスです。精一杯頑張らせていただきたいと思います」


 オーナーに対して、緊張した表情で引き受けると返事したミキ。

 オーナーはにっこりと笑ってミキの肩を叩いた。


「あなたなら大丈夫よ、一緒に頑張りましょうね」

「は・・はい!よろしくお願いします!!」


 そこからは怒涛の日々であった。


 出店する場所のチェック。(オーナーが大体の目星はつけていた)

 インテリアのデザインを建築士と打ち合わせたり、導入する設備を選んだり。

 備品・扱う化粧品ブランドの仕入れ・バイトの募集。


 ありとあらゆる仕事が同時に降ってきた。


 毎日、クタクタになって自宅に帰るミキ。


「あ、ミキさんお帰りなさい。ご飯できてますよ。それともお風呂ですか?」

 そんな疲れ果てたミキを海斗は笑顔で迎える。

「もちろん、海斗君!!」

 そう言って、ミキは海斗を抱きしめる。

「う~ん!海斗君がいてくれてほんとによかった~!私の唯一の癒しよ」

 スリスリと頬ずりをする。

 そんなミキの頭をなで、海斗は優しくささやく。

「今日も頑張ってきたんですね、お疲れ様」


 以前は、ミキは交際相手に尽くすタイプであった。

 しかし、ミキは海斗と出会って本当に良かったと心から思うのであった。




「高橋さん、名刺ができたわよ」

「え・・・?あ、忘れてました!!発注してくれていたんですか?」

「そうよ~。はい、これ」


 開店に向けた慌ただしい準備の中、ミキは名刺の発注を忘れていたのだ。

 オーナーが気を利かせてくれたらしい」


 受け取った名刺を確認する。



  Studio Diana

  代表取締役社長

   高橋 ミキ


 ミキは目を真ん丸にして名詞とオーナーとを交互に見る。

「あ・・・あの・・・これ・・・間違いですよね?」

「あら?言ってなかったかしら?もちろんあなたが社長よ」


 しばらく思考が停止したのち、ミキは叫んだ。


「え・・・・え~~~!?」



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 【大大感謝!】★800記念SS 終了


 ★900記念SSに続く



念のため、ふつうは会社の登記とがあるのでこの段階で社長ってわかるはずはないんですけどね。

そこはふぃくしょんということで・・・

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