第2話 僕は昨日食べられちゃった

「おはよう。三崎、どうした?顔赤いぞ。風邪か?」

「おはよう、松島。いや大丈夫だから」

窓際の自分の席に座ってると、親友の松島リクがやってきて声をかけてきた。

「ならいいけど、昨日なんかあったとかか?」

昨日・・・

昨日のことを思い出して顔が真っ赤になる。

「おい、ほんと大丈夫?」

「ダイジョウブ」

小さな声でなんとか答える。

冷静にならないと・・・深呼吸!そう深呼吸だ。

向こうで陽キャグループが集まって騒いでる。

バスケ部のイケメンが大きな声で喋ってる。

「あの後、美人のお姉さんたちに声かけられちゃってさぁ」

「お、その後お持ち帰りか?何回ヤッたんだよ」

「さぁ・・・どうかな・・・・・3回とか?」

「ぎゃはは」

下品な話をしている。

3回・・・昨日僕はもっとしてる。多分5回・・・以上?

また顔が赤くなると同時にあそこが・・

外を見て深呼吸をする。

「三崎、ほんと大丈夫か?」


昼休み、松島リクが昼ごはんに誘ってきたので中庭に行った。

そこにはもう一人・・・幼馴染の、山中奏良が先に来ていた。

「遅いよーリク・海斗。お腹すいたよー」

「ごめんごめん、早速食べよう」

それぞれがお弁当を出して食べ始めた。僕は家からサンドウィッチを作って持ってきている。

奏良は僕とは、小学生からの幼馴染。

でも、知っている。リクと奏良は2か月前から付き合っているって。

だって、2人からそれぞれ相談されたから・・・

本当は二人で食べたいたのだろうか?僕はお邪魔かな?

リクと奏良は二人きりの時はどうしてるのかな・・?

二人きり・・・

突然、昨日の夜のことを思い出して顔が真っ赤になった。

「海斗どうしたの?顔真っ赤よ?」

「こいつ朝から変なんだ」

「ナンデモナイデス・・」

ダメだ、今日は早く帰ろう。



授業が終わるとリクがやってきた。

「海斗、一緒に帰ろうぜ。奏良も待ってるし」

「いや、今日は早く帰るから一人で帰るよ」

「そうか?体調悪いなら無理すんなよ」

「それに、リクも奏良と二人で遊びに行きたいんじゃないの?」

「あはは、気を使うなよ。じゃな」

手を振って教室を出ていくリク。


帰り道、スーパーに寄ろうかとも思ったがやめておく。

月末近いので節約しよう。

カップメンもまだあったはず。

アパートの階段を登り、部屋の鍵を開けて入る。

静まり返った部屋。

キッチンもテーブルも片付けられている。

寝室も見てみる。

昨日の痕跡もなく、きれいな状態のベッド。

まるで、昨日のことがなかったように。

あれは、夢だったのか?そうなのか?

そっか・・・高校生が美女をお持ち帰りして童貞を失うなんて現実にありえるわけがない。

そうとう溜まっていたらしい。








と、ガチャガチャと鍵を開けられる音がして玄関の扉が開いた。

そこには、スーパーの袋を持った昨日の美人のお姉さん。

「あ・・おかえり」

頬を赤らめるお姉さん。かわいい。

そして昨日よりさらに美人になってる!!??



◇◇◇◇◇◇◇◇

念のために追記しておきますが

この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。


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