第18話 嫌な予感って当たるのね……
「ご主人様、来たようです。」
まじで?
「そっか。数は?」
「5人ですね。きっとLv1でも勇者だからと、警戒しているのでしょう。」
「なるほど。職業は、わかる?」
一応違うかもしれないやん?
「ご主人様と同じアサシン系ですね。足音がしません。気配も消していますね。」
え?足音と気配消しているのに、モナ分かるの?
凄ない?
「後、どれぐらいで着く?方角は?」
「そうですね……後3分……いえ、2分ほどですね。北北西からですね。」
「そっか。モナは大きくなって、上空にいてくれる?もし逃げる時、モナの足に神糸を巻いて、飛んでもらうから。」
「仰せのままに。ご主人様。」
そう言ってモナは、窓から飛んで行った。
はぁ、一応今までありがとうございました。
私は、皆がいる方向に ペコリm(_ _)m とお辞儀をする。
そして空間魔法から、神糸と神針を取り出していつでも戦えるようにする。
そして部屋を出て北北西側に向かう。
《切り替え》
スキルを使うと、何か私の心?がスーっと落ち着いてきた。
なんだろう?
私だけど、別人が私の中で混ざってる感じ?
ザッザッ
ご対面だ。
すると、私の中から考えていた事だけど普段言わない様な事をしだした。
「貴方達、これからこっちに何しに来たの?」
「「「「「……」」」」」
5人は、びっくりしている。
いやいやいや、私のほうがびっくりだから。何故か勝手にスラスラと……まぁ、考えていた事だから別に逆に助かるんだけどさ……あっ、これが、切り替えの力なのかな?そう考えると、とっても助かる。演技とかこれで何とか行くもんね。
「この先は、私達、勇者が寝泊まりしていると、分かってのこと?きっと王様か、宰相辺りに私達を見せしめに殺すか、人質を取ろう等の事をしてるんでは無いの?」
「あぁ。」
1人の男が答えた。
アァっ!!予想が当たってしまったー!
「おい」
「いや、無駄だろう。ただの生意気なガキ共と、思っていたら、ここまで分かってるんだ。流石は、勇者様(笑)という事だろう。」
「ふふっ、理解が早くて嬉しいわ。」
「お前が言った通り、ユウシという奴を殺し、キサラギと言うやつを人質にという王から命令が来た。大人しく2人を差し出せば、お前を殺しはしない。」
「あら、差し出すなどと言うと思う?しかもそのキサラギは、私だよ?簡単にやられはしない。」
「なっ!」
「こりゃあ良いや。探す手間が省けた。嬢ちゃんが勝てるわけないだろ。召喚されたてと言えば、産まれたての赤ん坊と同じ様なもんだぞ。しかもこっちは、5人」
「勝てるわけないだろ、って言いたいの?」
「当たり前だ。もう一度言う、素直に着いてこい。」
「いや」
いやいやいやいや、誰が着いて来いって言われて着いていくのよ。
「では、こちらと戦うか?あいにく、騎士では、無いのでね。汚い戦い方を我らはする。容赦なく殺す。そんなアサシンだぞ。」
「ふふっ、そんな事分かってるよ。そちらが殺す気ならば私も容赦なく殺しに行くよ?あいにくとも、私もアサシンなので……」
あのね?何故かね?人間を殺す事に抵抗心が無いのよ……何故?!
「ホゥ、同業者か……ならば遠慮入らんな。」
「おいテメェら、捕まえるぞ。」
「「「はっ!」」」
「へいへーい」
「では、そちらからどうぞ?」
「ふっ、舐めきっているな。その考えが間違いだったと後悔させてやろう。」
「なんとでも言って?すぐ貴方達は、お亡くなりになるんだよ。」
すると、3人が、上、左右と、別れて来た。
手には……短ナイフですか……
私は、ギリギリまで避けずに無駄な動きを作らない様にする。
本で読んだんだよね。無駄な動きが致命傷になる事があるって。なんの本かは聞かないで……
上の奴が早かったな。
同時に来ればまた、ちよっと違って簡単だったのに。
だって後ろに下がれば、ぶつかるか、ひとつにまとまるから、神糸でまとめて、神糸でサクッと。って
私は、短ナイフを振り下ろされる直前に、相手のナイフを持った手首を思いっきり蹴り上げた。
「な?!」
相手のナイフは飛んでいき、左右から同時に来た。
私は、ギリギリの所で後ろに下がり、上から来た人を囮にする。
当然直ぐに泊まれる訳もなく、左右は上から来た人を刺してしまった。
「グッア!」
「「!?」」
「あらあら~」クスクス
「舐めやがって……」
「では、こちらから仕掛る番だけど、時間をかけると誰か来ちゃうかもしれないから、楽に直ぐ殺してあげる。」
「そう簡単に行くかな?お前は、ナイフさえ持っていないじゃないか。動きは、悪くないが武器が無ければお前は、そこまで強くないだろう。」
「言ってくれるわね……安心して。最初から武器は、構えてあったのに、貴方達が気付いてないだけだから。」
「な?!」
私は、神針
(説明しなかったけれど、三本あって、魔力で投げても直ぐに手にワープする事が出来ます。)
を三本さっきの奴らに投げ、刺す。
そしたらまた、手元に戻す。暗闇だから私が何をしたか分からないんだろうな……
ドタバサドタ
「な?!3人とも?一気にか……こいつぁ、確かに暗殺向けだな。」
「何をしたんだ?」
「これから死ぬ人に何を言っても変わらないでしょ。」
と言うか今更だけど、本当に刺すだけで、殺せるんだ……ちゃんと殺す人を選ばないと……
「さよなら。」
「くっ!おい、2人で一気に殺るぞ。」
「あぁ。」
おっ、投げナイフか……私は、神糸で絡めて止める。
「な?!何で空中でとまっているんだ?魔法か?」
「残ねーん、これも私の武器ですね。」
「くっ!何でもありか?!」
「ホントのホントに最後ですね。さようなら。」
私は、神糸で2人の首を締め上げて両断した。
あれ?絞め殺すつもりが、切れちゃった。
辺りには、5人の死体と、血の池。そして真ん中に1人の少女と言う不思議な絵ができていた。
「モナ、片付いた、から、逃げよ?」
「かしこまりました。ご主人様!」
私は、空を飛んでるモナの足に、糸をからませ、空を飛ぶ。なんと言うかモナの足に片手が吊るされてる感じ。
普通だったら痛そうだけど、体術のお陰か、体重が軽く感じる。
「いや~ご主人様。性格変わりました?」
「なんかね切り替えっていうスキルがあって、自動的にと故意的に変われちゃうんだよね。
しかも、切ろうと思えば切れるみたい出しこの仕事と、演技をしなければ行けない時に使おうと思うの。」
「いいと思いますよ。どんなご主人様でもついて行きますよ!」
「ありがとう。」///
ここから私の新しい生活が始まるんだね。
モナの足に吊り下がり、飛びながら見る異世界の月は、日本と同じ黄色い満月でした。
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