第3話

今まで一体何人の人間がここを

訪れたのだろうか。


「賢二、ここよくみてみろよ。

 お前が行こうとした右側、

 床には無数の傷や赤いシミがある。

 こっちは危険じゃないか?」


「ほんとだ。暗くてよく見てなかった。」


「これ、道を間違った人が逃げようとして

 引きずり込まれた時についた傷や

 血痕、、ってことはねぇか?」


賢二が入り口のドアノブをひねった。


「おい、あかねぇぞ!」


「まじかよ。戻れねぇってことか。

進むしかねぇってことだな、、」


「でもさ、省吾。これ、簡単じゃね?

 綺麗な道を選んで進めばいいだけの

 話じゃねぇかな?」


「そうだな。

 ここはとりあえず左行くか。」


「あぁ。」


俺たちは床にある無数の傷や

赤いシミのある右側は危険と判断し

左側に進むことにした。

右側に進むと一体なにが起こるのか。

そんな好奇心を抱きながら

ここは自分たちの安全を優先した。

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