第1章 オーク討伐

第2話 コンラッドの町


 キルリアン王国歴2020年11月



 王国の南部では怪物が多数目撃され、市民にも被害が出ていた。


 オークの群れ。


 オークは身長1メートル70センチくらい、二本足で歩き、こん棒のような武器を持っている。


 低レベルの知能も持っているらしい。


 集団で移動し、大きいときは100匹ほどの群れを作る。


 人間の女を襲って、子どもを産ませたり、子どもを誘拐して奴隷にするようなこともする。


 今回は50匹ほどの群れがコンラッドの町付近に現れた。


 自警団が対抗するも、30人の自警団メンバーはほぼ全滅、ギルドに救援を出した。


 抵抗する者がいなくなった町を我が物顔でオークの集団が歩き回る。


 「ママ、僕がやっつけてくる」


 「コン、何を言っているの?」


 「だって、パパはあいつらにやられたんでしょう?」


 「今はじっとしていなさい、すぐに冒険者が来てくれるから」


 「僕の手で倒す、パパのかたきだ・・」


 母親の制止を振りきって家のドアを開ける。



 まだ8歳くらいの男の子の前には巨大なオークが立ちはだかっていた。


 コン少年は、威勢よく出てきたが、そのオークの姿を見ると、足が立ちすくみ、何もできなかった。


 

 オークは、一瞬、何が起こったのか分からなかったが、持っていたこん棒でコン少年の頭を軽く殴る。


 ゴキッと変な音がして、少年の首はあり得ないほうに曲がり、そのまま、その場に崩れ落ちた。


 「コン!!!!!」


 母親が驚いて、家の中から飛び出してくる。


 子どもの亡骸なきがらにすがりついて泣き出す母親。


 

 すがりついている母親の後ろからオークの手が伸びる。


 母親は着ている服を全て破り捨てられ、後ろから犯される。



 毎日の光景だった。


 コンラッドの町は、オークに支配されていた。

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