第7話 幸せな日々
ある日のデートの日。
「速渡」
私は速渡に抱き付いた。
「うわっ!」
突然の事だったせいか速渡は顔を赤くした。
「唯那!」
「たまには良いでしょう? いつも速渡から仕掛けて来るから」
すると速渡は、チュッとフレンチ・キスをした。
「!!!」
やられた!
こんな街中でキスをされ私は一気に体が、かあぁぁぁっと熱くなったのが分かった。
「唯那、顔赤いよ」
クスクス笑いながら、からかい茶化す。
「もう不意のキスは反則だよ!」
「お返し!」
私達は騒ぐ中、街中の人混みに紛れ込み、私達はデートをした。
その日の別れ際 ――――
「唯那、ちょっと寄って行かない?」
私は、速渡の家に寄る。
色々と話をしながら同じ時間を過ごす。
特に何する訳ではなく二人の時間を過ごした後、近く迄、送ってもらい私達のデートの時間が終わる。
それから1ヶ月が過ぎ ―――
「じゃあ、また」
「うん、また」
私達は別れ始める。
「速渡っ!」
「何?」
「…もう少し…一緒にいたい…けど…無理…だよね…」
「今日は…駄目!」
「…そっか…分かった…それじゃ…」
私は帰り始める。
グイッと引き止められ背後から抱きしめられた。
ドキン
「速渡…?」
「嘘だよ。俺も同じ気持ちだよ、唯那。家においで。もう少し一緒にいよう」
「速渡…うんっ!」
私達はキスをし、速渡の家に移動した。
速渡の部屋で二人の時間を過ごす。
「…唯那…」
「何?」
速渡はキスをすると、そのまま倒していく。
私は迷う事なく、速渡を受け入れ私達は身体を重ね合った。
「唯那……ずっと傍にいて」
「うん…速渡…離さないでね」
私達はキスをし、更に深いキスをした。
それから私達はデートの度に愛し合うようになり時々、学校帰りに待ち合わせをし、その日、愛し合う事が増えていた。
そんなある日のデートの別れ際 、速渡は、突然抱きしめた。
ドキン
「速渡? どうかした?」
「帰したくない」
ドキン
意外な言葉に胸が大きく跳ねた。
「えっ?」
「…一緒にいたい」
「速渡…」
速渡が甘えるような言い方をした。
抱きしめた体を離すとブロック塀に体を押し付けキスをした。
ドキン
至近距離で見つめ合う中、速渡はすぐに唇を塞ぎ深い深いキスをする。
私は今までした事のない速渡の深くて甘いとろけるようなキスに息が洩れた。
恥ずかしくて顔を伏せたかったけど両手を塞がれていた為、身動きがとれない状態に速渡を見つめる事しか出来ず、私の気持ちに気付いたのか…
私を抱きしめた
「唯那を今すぐ抱きたい」
ドキン
私は速渡を抱きしめ返す。
私達は躊躇う事なく熱を帯びる体をお互い繋いだ手から感じながら速渡の家に行き身体を重ねる。
そして、何かを感じていたのか、お互いの愛を確かめ合うように何度も何度も存在を確認するかのように愛おしいそうに見つめ合う私達。
「何だろう……幸せなはずなのに…お互い離れていく気がする……」
――― そう ―――
私も感じていた
幸せなはずの
今
胸騒ぎがしていた
何か起きそうな気がして
ならなかった――――
「唯那…何があっても……俺の事…信じて欲しい……」
「速渡……うん……」
「俺も……唯那を信じているから」
「うん…」
私達はぎゅうっと抱きしめ合った。
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