Day.9 一つ星

一つ星【おやすみなさいは、これから】

 東の空で一つ星が輝く夜明けの頃、私はその場を後にした。

 今回も有意義な時間だった。ボスからの連絡事項も、友達との雑談も、新入りの私には有難い情報ばかり。あの辺は罠が多くて危険だとか、あの家では誰でももてなしてもらえるだとか。

 聞いた話を反芻しながら、ねぐらに帰る途中で

「あ、かわいい猫」

 眠そうな人間とすれ違った。

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