アフターストーリー④ 一緒に初詣

「お母さん、ごめんね。今年のお正月、仕事が忙しくて帰れそうもないの」

ミキは実家に電話しているた。


大晦日。年越しそばを食べたところ。


ミキはネイルサロンで働いている。

年末、とても忙しかった。

だが・・・年明けはおそらく、もっと忙しい。


世の中には、成人式というイベントがある。

そこに向けて、ものすごくたくさんの予約が入っているのだ。


だが、もちろんそれだけではない。

今年は、三崎海斗という彼氏がいる。


元旦は一緒に過ごす予定だ。


「ミキさん、ほんとにいいんですか?」

「いいのいいの、時々帰っているし。どのみちそんなに遠くないんだから」


ミキの実家は、電車で1時間ほどのところ。

全然遠くは無い。

なので、正月に帰らなくてもいつでも帰れる。


「それよりも、明日は一緒に初詣に行きましょうね」

「そうですね、それくらいは行きたいですね」

海斗は受験生。

受験勉強に忙しい。

でも、近所の神社に初詣に行くくらいはいいだろう。


元旦。

近所の神社といえど、結構混雑していた。

ミキと並んで、参拝を待つ。


ようやく、順番が回ってきた。

2礼2拍手1礼。


「海斗くん、何お祈りしたの?合格祈願?」

手をつないで海斗と歩くミキが聞く。

「いえ、今年もミキさんと一緒にいられますようにって」

さらっと言う海斗。

それを聞いたミキは真っ赤になる。


「あ・・お守り買っていきましょう!ね!」

授与所に向かう海斗とミキ。

ミキは合格祈願のお守りを購入する。

「はい、海斗くん。お守りどうぞ」

「ありがとうございます」

破魔矢ももらい、神社を後にする。

「ごめんね、年明けはしばらく忙しそうなんだ」

「僕こそ、いつも受験勉強でほったらかしでごめんなさい」

「ううん。いいの。いつも一緒にいられて幸せだから」

見つめ合う二人。

手をつないで、家まで一緒に歩いていく。


今年も一緒にいられますように。

二人とも、それを神様に祈ったのであった。


ーーーー


お星さま

たくさん頂いて感激しています。


本当は、いきなり次の話に行く予定でしたが嬉しかったのでこの話を追加しました。

ありがとうございました。

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