第24話 その先に


外の騒動に、王が目を覚ます。


リューネ「騒がしい、何事だ!!?」


ダリア「陛下!!奇襲でございます!!」


リューネ「やはり来たか、

        アイレも来ているのか?」


ダリア「ま、まだ確認は、出来ていませんが、

    あやつらの誰かを、捕らえれば、

    居場所は、自ずと分かると思われます」



リューネ「そうか、貴族どもは、

       準備出来ているだろうな?」


ーーーーーはっ!!大広間で、待機しているかと。


リューネ「それでは、準備が出来次第、

     私も、向かうとしよう」


王は、使用人に、服を着替えさせる。


リューネ「ダリア、貴様も早く向かわぬか!!!」


そう言われるとダリアは、慌てて急ぎ走り出す。


ーーーーーはっ、ハイッーー!!!


リューネ「ようやく、ようやく、この世界が、

       私の物になるのだ」


ーーーーーーフゥハハハッハハハッァァ。


リューネ王の、高笑いが寝室に響く。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ユウト「クッ、立ちはだかる者は、

             切り捨てる!!!」


ユウトは、階段を駆け上がり、向かって来る、

騎士達を、切り捨て、更に上へと駆け上がる。



団長「構え!!!!」


階段三階広間にて、騎士達が、ゲートを開き、

手を前に出し、団長の指揮を待つ。


ーーーーーーはなぁてェェぇぇぇぇ!!


ーーーーーーーヴェルバァーストォォ。


ユウト「全て、飲み込めぇぇぇぇ!!!!」


ユウトは、水のゲートを開き、

瞳の色が青色に変わり、輝き出し、唱える。


ーーーーーーガァルウェイブ。


前方から、放たれた炎は、

ユウトを包み込む様に、燃え盛る。


ーーーーーーーよぉ〜し、良くやった。


だが、ユウトの周りを渦巻く様に、

水が回転し、炎を消し去り、

水の形が変化していく。


ーーーーーーノア、頼んだよ。


ユウトが呼びかけると、

水は、龍の形になり、騎士達目掛けて飛び去る。


ーーーーーーーガァァァァォォ。


騎士「団長!!な、何ですかあの魔法わぁ!?」


団長「し、知らぬ!!た、たいひぃぃーー!!」



龍は、騎士達を飲み込むと、

窓を突き破り、飛び去る。


ーーーーーーーーーーーー


ユウトは、更に階段を、駆け上がり、

広間に着くと、広間の扉が開き、

複数人の貴族が、立ちはだかる。


貴族「クソガキィィィィ!!!

   これ以上、進めると思うなぁぁぁ!!!」


ーーーーーうーん、そう言われてもなぁ……。


貴族「ふっ、ふざけおってぇぇぇぉぇ」


貴族は、手を前に出し唱え、放つ。


ーーーーーテェンペストォォ!!


風の渦が、ユウトに向け放たれるが、

ユウトも、風のゲートを開き、

風の渦を放ち、相殺する。


ーーーーーテンペスト。


ユウト「申し訳ないけど、通してもらうよ!!」


その時、扉が開き、1人の男が飛び出す。


ダリア「お、お前達、この様な、子供1人を

      相手に何を手間取っている!!!」


貴族「おぉ、ダリア様!!申し訳ありません、

   この子供、瞳の色が変わり、

   我々の、魔法を、打ち消す程の力が!!」


ダリア「なぁらば、我々全員で、

      かかればよかろう!!!」


ーーーーーーはっ、はい!!!


ダリア「いくぞォォォぉぉぉぉぉぉ」


ーーーーーーブゥゥラストリバァァァァ!!


巨大な風の渦と、水が入り混じり、

ユウトへと放たれる。


ーーーーーー行くよ、ベリウス。


呼びかけると、ユウトの瞳の色が、

赤色と、黒色に変わり、激しく輝く。


ーーーーーーーヴァァォァァァァァ。


ユウトの前に、赤黒く、ツノを生やした

人型の炎が現れる。


炎は、風を手で、受け止めると、

風と水を飲み込み、

更に大きくなり水は、蒸気へと変わる。


ーーーーーーありがとう。



貴族達は、ユウトの強さに、驚き腰を抜かす。



ーーーーーそ、そんな、バァかなぁぁ………。


貴族「こ、こやつは、王と、同じぐらいの

   魔法量を……どうすれば良いのだぁぁぁ」


ユウト「そろそろ、通してもらうよ!!

      ベリウス!!」


魔人の炎は、貴族達を、壁へと叩きつける。


そして、ユウトは、奥の扉に手を掛け

大広間へと入って行く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その頃、レオは騎士に、剣を当てサーシャの、

居場所を聞く為、騎士に脅しをかけていた。


レオ「さぁ〜て、マイヤ様の

   居場所を、教えて貰えないかなぁ?

   じゃないと、命が無くなっちゃうよ〜」


 騎士「ヒィィィィィッ、に、2階の

     見張りが居る、部屋ですぅぅぅぅ」


ーーーーーそっか、ありがとうねっ!!



そう言うと、笑顔を作ると、

溝尾ちを殴り気絶させる。


ーーーーーーベル、行くよっ!!


ベル「ハイッ!ごめんなさい」



ベルは、気絶した、騎士に頭を下げると、

レオの後を、追いかける。



レオ「ベル!!さっきの騎士から

     聞いた部屋はここだよ!!」


ーーーーーーええ!!行きましょう!!


扉を開くと、そこには、

サーシャと、2人の男女が立っていた。


ーーーーべ、ベルッ!!どうして来たの!?


ーーーーーお姉ちゃん!!!


そして、男が、ベルの前に立ち、笑い出す。


ーーーーーーーーアハァハァァァ。


コルト「やはり来たね、待っていたよ〜、アイレ」


ミリア「お兄様、私はアイレを、

    そちらの殿方は、

    お兄様に、お願い致しますわ♪」



コルト「あぁ〜、ミリア、

    兄妹の再会を、邪魔するアイツは、

    僕が、倒すよ!!」


レオ「そう簡単に、言われると

   こっちとしても、負けられないね!!」


ーーーーーーーだぁまぁレェぇぇぇ!!!


コルトの片目の瞳が、輝き出し、唱える。



コルト「切り裂ケェぇぇぇ」


ーーーーーガァァルテェンペストォォ!!


レオ「ベル!サーシャを頼んだよ!!」


ーーーーーハイッ!!


いくつかの、風の刃が、レオを襲う。


レオは、ゲートを開くと、瞳が輝き、

剣に、魔力を送り込み、剣が、赤く光輝く。


ーーーーーーーーーーーよっと。


放たれた、風の刃を、剣で切り捨てると、

廊下へと、飛び出す。


レオ「さぁ〜、こっちだよ〜、クルクルくん、

     付いて来られるかなぁ〜?」


手を叩き、コルトを煽り走り去る。


コルト「こ、この僕に、このボォクに、

      言っているのかァァ!!!!」


コルトは、顔を真っ赤にして、

レオの後を追いかけて行く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ミリア「さぁ〜アイレ、大人しく、

      私の元に、来てくれるわよね?」


ベルは、首を振り、サーシャに、呼びかける。


ベル「お姉ちゃん!!私達の為に、

   ユウトは、王の元に向かってる!!

   私達も、ユウトの元へ!!」


サーシャ「ユウトが……………」


ミリア「へぇ〜、お父様に、歯向かう

    者が居るのねぇ〜、ふふふ、

    私のオモチャにでも、

    なって貰おうかしら♪」


ーーーーーフフフ、ファァハァアハァァハァァッ。


そう言うと、ミリアは、高笑いを続ける。


ーーーーうるさいわね。


サーシャは、ミリアを睨みつけ、

駆け出し、背後から、飛び蹴りをくらわす。


ーーーーーーーゴフぅぅぅゥゥぅぅ。


サーシャ「ほんっとぉに、この国は、

     こんなにも気持ち悪い、笑い方を

     する人しか居ないのかしら?」


ーーーーーお姉ちゃん!!!


ベルは、目をうるうるさせ、

サーシャの胸へと、飛び込む。


サーシャ「ベル、ありがとう、

     さぁ、ユウトの元へ行きましょう、

     ユウト1人じゃ、頼りないからね♪」


ーーーーーーうんッ!!!!



ミリア「マぁァァいヤァァァッ」


サーシャ「うるさいわね、少しは、

       黙っておけないのかしら?」


ミリア「キィィィ!!!姉に対してぇぇ、

    何て無礼をぉぉぉぉ!!!

    しつけが必要ねえぇッ!!」


サーシャ「うっさいわね!

     さっきからスカートが捲れて、

     丸見えなのよ、この変態!!」


ミリアは、顔を真っ赤にして、激怒する。


ーーーーーーもォォォ許さないィィィィ!!


サーシャ「さぁ、ベル、

     この変態を、倒すわよ!!!」


ーーーーーうんっ!お姉ちゃん!!


サーシャ達は、手を握り合い、

瞳が、輝きを増していく。

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