Day.23 ささくれ
ささくれ【十一月生まれの友へ】
十一月生まれの友人がいる。今年も彼女へのプレゼントを用意する時期がやってきた。
秋生まれなのか冬生まれなのか自分でもよく分からない、と言っていた友人は、毎年の誕生日プレゼントが少し憂うつらしい。なぜなら、皆そろいもそろって、あたたかいモコモコグッズをプレゼントしてくれるから、だそうだ。マフラーに手袋、靴下やスリッパ、ストールやネックウォーマー、などなど。様々なあたたかグッズをもらった友人は「嬉しいけれど、結構かぶっちゃって……」と以前こぼしていた。なので、私は彼女への誕生日プレゼントはこれに決めている。
「わぁ、今年は桃の香りのなんだ。ありがとう」
ささくれができやすい友人へのプレゼントは、毎年違う香りのハンドクリーム。
「あなたからの誕生日プレゼントは、毎回気楽に受け取れるから変に身構えなくて済むよ。これくらいがちょうどいいな」
友人は微笑んで、さっそくハンドクリームを使うのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます