第12話 激動の一日の終わり

「使徒様、勇者殿は?」

 審判役を担った騎士団長がやや心配そうだ。


「まあ、気を失ってるだけですよ。じきに意識は戻ります」


「タカ!お疲れさま」

本当に美人な幼馴染だなぁ


「お兄ちゃん、お疲れさま」

天使だ。癒されるなぁ


「よう、タカ!すげえ戦いだったな?」

親友よ、鷲宮が嫌いなのは分かるが、ニヤニヤしすぎだぞ?


「宮本、ご苦労だったな。しかし、おまえあんな凄いことができたのか?」

響子先生はいい匂いだなぁ、しかもエロい。


「宮本君、凄かったわ。魔法を切ってしまうなんて」

委員長がよほど驚いたのか、興奮しながら近寄ってくる。うん、委員長も可愛いな。


「あぁ、皆ありがとう」


「そう、魔法だよ。魔法!あの人、魔法禁止とか言って負けそうになるとルール違反とか、なんなの!!」

ユイがプンプンと怒っている。可愛い


「本当に小さいヤツね、まさかルールすら守れないなんてね。まあ、タカには魔法使ったところでどうにもならないだろうけどね?女神の加護を舐めすぎよ」

ミキもご機嫌斜めのようだ。おれの為に怒る幼馴染可愛い。


 ―――――――――――――――


「勇者の力、やはり侮れん。あれが先ほど力に目覚めたばかりとはな」


「えぇ、しかし王。それよりも使徒様は凄まじいですわね。既にSランク冒険者とも戦えるレベルかもしれませんわ」


「使徒様は……流石だな。まさか今の時点であそこまで圧倒されるとはな。さて、勇者殿の手綱はどうすべきかのぉ。なかなか骨が折れそうな小僧じゃ」


 ―――――――――――――――


 俺と鷲宮の勝負後、俺達の今後についての話などは、明日時間を設けるとのことになつた。今日はもう疲れただろう。との配慮だ。


 俺達は食事に入浴と、ようやく一息をつくことができた。それぞれに部屋も用意され、今日のイベントはこれで終わりのようだ。ぶっちゃけ濃い1日だった。

 ちなみに鷲宮だけは、しばらくして目を覚ましたものの隔離されている。あれだけルール無視して暴れたんだ。安易に自由にはできないのだろう。

 本来なら勇者は特別待遇なうえで、国からしてみれば囲いたい人材だろうに。


 さて、鷲宮以外の俺達は、どのような扱いを受けるものか……下手にこの国には拘束されたくない。

 俺にはやらないといけないことがあるからだ。まずは女神の解放だろう。制限のかかっている光と闇の女神の解放。これが第一目標か。


 しかし、俺が使徒として表示されてるのが、何故光と闇なんだろうか?この世界には、光、闇、水、火、地、風の女神が存在してることを知っている。闇は分かる。召喚の際に、闇の女神に出会うことができたから。

 しかし、光の女神に心当たりがない。何処で接触があったのだろうか?知らないうちに。


 まあ、いいか。とりあえず今日は疲れた。さて、明日は何が起こるのだろうか?


 本当に疲れた。もう今日はいいや……明日また考えよう。


 俺は目を閉じ、意識を手放した。



 ―――――――――――――――

【読者の皆様へお願い】

 作品を読んで『面白い、面白くなりそう』と思われた方は、目次の下にあるレビューから★や作品フォロー頂けると嬉しいです!モチベーションアップに繋がります!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る