第18話 始まりの野望
そして、ジオは膝を着き、涙を流し、絶望する。
(勝てるはずないわ…あの瞳、あの王と同じ、
王のゲートが、何千、何万人の
ゲートの力に匹敵すらって言うのに……)
震える手に涙が…ポツポツと落ちる。
(こんなの…無理に決まってる……
トルブラ……あなたは、
敵に回してはいけない子を
敵に回したんです……本当にくだらない、
復讐のためだけに……)
……………トルブラ、終わりよ。
覚悟を決めた、ジオは、ユウトに告げる。
ジオ「坊や、私を殺しなさい、
それで終わりよ……」
ジオの、言葉を聞いたトルブラは、激怒する。
トルブラ「クソガァァァー!
ふざけるなぁぁぁぁ!!」
トルブラが腹を立て、道具を掲げる。
ジオ「キャァァァァー」
肩を押さえ、痛みに、悲鳴をあげ、倒れ込む。
トルブラ「使えない道具がぁぁぁ、
クソォォォーー!!
いいのかクソガキ!これ以上
この道具を使えば、
コイツは、死ぬぞぉぉぉぉ!!」
ユウト「あなたは、自分の仲間でさえ…」
トルブラ「仲間ぁ?勘違いするなァァァァ!
コイツは、道具だぁぁぁー!!」
ユウト「あなたは、どこまで強欲なんだ……」
トルブラ「クソガァァァーー!!
奴隷なんかにぃぃ、ふざけるなぁぁ
動くなよ、このまま
刺し殺してやるうぅぅーー!!」
トルブラは、ユウトに剣を向けると、走り出す。
その瞬間、ユウトは、
小学校での出来事を思い出す。
同級生が落とした教科書を、ユウトが
拾って渡すと。
ユウト「落としたよ……」
同級生「うわぁ〜、きったね〜、
コジキが、俺様の教科書を、
触りやがったぞ、
汚ねぇな、お仕置きが、必要だなぁ〜、
おい、お前ら、コジキを押さえろ、
お仕置きをしてやる」
同級生が、ユウトを押さえつけると、
交代交代で、ユウトを殴る。
ーーーーーーほ〜れ一発。
ーーーー次は俺にやらせろよ。
ーーーーーおっりゃぁぁ。
何度も、何度も、繰り返し、顔や腹を殴る。
同級生「まだまだ〜、お次は〜
俺様のきっくだぁ〜〜」
そして、気が済んだ同級生は、壁に叩きつけると。
「あ〜汚ねぇ〜〜、後で、靴と、手を洗わねーと、
コジキが、うつっちまう〜〜」
ゲラゲラと笑いながら、
同級生達は、階段を降りて行く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(貴方は気が済むまで、
こんなくだらない事をするのか……
自分の仲間でさえ…殺そうと……)
ユウトは、剣を投げ捨て、無抵抗になる。
レオ「ダメだ、ユウトーー」
レオは、シィーロを、木のそばに寝かせ、
ユウトの方へ走る。
ジオ「坊やーーダメェェェーー」
その時、ジオは叫び、ユウトを庇おうと、
最後の力を振り絞り、走り、抱きしめる。
トルブラ「一緒に、
死ねぇぇぇ!!クソガキぃぃぃ!!」
2人に、剣を突き刺そうとした時だった。
「あんた、うちの子供達に、
何してくれてるんだい!!」
トルブラの横に、女性が現れ、
顔に、女性の拳がめり込む。
ブギャーーーー!!!
トルブラは、悲鳴を上げながら、
吹っ飛び、頭が木にめり込み、
白目を剥き、口から泡がでる。
ーーーーーーーーブッブヒヒ。
ジオ「よ、良かった………」
ジオは、安心すると、倒れ込む。
女性は、ユウトに近づき、頭を撫でる。
「大丈夫だったかい?」
ユウト「うん……ありがとう、ジルさん」
ジルは、ユウトを強く抱きしめると、
ユウトも、ジルに強く抱きつく。
ジル「全く、心配したよ」
ユウト「ありがとう……」
その時、サーシャ、ベル、ビルが、
息を荒げながら、現れる。
ーーーーーーーはぁはぁ。
サーシャ「よ、良かった、間に合ったのね……」
ビル「ジ、ジルのやつ、
全力で、走るもんだから、追いつくのに
やっとだったぞ…」
ジル「あんたっ!!遅いよっ!!
子供達に、
何かあったらどうするんだい!!」
ビルは、頭を掻きながら、謝る。
ーーーーーー悪かったよ。
ーーーーーーーーーーーーーー
レオ「サーシャ、ベル、ありがとう
ジルさんと、ビルさんを、
呼んできてくれたんだね!」
サーシャ「ええ、シィーロわ?」
レオ「あそこの木の影に、寝かせてる」
レオは、木の方を指を指すと、
木のそばで寝ている、シィーロが見え、
サーシャ、ベルは、ホッと安心する。
ベル「ふぅ〜、良かったぁ……」
ジル「全くだよ、サーシャと、ベルが泣き……」
ジルが、何かを言いかけた時、
サーシャは、顔を赤くして、必死に言葉を遮る。
サーシャ「ちょ、ちょっとジルさん!!
その事は、言っちゃダメ〜〜」
ジル「あら、そうなのかい?」
ーーーーーーあははは。
そうしていると、ジオが目を覚ます。
ジオ「ん……」
ジル「あんた、大丈夫かい?」
ジオは、フラフラになりながらも、起き上がり、
返事をする。
ジオ「はい……」
そして、膝を着き、ジルに頭を下げる。
ジオ「子供達を、危険な目に、
合わせてしまい、
申し訳ありませんでした……」
ジル「良いんだよ、あんたは、
うちの子を、命を張って、
守ってくれたんだろ?」
ジオ「いえ、そんな事は……」
ジオが、否定しようとした時、
間を割って、ユウトが話す。
ユウト「うん、この人は、
必死に、僕を、守ってくれたよ、
ありがとう……ジオさん」
ジオ「ぼ、坊や……ありがとう…」
ジルが、トルブラを指さして、聞く。
ジル「今回の事、どうせアイツが、企んだ事
何だろう?」
ジオ「はい……」
ジル「じゃあ、あんたは気にしない!
ほら、もう終わった事だ、
元気を出しな!!」
ジオ「あ、ありがとうございます……」
ジル「それじゃあ私と、ビルは
アイツを、憲兵に引き渡してから帰るよ、
あんた達は、
日が沈む前に、帰るんだよ!」
ジルは、シィーロを抱き抱える。
ユウト「うん、ありがとうジルさん」
ジル「はいよっ!あんた〜ソイツが、
目を覚ます前に、連れていくよ〜〜」
そして、木にめり込んだトルブラを、
ビルが、引っ張り出す。
ーーーーーーーーブ、ブヒヒ。
(いや……これは一週間は、
目を覚まさないだろ……)
トルブラを引きずりながら、連れて行く。
ジル「じゃああんた達、気をつけて帰るんだよ〜」
ジルは、手を振り、2人は立ち去る。
ーーーーーーーーーはーい!!
ユウ達は、ジルとビルの姿が、見えなくなるまで
手を振る。
サーシャ「じゃあ私達も、帰りましょう」
レオ「そうだね」
ベル「うん」
ユウト「ごめん、皆んなは、先に帰って
くれないかな?
僕は、まだやる事が、残ってる…」
サーシャ「もう、分かったわ、
早く帰るのよ!!」
ユウト「うん」
サーシャ「ベル!レオ!行くわよ!」
ベル「うん……」
レオは、ユウトの肩に手を置くと、告げる。
レオ「僕も、ここに残るよ」
ユウト「うん、ありがとう」
サーシャ「じゃあ、ベルと私は、先に帰るわね」
ユウト「うん、ごめん」
そう言うと、サーシャと、ベルは、
帰り道を歩き、立ち去る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そしてユウトは、ジオに呼びかける。
ユウト「ジオさん、肩を出して」
ジオは、ユウトに肩を見せると、
ユウトが、刻印に手を当て、
光のゲートを開くと、瞳が光を放つ。
そして、ジオの刻印が、消えていくと、
肩を触り、刻印が消えた事に、涙を流す。
ーーーーーーありがとう、坊や。
ジオ「本当に、本当に……ありがとう」
ーーーーーーーうん!
そして、ユウトは、倒れている
5人の肩を触り、刻印を消していく。
その時だった、ダットとメートが、現れ、
倒れている仲間を見ると、
叫び、ユウトに向けて走る。
ーーーーーーークソォォォォ!!
ジオが叫び、ダットと、メートを呼び止める。
ジオ「2人とも、待ってぇぇぇ!!!」
ジオの叫びに、ダット達は、足を止める。
ジオ「ダット、メートこれを見て」
そう言うとジオは、ダットとメートに肩を見せる。
ダット「こ、刻印が………」
メート「そ、そんな刻印が……」
ジオ「彼は、私達を救ってくれた
恩人よ……」
ユウトは、ダットと、メートに近づき頼む。
ユウト「ダットさん、メートさん
肩を出して貰えるかな?」
ダットと、メートは、ユウトに、肩を出すと、
ユウトは、2人の肩に手を置き、
刻印を消していく。
ーーーーーーありがとう。
お礼を言うと、ダットと、メートは、
肩を触り涙を流す。
そして、倒れていた5人も目を覚ます。
ーーーーーん。
ジオ「皆んな気が付いたのね、
良かった……皆んなの刻印を、
彼が消してくれたの……」
ジオは、目を覚ました、5人に説明をすると、
5人も、肩を触り涙を流す。
ーーーーーこんな日が、本当に来るなんて。
そして、ユウトに感謝の言葉を言うと、
ジオ達は、ユウトの前に並び、
敬意のポーズをとる。
一同「ユウト様、この恩、一生忘れはしません
貴方の為に、尽くさせて頂きます」
ユウトは、この言葉に戸惑う。
ユウト「ちょッ、ちょっと待って……
僕は、何かをして欲しいから、
刻印を消した、訳じゃないんだ、
どうか、貴方達は、これからの
一生を、自由に過ごして欲しいんだ」
ジオ「そうはいきません!
私達は、あのまま奴隷として一生を、
過ごすはずでした、ですから、この恩は、
一生を使ってでも、尽くさせて頂きます!」
ーーーーーん〜〜……。
ユウトは悩み、そして答える。
ユウト「じゃあ、僕からの一生のお願いを、
聞いてくれるかな?」
ーーーーーーはッ!!
ユウト「どうか、今まで辛かった分、
誰よりもいっぱい、
幸せになって欲しい、
それが、僕からの一生のお願いだよ!」
ジオ達は、ユウトの言葉に涙を流し、
ジオが、答える。
ジオ「分かりました……その一生のお願い、
しかと、お受け致します!!」
一同は、頭を下げ、涙を、
溢れさせ、地面にぽたぽたと涙を落とす。
ジオ「ユウト様、私の幸せは、貴方様の
お側に使える事です、
どうか、この願い聞き届けて
頂けませんか?」
ユウト「ジオさん……」
ユウトは、腕を組み真剣に悩む。
ーーーーーん……。
ジオ「どうか、お願い致します!!」
ユウト「もう、ジオさん、分かったよ……
でも、絶対に守って欲しい約束がある」
ジオ「はい!!」
ユウト「絶対に、自分の事を第一に、
考えて、自分を大切にして欲しい、
それが、僕との約束だよ」
ジオ「分かりました、ユウト様、
これから貴方の側で、
お仕えさせていただきます♪」
そう言うと、ジオは、
ユウトのほっぺにキスをする。
ユウト「へっ?」
ーーーーーフフフ。
キスを見た、
レオが、サーシャがいない事に安心する。
(サーシャが居なくて、良かったよ……)
ユウト「ジオさん!!こういうのは
ダメだよ〜〜」
ユウトは、恥ずかしくなり、動揺する。
ジオ「良いじゃないですか〜〜」
ジオが、ユウトを抱きしめると、
ほっぺを、プニプニツツク。
ーーーーーーーーーー
ジオとユウトが、そうしている間に、
レオは、ダット達に、話をする。
レオ「これからなんだけど、皆さん
行く宛とかありますか?」
メート「と、特にはありません……」
レオ「じゃあ、良かったら、
これから、僕が言う、場所に向かって
貰えれば、その場所にいる人達は、
きっと、貴方達の助けになってくれると
思うんだけど、どうかな?」
ダット「ぜ、是非お願い致します!」
そうして、レオは場所の説明と、
人物達の説明をする。
レオ「ここに行って、
ビルス=ヴァートンさんに、
レオ=アイモアからの紹介で、
来たと伝えれば、
きっと助けになってくれる」
メート「ありがとう、ございます……」
レオ「うん!それじゃあどうかお気を付けて」
ーーーーーはい!ありがとうございます。
そして、ユウト達は、ダット達を見送る。
レオ「よしっ!日が沈まないうちに、帰ろうか!」
レオが振り返ると、ジオが、ユウトを抱えて、
ほっぺをくっ付けていた。
ジオ「良いじゃないですか〜〜♪」
ユウト「ちょっ、ちょっとジオさん〜〜」
その様子を見たレオは、頭を抱えて小声で呟く。
『本当にサーシャが、見てなくて良かったよ……』
ーーーーーー
レオ「ユウト!!ジオさん帰ろう!!」
ーーーう、うん!
ーーーはい!!
そうして、ジオは、ユウトの
ほっぺに、自分のほっぺを、スリスリしながら、
帰り道を歩き、家に着くと、
扉を開き、中へと入ると、
ジルが、笑顔で出迎える。
ーーーーーーおかえり!
ジル「あら!あんたどうしたんだい?」
ジオは、頭を下げ、お願いをする。
ジオ「ジルさん、ビルさん
これから一生、
ユウト様に、お仕えさせて頂く事に
なりました、
どうか、私が、ここにいる事を、
許して貰えませんか?」
ジル「そうなのかい、私は、全然構わないよ♪
ねぇ、あんたウチは、
まだまだ、人手が、足りないくらい
だから大丈夫だよね?」
ビル「あぁ、こっちとしては助かるよ」
そういうと、ジオを温かく迎える。
ジル「さぁ〜ご飯だよ!ジオ、皆んな
手伝っておくれ♪」
ーーーーーーはいっ!
ーーーーはぁ〜い。
ジルの料理を運び終えると、席へと、座る。
ビル「さぁ〜、酒だぁーー!!」
ジル「はいよ〜、
さぁ、皆んないっぱい食べな〜!」
ーーーーーーいただきまーす!
手を合わせ、ご飯を食べると、
ジオは、ジルのご飯を食べ感動するのだった。
ジオ「お、おいしい……」
ジル「良かったよ!そういえば、ジオも、
お酒飲むかい?」
ジオ「い、いえ……私はまだ12なので」
ーーーーーーえぇぇぇぇ!!!
ビル「そうなのか!?」
ジル「そ、そうなのかい!?」
サーシャは、立ち上がり、机に乗り出し、驚く。
サーシャ「え!?
そんなに、スタイル良いのに!?」
ベル「えぇ!?そんなに大人っぽいのに!?、」
レオ「そ、そうなんだ、確かに
ハーフエルフの子供を、見た事がない」
ユウト「そ、そうだったんだ……」
ユウト達の、反応に恥ずかしくなり、
ジオは、耳を触り、モジモジしながら答える。
ジオ「はい、ハーフエルフは、
成長が早いんです……」
ジル「じゃ、じゃあ、お酒はまだまだだね……」
ジオは、モジモジしながら謝る。
ーーーーーーはい、すみません……。
ジル「いや、良いんだよ!そんな事より、
さぁ、いっぱい食べな!」
ジオ「はい!!」
そうして、ご飯を食べ終わると、食器を片付け、
お風呂に、入るのだった。
ーーーーーーー
そして、ユウトとレオが脱衣所で、
服を脱いでいると……。
扉が開き、ジオが脱衣所へと入る。
ジオ「ユウト様〜!お背中お流ししますね〜」
ユウト「ちょっ!ジオさん!!
女の人のお風呂はあっちだよ!!」
ジオ「良いじゃないですか〜これも
使える身の、お仕事です♪」
ジオが、服を脱ごうとした時だった、
勢いよく扉が開き、サーシャが叫ぶ!
サーシャ「ジ、ジオさんーー何してるの!!」
サーシャも脱衣所の中に入ると、
ユウトの体を見て顔を赤らめる。
ーーーーあッ。
ユウト「サ、サーシャ!?」
レオ「ジオさん!サーシャについて行って」
そうしていると、また、扉が開き、
シィーロも、中へと入る。
シィーロ「私も!!ユウトお兄ちゃんと、
お風呂に入る〜〜」
そして、ベルも扉を開き中へと入る。
ベル「シィーロー!!ダメよ!!
シィーロ「ベルお姉ちゃん、離して〜」
ベルは、シィーロを抱き抱えると、頭を下げ
扉から出ていく。
ジオ「ちょっ、ちょっとサーシャさん」
サーシャ「ジオさん!行くわよ!!」
サーシャは、ジオの手を引っ張り、
扉を閉め、隣のお風呂へとむかう。
ーーーーーーーふぅ〜。
ユウト「び、びっくりした……」
レオ「う、うん……ユウト
お風呂に入ろうか……」
そうして、ユウトとレオは、
体を洗いお風呂へと入る。
ーーーーーーーふぅ〜。
ユウト「今日は、色々あったけど
レオ、助けてくれて、ありがとう!!」
レオ「うん!ユウト僕からも、
お礼を言わせて欲しい、
この世界の、苦しんでる人を、
救ってくれて、本当にありがとう…」
ユウト「いや、困っていたら
助けるのは当然だよ……
どれだけ、辛いか僕も分かるから……」
レオ「ユウト……ありがとう……」
ユウト「うん!」
そうしていると、隣のお風呂から、
ジオが、ユウトに呼びかける。
ジオ「ユウト様〜、いつでも呼んで
頂ければ、お背中お流ししますからね〜」
サーシャ「ジオさんー!ダメだったら!!」
ベル「シィーロー!ダメよー」
シィーロ「えー、ユウトお兄ちゃんと、
入りたいよー」
レオは、頭を抱えながら、ため息をつく。
ーーーーはぁ。
レオ「ユウト、そろそろ出ようか……」
ユウト「う、うん……」
ユウト達は、着替え終わると、寝室へと向かい、
レオは、ビルが、
作ってくれたベッドの中へと入ると
大きなあくびをする。
ーーーーーーふぁ〜〜。
レオ「今日は、疲れちゃったから、
先に、寝るね……お休みユウト……」
ユウト「うん、お休みレオ」
そして、ユウトは、奥の部屋に入り、
サーシャを待っていると、扉が開く。
サーシャ「ユウト、ごめんなさい、
遅くなっちゃった…」
ーーーーーーーいや、全然大丈夫だよ。
ユウト「サーシャ今日は、ありがとう
サーシャのおかげで、助かったよ!」
ーーーーーーはい♪
ユウト「今日も、宜しくお願いします」
サーシャ「でもユウトも、だいぶ読み書きが、
出来る様に、なったんじゃない?」
ユウト「うん!サーシャのおかげだよ!
本当にいつもありがとう!」
サーシャ「良かった♪それじゃあ今日は、
この世界の勉強を、
していきましょう!」
ユウト「うん!お願いします!」
サーシャは本を取り出すと、文字と、地図が描かれた、本を広げる。
サーシャ「この世界の国の事は、大丈夫よね?」
ユウト「うん!」
サーシャ「じゃあ、ここから読んでみて♪」
ユウトは本を受け取ると、読み上げる。
ユウト「王族の血は、古来より受け継ぐ
地、を受け継ぐフィーネ国
水、風、を受け継ぐテオドラ国
火、を受け継ぐドール国
雷、を受け継ぐガリア国
光、を受け継ぐアテナ国
闇、を受け継ぐイスパニア国
全てを、受け継ぐクロノス国
王族の血は、受け継がれる……」
サーシャ「そう、王族は昔から、
それぞれのゲートを、受け継いでいるの
そのゲートは、平民の何千、何万人の
ゲートに、匹敵すると言われてるわ…」
ユウト「王族の血……」
サーシャは、眠そうに目を擦り、あくびをする。
ーーーーーーふぁ〜。
サーシャ「ご、ごめんなさい、
少し眠くなってきちゃった……」
ユウト「いや、大丈夫だよ
今日は、色々な事があったし、
僕もそろそろ眠いから、戻るよ、
サーシャ、いつもありがとう!」
ユウトは、立ち上がると、サーシャは、
顔を赤らめ、人差し指をツンツンとして、
モジモジしながら言う。
サーシャ「ユウトあのね、いつも、
ベッドに運んでくれて、
あ、ありがとう……」
ユウト「大丈夫だよ!いつも遅くまで、
教えてもらってるから、当然の事だよ」
ーーーーーう、うん、ありがとう…。
ユウト「じゃあ、お休み、サーシャ」
サーシャ「お休みなさい、ユウト」
そして、ユウトは、寝室へと戻ると、
ベルとシィーロと会うと、
挨拶をしてベッドに潜り込む。
シィーロ「ユウトお兄ちゃんおやすみー」
ベル「ユウト、お休みなさい」
ーーーーーうん、2人ともお休み。
そして、疲れで、すぐに、眠りにつく。
ーーーーーーーーーー
翌朝
日が上り、陽の光で、ユウトは、目を覚ます。
ーーーーーーん〜。
ユウトは、体を伸ばし起きあがろうとすると、
隣から声がするのだった。
ーーーーん、ユウト様、おはようございます♪
ジオが、体を伸ばし、目を擦りながら起きる。
ーーーーーへっ!?
ユウトは飛び起き、布団から出る。
ユウト「ジ、ジオさん!?何してるんですか!!」
ーーーーーえへへ。
ジオ「ユウト様を、温めようと思いまして♪」
ユウト「確かに温かかったけど…って」
ーーーーーーダメだよー!!!
そうして、日々を過ごし、7年の時が過ぎる……
ある男の野望が動き出すのだった……
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