第6話 合コン

ある日、友達の誘いで合コンに参加した。


すると、そこには瀏介さんの姿があった。


あの日を境に、大屋さんのイメージが良い奴に変わった。


彼氏にフラれ最悪な日。


よりによって言い合う彼の前でとは思ったけど、大屋である、香月 瀏介さんは私の傍にいてくれた。






「今日、イケメン揃いの合コンなんだ。頭数足りなくてさー。晶、運良いよ」

「そ、そうなんだね」




今日の年齢層は、18~23歳。


みんな盛り上がる。




「晶ちゃん、18歳だっけ?可愛いのに彼氏いないって信じられないんだけど?」

「最近、フラれてしまって」

「嘘!? じゃあ俺、立候補しようかな?」

「しちゃいますか?」



私は一人の男の人と話をしていた。

そして、時間は刻一刻と過ぎていき合コンは、お開きとなった。



「おーい、瀏ちゃん飲み過ぎ!」

「悪い、悪い」



フラついている瀏介さんの姿。



「晶ちゃん、二次会行かないの?」

「あっ、はい。私、帰ります。明日バイトなんで」

「そうか~残念…」

「すみません」



「晶、二次会行かねーの?」


と、瀏介さんが尋ねた。



「明日バイトなんで行きません!」

「あれ? 瀏ちゃんの知り合い?」

「晶ちゃん、知り合いなの?」


「私の住んでるアパートの」と、私。

「大屋でーす」と、瀏介さん。



「そういう事です」


「じゃあ、君に頼めるかな?」

「そのつもりなので二次会行かれて下さい!」



瀏介さんを介抱していた人はタクシーを呼んでくれて私達を乗せる。



「じゃあ、瀏介頼むわ!」

「はい、分かりました! それでは皆さん、お先に失礼します」

「晶、またね!」

「うん、またね!」



私も友達と別れ、私達は帰る事にした。



「瀏介さん、飲み過ぎ!」

「仕方ねーだろ!?」

「女にもだらしなく、お酒にもだらしないんですね?」


「あのなぁ~……色々…事情あんだよ!」

「そうですか。……まあ…この前は助かりましたので、今日はお礼を兼ねて私が面倒見てあげます」




タクシーは、アパートの前に到着し、フラフラの瀏介さんを連れてあがる。


私は、大屋さんの部屋に初めて足踏み入れた。



≪沢山の女の人を連れ込んでいる部屋≫



正直、かなり抵抗ある。



ドサッ



「きゃあっ!いったぁ~」



電気をつける。



「部屋、散乱しすぎ! 大屋さんのくせに瀏介さんの性格も生活も疑います!」


「うるせーな!」




瀏介さんは、フラフラとベッドに移動する。


私は、余りの部屋の汚さに片付けをする。




「なあ、女って…どんな時に結婚考える?」

「えっ!? 結婚!?」

「俺さ…結婚しようと考えていたんだけど、相手が他に男つくって、そいつと結婚したんだ…」


「瀏介さん…そういう相手いたんだ。沢山の女の人連れ込んでいたから彼女さんが不安になって愛想つきて他に男つくったんじゃないの?」


「…晶…それ…勘違い…」


「えっ?」


「彼女とは遠恋(遠距離恋愛)で、俺が、こうなったの彼女が向こうで他に男つくって結婚した後だから……」


「…えっ…!?」



≪……嘘……≫



「タイミング逃したんだろうな…俺…好きな人が出来たって…聞いて呆れるぜ…俺の事…信じられなかったんだろうな…」


「…瀏介…さん…」


「もう部屋に戻りな…明日バイトなんだろ?」

「そうだけど…」

「こっちは心配するな」



「………………」



布団を被る瀏介さん。


私は歩み寄り、ベッドの横に腰をおろすと瀏介さんを抱きしめた。



グイッと布団の中に引摺り込ませた。



ドキッ

気付けば、私の上に股がると両手を押え付けた。



「………………」



「お前さ、俺がどういう男か分かってんの?」



「………………」



「…女好き…簡単に相手関係なくHが出来る最低野郎!だけど……本当は……優しくて良い奴…」


「…晶…」


「私がフラれた日、私の我が儘に付き合ってくれたから今日は私が瀏介さんの傍にいます」



「………………」



「お前……馬鹿? この状態で言う台詞か?」


「それは…でも…このベッドは沢山の女の人とHしたベッドだから絶対嫌っ!」


「お前…それ問題発言だから…」


「そう言って…前…手出さなかったじゃん!」

「何? 手出してほしかったの?」

「違います!……ただ…あんな事あって…手出さなかったのが…意外…だったから……」



「………………」



瀏介さんはキスをした。



ドキン



「傷ついてんのに…手出す訳ねーだろ?初めてくせに」




そう言うと私からおりベッドに横になる。



「もう寝る!」



私はベッドからおりる。





彼は相当傷ついていたんだと思う


正直


励ましの言葉が見つからない






とりあえず私は部屋の片付けをした。


バイト行く時間になる頃、私は瀏介さんの部屋を後に自分の部屋に戻った。



















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