第7話戦争と戦争の間3

レイと初めてのキスをした後、僕はレイの部屋を後にした。レイの唇の感触が思い出されると思わず顔がにやける。変態でもレイは凄い美少女なのだ。ホント、あれで変態を治す事ができたら…でも、実際には僕の方が調教されているッポイ。このままドSに育てられるのかな?


自分の部屋に戻ると久しぶりにアイツがいた。キュウだ。キュウはどうやったのか、僕の自室の鍵を持っている。入手経路は不明だが、取り上げてもすぐにまた手に入れる。だから、最近は諦めている。しかし、コイツ、なんで僕の事先輩って呼ぶのかな? それにせっかく可愛いのに、いつもウザくまとわりついて、なんかヤダ。


「せんぱ~い。部屋に入る時はノックしないと駄目ですよ。乙女がいるんですよ」


「誰が乙女だ! そもそもここは僕の部屋だ。キュウが不法侵入してるんだろう」


「そんな事言って、きゅうがあられもないカッコしてたらどうするんですか?」


「なんで、キュウが僕の部屋であられもないカッコしているシ事があるんだ?」


「あれま!? あは☆ 簡単に論破されちゃいました☆」


ホント、ウザい!?


てへへへという感じのキュウはごろりとこちらに身体を仰向けにする。それに釣られてキュウのたわわな二つの膨らみもゴロリとメロンが転がる様に動く。ムカつくけど、こいつ、胸でっかいし、スタイルもいいし、可愛いんだよな。ウザいけど…


ゴクリ、唾を飲み込みそうになるのをぎりぎり我慢する。コイツに女を感じた等知れたら、絶対ウザく絡まれる。そういえば、コイツいつも制服もどきの下のシャツのボタン、3つ位外しているな。絶対ワザとだよな。あざとい、そのくせ、こいつに女を感じたりするとそこをトコトンからかわれるのだ。


「なあ、早く帰れよ」


「まあた~☆ホントは嬉しい癖に。できるだけキュウが長い間いた方がいいんじゃないですか? ベッドにキュウの残り香がたくさん残るんですよ。後でクンカクンカ嗅ぐんでしょう?」


誰がそんな事するか!? ホントはキュウ、いい香りがするから…でも、そんな事をしたら負けである。だから、断固、そんな事はしない。いつも、ベッドのマットレスを上下逆にして、キュウ要素を徹底的に排除しているんだ。


「なあ、鍵返せよ」


僕は単刀直入に言った。そうなのである、鍵を回収すれば本土に帰るまでは合いカギはなくなる訳だ。つまり、不法侵入は防げるわけである。


「ふ~ん。いいですよ。鍵とっても」


「何処に持ってるんだ?」


「さあ、どこでしょう?」


「おまえ、まさかその赤い紐!?」


僕は気がついた。多分、鍵はその紐の先だ。いつもキュウは鍵をあの紐にくっつけていた。ただ、その紐はキュウの胸の谷間から伸びていたんだ。


「気がつきました? 自由にどうぞ。訴えたりしませんから」


キュウは挑戦的な顔でこちらを見た。乗ってやろうじゃないか? そんな事で困る様な柔な男じゃないよ、僕は。胸の谷間? 胸の谷間に手を伸ばして取ればいいだけだ。そこで、エッチな気持ちにならなければいいだけだ。勝つ自信はある。キュウに女なぞ感じる事はないのだ。僕はキュウに近づいた。キュウは下から僕を見上げていた。こいつ、そんな顔で見るな。あざといな、じっと僕を見る。僕は黙って、キュウの胸の谷間に遠慮なく手を入れた。キュウの胸はメロンみたいにでかいけど、メロンと違って柔らかく、それでいて少しハリがあった。駄目だ! 僕の理性頑張れ! キュウなんかに負けるな! 結構もぞもぞとキュウの胸の谷間をまさぐる事になった。ワザとじゃないよ! だって、キュウは鍵をブラの中に隠してたんだ。そんなに上手く取れないよ。


「酷いですね、先輩は…キュウの胸、こんなに触って、ノーリアクションですか?」


「いや、どうリアクションすればいいんだ? てか、ブラの中に隠すの酷すぎない?」


「普通、ご褒美だと思うんですけど?」


「どこかご褒美だ!」


「もういいですよ。それより、先輩、困ってるんでしょ?」


「何の事だ?」


僕はキュウの言っている意味がわからなかった。唐突だったし、キュウが僕とレイの事をそんなに理解しているとは思わなかったんだ。


「レイ先輩と性癖の問題で困ってるんでしょ?」


「どうしてそれを?」


「レイ先輩に相談されたので…」


「どこまで知ってるの?」


「レイ先輩、ドMじゃないですか? でも先輩もM、ドMとMの垣根をどうやって乗り越えるか? そんな相談を受けたんです」


そんな相談する方もする方だけど、受ける方もあれだよね。


「それで、キュウはどういう答えをしたんだ?」


「先輩にレイ先輩の飼い主になってもらって、レイ先輩が先輩のご主人様になってもらえばいいんじゃないかって」


お前が犯人かよ? ややこしい事になったんだぞ!


「それで、キュウが僕の助けになる事なんてあるのか?」


「ありますよ。先輩、レイ先輩のお尻ぶてないんでしょう?」


「できないよ。女の子のお尻をぶつなんて…」


「だから、練習しましょう。キュウが人肌脱ぎます」


「えっ?」


「キュウのお尻をぶってください。練習台になります」


そういうと、キュウは仰向けからうつ伏せになり、ベッドに手をつくと、お尻を突き出した。ミニスカートからはキュウの白い太ももが露出した。スカートの上からでも、キュウの形のいいお尻が確認できる。


「さあ、キュウのお尻をぶってください。優しくお願いしますよ」


ええっ? いいのか? キュウのお尻なら遠慮なく叩けそうだが、でも人としていいのか?


「いや、それはちょっと、何分、僕にはレベルが高すぎて、その」


「意気地なし! そんな事でレイ先輩を喜ばす事なんてできませんよ!」


なんか、もっともそうな事言われているけど、絶対変だよね?


「早く叩いてください。最初は優しく叩けば、いいんです。どうせ、最初の堰が切れれば後はもう、止まらなくなりますから」


そういうものなのか?


「さあ!」


僕はキュウに近づいて、キュウのスカートの上から、キュウのお尻を優しく叩いた。


「もう、そんなじゃ、優しすぎます。もっと力を入れて!」


「あ、ああ…」


僕はさっきより力を入れてキュウのお尻を叩いた。


「ひゃん!?」


キュウが変な声を出す。なんか色っぽかった様な。


「良くできましました。先輩、合格です。次のステップ行きましょう」


「つ、次のステップ?」


「はい。次のステップです」


キュウはスカートをめくって、ピンクのショーツを曝出した。ショーツの布地面積は小さい、それにヒモパンだ。


「キュ、キュウ? ちょ、ちょっと僕、目のやり場に困るんですけど」


「あら、せんぱ~い。キュウに女の子を感じちゃいました。いいんですよ。本音を言っても」


「誰がキュウなんかに女の子を感じるものか!」


「じゃ、できますよね? ショーツの上から、ブツ事? さあ、キュウの事、思う存分使ってください」


「やってやるぜ!」


ぺチンッ!! ぺチンッ!! ぺチンッ!!


「やん!」


キュウのお尻を結構な力で叩いてしまった。キュウが色っぽい声を出す。だけど、ここは我慢だ。決してキュウに女なぞ感じてなるもんか、感じたら負けだ。それにしても、ショーツの上からだと、感触が、その…


「先輩凄いです。初日からこんなに、もう、更に次のステップ行きましょう」


そう言うと、キュウはショーツに手をかけて、ショーツを太ももの半場位まで下してしまった。ちょっと待て? 僕は流石にヤバくなって来た。キュウに女なぞ感じたくないが、キュウもスタイル抜群の可愛い女の子なのは悔しいが認めるしかない。そんなキュウがショーツを下したりしたら、僕の理性が飛んでも仕方ないよね?


「キュウ! やりすぎだ! こら!」


僕は無理やりキュウのショーツをずり上げた。


「ひゃん!? あん!?」


いや、キュウ、ちょっとおかしくないか? 僕はキュウの顔を覗き込んだ。キュウは顔を羞恥のピンクに染め、息が荒い、そして、口元から涎が一筋流れていた。僕は理解した。これは僕の為の練習台なんかじゃない。キュウの性癖だ多分…僕は確かめる事にした。


「なあ、キュウ? ちょっと、キュウの制服のリボン貸してくれないか?」


「へぇ? え? いいですよ」


キュウは焦点がずれた目で答えた。多分、キュウはアレだ。僕はキュウの制服もどきの胸元の赤いリボンをほどいて、外した。長さ30cm位か? この長さなら? 僕はキュウの赤いリボンをキュウの首に巻いた。チョーカーみたいに、いや、首輪みたいに。


「キュウ、ちょっと、きついか?」


僕はちょっと、ワザときつめに縛ったリボンのキュウを心配するフリをした。そして、キュウのリボンと首の隙間に指を入れて、急に少し強めに引っ張った。


「ひゃあ、ご主人様、もっと乱暴にしてください!」


そうなのである、ちょうどキュウの首輪で、四つん這いのキュウを引っ張った様な、犬の首輪を持って引っ張った様な形になった。普通なら、羞恥心で怒りしか湧かないだろう。だけど、キュウは、ガクガクと綺麗な太ももを震えさせている。やっぱりな…僕は確信した。


「キュウ!? お前、ドMだろう?」


「な、何の事ですか? キ、キュウはただ、先輩を揶揄おうと!?」


「口元から涎が出てるぞ。それに顔も羞恥心で真っ赤で、呼吸も荒い」


「はあ、はあ、そんな事ないです」


僕を見て、キュウは訴えるが、僕はキュウの目が淫猥なものに変わっている事で確信した。何処に犬みたいに首輪で引っ張られてそんなに嬉しそうな顔する女の子がいるんだ?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る