第19話
夏生 side
彼女の弟くんとお父様だよ?(笑) 数分後、
「莉花!何やってんの!(苦笑) 風邪引くから、着替えて来なさい!」
とキッチンからお母様の声が。『どうしたんだろ?』と思い、覗くと……莉花が明らかに"夏用"の部屋着を着ていた(苦笑)
「だ、だって……夏生をサッカーに取られちゃったんだもんっ!」
え?羽織っていた"カーディガン"を脱いで、莉花の肩に掛けに行く。
「あ……夏生(苦笑)」
「もー、今何月だと思ってんの?(苦笑) 風邪引くから、着替えて来よ?」
そう言って、莉花と一緒に部屋へ向かった。
日陽 side
「"ひーな"、おはよ♪」
「あ、梨花。おはよう。」
蓮に迎えに来てもらった翌日の月曜日。今日は莉花と2人で"遅番"。
「あ!昨日はどうだったの?」
「昨日はね……ウチの最寄り駅まで夏生が迎えに来てくれて、挨拶がてらウチに上がってったの。」
「へ?あ、そうなんだね♪ご両親と春人くんの"反応"はどうだったの?」
「んー……ウチの両親はね、"高評価"だったかなぁ?お母さんなんて、夏生に夜ごはんの"ネギ肉"とごはん詰めて持たせちゃってさ(苦笑) おかげで、今日"お弁当箱"の回収だよ(苦笑)」
「へぇー、春人くんは?」
「ハルはね……はじめは"ライバル視"してたんだけど、そのあとはなぜか"意気投合"しちゃってさ(苦笑) 一緒に"サッカー⚽️"観てたよ(苦笑)」
「へぇー。」
「あ!そーいえば……ハル、"ひな"のコト好きだったんだってさ(苦笑)」
莉花にそう言われて、
「え?」
と聞く。
「気付いてなかった?ハルが言うには"ひな"が事故に遭う1年くらい前だったかなぁ?泊まりに来てくれたトキに可愛かったんだってさ。」
「へ?特に何もしてないよねぇ?何が可愛かったんだろ?」
そう聞くと……
「んー……あ、存在そのもの?ほら?私は背ぇ高くて、"モデル体型"じゃない?大柄で……なんなら、ハルとは目線一緒だし?(苦笑) それに比べて、"ひな"は小柄で"小動物"みたいで可愛いじゃない?蓮くんが好きになるのも分かるわぁ。」
と莉花は答えた。
「え?もー。莉花こそ"スタイル"良いからさ、夏生くんが好きになるのも分かるわ( *´艸`)」
なんだろ?この"褒め合い"(笑)
「んー……どうなんだろうね?(苦笑)……あ、ヤバイ(苦笑) "遅番朝礼"行かなきゃ!チーフに怒られちゃう(苦笑)」
莉花にそう言われて、時計を見ると……開始5分前で(苦笑)
「あ、ヤバっ。今日チーフも"遅番"だったよね?(苦笑) ……行かなきゃ!」
急いで、BYに向かった。
莉花 side
12月のとある土曜日。"ひな"は今日お休みで……蓮くんのご実家にお邪魔するらしい。私は"早番"で、尚且つ夏生とも特に約束していない。
「すみませーん……」
児童のカウンターに居ると、はじめて見る可愛い女の子に声を掛けられた。
「はい?何かな?」
「[かいけつゾロリ]のシリーズってありますか?」
「んー?人気だからねぇ……どうだろ?一緒に棚を見に行こうか?」
そう言って、女の子と一緒に棚を見に行く。
「あ!1冊だけあったね♪どうぞ。」
「ありがとうございます😊……あ、ミキ!あったよー。」
女の子が声を掛けると……
「マキ、あったんだー。」
と"ミキちゃん"らしき女の子がお母様と一緒に寄って来た。
「うん、このおねえちゃんがいっしょにみてくれたの!!」
"マキちゃん"らしき女の子はそう言って、とても嬉しそう。
「あれぇ?ゲンはー?」
え?ゲン?"ひな"に伝えとこ(笑)
「ゲンは……あ、いた。むこうで"きょうりゅう"のえほん、みてるみたい。」
"ミキちゃん"らしき女の子はお母様とそっちに寄って行くみたい。"ゲンくん"らしき男の子は振り返ると、どことなく夏生に似ていて……
「はぁはぁ、姉ちゃん……お待たせ。ミキもマキもゲンもおっきくなったな。」
そう言って、走り寄って来たのは……まさかの夏生だった。
「……え?莉花……今日は"児童"?」
「うん……夏生、こちらは?」
「あ、俺の姉ちゃんと姪っ子と甥っ子。……姉ちゃん、こちら……俺がお付き合いしてる佐山莉花さん。こちらにお勤めなんだ。」
「あら、そうなのね。あ、今日は主人の出張にくっついて(笑)こっちに来てるの。」
「あ、そうなんですね。」
「夏生と"夜ごはん"に行く予定が……急な"休日出勤"で(苦笑) ココで"待ち合わせ"してたってワケ。しっかし、そんなコトもあるなんて大変ねぇ(苦笑)」
「まぁ……義兄さんのほうが"大変"だろ?"接待"のための"ゴルフ"なんてさー(苦笑) ……あ、莉花。姉ちゃんたちは普段隣県に住んでるんだ。俺の実家が"あっち"で……職場にも通えないワケじゃないケド、"こっち"で"ひとり暮らし"してる。」
「あ、そうなんだね……」
夏生たちと話していると
「佐山さーん、カウンター入ってー!」
と今日の"相棒"に言われた(苦笑)
「あ、並んでる……では、失礼します。」
そう言って、仕事に戻った。しばらくカウンターに入っていると……
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