第5話小学4年以上

 4年生になると学校行事や家庭内での作業が急に増えた。

 家庭内では普段は夕ご飯の支度が有り私はお米を梳いて炊くのが役割だったので今でも3年間の経験で拘りや自信がある。

 それまではよくカジカ捕りやイワナを狙ったりしたが、カジカは立谷沢川でガラス箱とヤシを持って行き一人で行ったものだ。

 場所は他の人には知られたくないので一人で行くが、柳の枝を切ってカジカの鰓から口に通すためだが、一枝で7~8匹は纏めれたので3枝も用意する。

 カジカは毎日同じ石の下に潜んでいるので、20センチほどの石をヤシを口にくわえガラス箱で水中を観ながら片手で静かに上げるとカジカが砂に張り付いた状態で居る所を口にくわえたヤシで頭目掛けに突き刺すのだ。

 カジカは他の魚のように水中をゆらゆらとは泳がないので網などはいらないし水深やも浅く流れも穏やかな場所なので20匹捕らえるのに30分もあれが良いし、これは他人には教えたくない自分の宝だったし、中学になるまでは季節の良い時は毎日の日課でも有ったし、囲炉裏で串刺しでやいて冬の食料として囲炉裏の上の釣瓶に差し替えるのだ。

 イワナは素早く釣りではかったるいので、立谷沢川ではなく西山の麓に田んぼ用水の俗称長沢と呼ばれる20キロ程の長い幅が2メートルくらいの沢が有って、近所の友人と二人で言ったものである。一年先輩の彼はイワナにかけてはそこそこの名人で、

私は良く教わったものだが、方法は弓状の竹に網を付けた物と、金杓子だけだが、

捕ったイワナを入れるバケツも持って行った!

 方法はかんたっで一人が5メートルほど下流に網を持って魚に逃げられないように仕掛けると、もう一人が上流から金杓子で魚を追い網に入れる、魚は一度網に入っても又上流に向かうが、再度追われて網に中で潜むかたちで救い上げられるのだ。

 これはイワナの習性を上手く利用した方法で、先輩は大したものだったと今は亡き先輩をたたえたい、と言うのもイワナは非常に利口な魚で、滝の内側にへばりついて逃げたりしたのをその後に何度か経験したからに他ならない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る