第20話
莉花 side
しばらくカウンターに入っていると……
「こんにちは。」
と声を掛けられた。
「はい、こんにち……え?」
そこに居たのは夏生で……
「夏生、どうしたの?」
「登録したいんすけど……良いっすか?」
「え?」
「ふっ、莉花と付き合ってるクセに"利用カード"持ってなくてさ(苦笑) ミキ,マキとゲンが本借りたいんだって。」
「うん!"よるごはん"のトキによみたいの( ´艸`) なつくんがかえしてくれるんだってさ♪」
とミキちゃんが言って、
「汚すといけないから、"ダメ"って言ったんだけど、"借りる!"って聞かなくて(苦笑)」
とお姉さんが言った?
「そうなんですねぇ。……あ、こちらにご記入お願いいたします。」
そう言って、夏生に用紙を渡す。記入している夏生を見て、『あ、"左利き"なんだー。』と思う。……夏生が記入しているあいだ、お姉さんと話す。
「あ!あなた!もうすぐ上がりかしら?」
「あ、はい。」
「……なら、一緒に夜ごはんに行かない?」
え?
「え?おねえちゃんも?やったー♡」
マキちゃんにそう言われた。
「じゃ、じゃあ……よろしくお願いします。」
と了承すると……
「え?あ、莉花……マジ?お母様、夜ごはん作ってんじゃね?」
と夏生に言われた。
「あ……大丈夫🙆♀️ 仕事終わったら、LINEしとく。……じゃあ、退勤後に"合流"しますね♪」
そう言って、退勤時間まで勤務した。
日陽 side
今日は蓮のご実家にお邪魔させていただく。蓮のウチの最寄り駅で改札口を出ると……蓮が待っていてくれて、
「あ、日陽!」
と駆け寄って来てくれた。
「ふふふっ……こんにちは。今日はごめんね🙇♀️」
「ふっ、こんにちは(笑) 今日はよろしくお願いします。……じゃあ、行こうか?」
「うん、行こ行こ。」
蓮と手を繋いで、ご実家までの道のりを歩く。
「今日は妹さんもいらっしゃってるの?」
「ん、たぶん(苦笑) 自宅から来たから、わかんないんだけど(苦笑) 昨日連絡したら、『了解です。時間までに行くね。』って言ってた。」
「ふふふっ、そっか(苦笑) ちょっと"緊張しちゃうね(苦笑)」
「や、"緊張"するよーなヤツじゃないって(苦笑)」
「や、でも……そうは言っても、"緊張"しちゃうでしょ?(苦笑) あ!私、リュックに"手土産"入ってるんだー。」
「え?なんか膨らんでんなぁとは思ってたんだけど、"手土産"かー(苦笑)」
「ふふふっ、お母さんが昨日買って来てくれたの♡ ハラダの"ラスク"♪ウチの"定番"なの( *´艸`)」
「ふっ、そうなんだな。……今日莉花さんは仕事?」
「うん、そうだねぇ(苦笑) 蓮のご実家に"挨拶"に伺うって話はしてるの。こうなってからは"初めて"だから……莉花、心配してた(苦笑)」
そう言うと
「ふっ、俺も一応言ってはあるけど……至らない点もあるかも(苦笑) 不便に感じたら、言ってくれよな!」
と蓮は言ってくれた。
「うん!ありがとう。」
しばらく歩くと
「あ、ココ。ココ、実家。入ろうか?」
と言われた。
「ふー、なんか"緊張"しちゃうね(苦笑)」
「ふっ、そんな"緊張"しちゃうような人たちじゃないって(苦笑)」
ガラガラガラ
「ただいまー。」
「お、お邪魔します。」
「ふっ、"緊張"してる(笑) ……あ、ココ使って。両親に言って、椅子置いてもらったんだ。」
蓮が示したトコロには椅子が置いてあった。
「ありがとう♡ 使わせてもらうね♪」
椅子に座り、"装具"と靴を脱いでいると
「蓮、おかえり♪ あら?そちらが?」
とお母様に声を掛けられた。
「あ、母さん。うん、こちらが俺が付き合ってる三枝日陽さん。」
「はじめまして、三枝日陽です。あの……こちらの椅子を置いていただいたみたいで、ありがとうございました😊」
「ふふふっ、いえ。蓮に言われてね(苦笑) 私たち、"障害"のあるヒトに慣れていなくてね……至らない点があったら、言ってくださいね♪」
「そんな(苦笑) ……ありがとうございます😊」
"装具"と靴を脱いで、杖を置いて、3人でリビングへ向かう。
蓮 side
リビングに着いて、
「お父さん、彩佳……蓮と彼女、連れて来たわよ。」
と母さんが声を掛けると
「ふふふっ、いらっしゃい。……あ、ココ座ってください。……あっためておきました(笑) 」
とソファーに座って、寛いでいた彩佳が言った。え?
「『"正座"は出来ない』って事前に伝えてあるんだ。」
と日陽に向けて、補足した。
「あ、はい。膝が痛むので、"正座"は出来なくて……凄く助かります。失礼します。」
そう言って、日陽はソファーに腰掛けた。俺も隣に座る。日陽が"リュック"を下ろして、"ショルダーバッグ"も下ろして……"ジャケット"も脱ぐと
「わっ、可愛い服😍 あそこの、ですよね?」
と彩佳は聞いた。
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