第14話 恋の始まりはあの時

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 一方その頃、サーシャと、ベルと、シィーロは、

 身体を洗っていた、

 ベルは、先に身体を、洗いお風呂に入る。


ベル「お姉ちゃん先に入ってるね〜」


サーシャ「は〜い」


サーシャは、シィーロの頭を、洗ってあげていた。


サーシャ「シィーロ、目を閉じて〜〜」


シィーロ「は〜い♪」


サーシャは、シィーロの頭にお湯をかけ

洗剤を落とす。


ーーーーーーーん。



シィーロ「ありがとう!サーシャお姉ちゃん♪」


サーシャ「はい♪じゃあ、

     お風呂に入りましょうか♪」


シィーロ「は〜い!!」


2人は、洗い終わるとお風呂へと浸かると、

シィーロは、楽しそうに泳ぎ出すのだった。


シィーロ「ふ、ふ、ふ〜ん♪」


そして、ベルは、サーシャに近づくと

にやけながら話しかける。


ベル「フフフ〜〜、お.ね.え.ち.ゃ.ん」


サーシャ「な、何よベル」


ベル「お姉ちゃん、ユウトさんの事」


ベルが、言い終わる前に、サーシャは、

必死に、否定する。


サーシャ「ち、違うわよ!!」


ベル「え〜、まだ私、何も聞いてないよ〜」


ベルはそう言うと、ニンマリと笑みを浮かべる。


サーシャ「も、もうっ!」


サーシャは、頬を膨らませ、

ベルの問い詰めに、諦め、

ため息をついてから話す。


ーーーーーーーーーはぁ〜〜。

 


サーシャ「もう、分かったわよ!!」


ーーーーう〜〜〜……



サーシャは、恥ずかしさを我慢しながら、

答える。


サーシャ「まだユウトと、

     会ったばかりだけど……

     初めて会った時、

     私の目を、ほ、ほめてくれて…

     それに、自分も辛いのに、人の為に、

     泣いて、優しくて…き、気付い…たら…

     気になってて……ドキドキしてた…」


 言い終わると、顔を真っ赤にして、

 恥ずかしくなり、口元まで沈み、

 お湯をぷくぷくと音を立てる。


 その時、シィーロは、泳ぎをやめて、

 サーシャ達の話を、聞いていたのだった。


(サーシャお姉ちゃん、ユウトお兄ちゃんが、

 大好きなんだ!)


ベル「お姉ちゃん〜〜、もう可愛い〜〜だから〜」


ベルは、サーシャを抱きしめ

ほっぺを、すりすりと擦り付ける。


サーシャ「ベ、ベル、く、くるしぃ〜」


ベル「いいじゃない!もう、お姉ちゃん〜〜」


サーシャ「キャーー、シィーロ、たすけてぇ〜」


シィーロ「ズルいーー!サーシャお姉ちゃん、

     ベルお姉ちゃん、

     私も、ギュッてする〜」


サーシャ「ちょっ、ちょっと、シィーロまで〜〜」


シィーロも、サーシャとベルに

顔を擦り付ける。


シィーロ「むにゅむにゅーー」


サーシャ「シィーローー!」


その後、3人は、お湯を掛け合ったり、

泳いだりして、時間が過ぎる。


そして、脱衣所の方から、

ジルが、サーシャ達に、呼びかける。



ジル「おーい、あんた達〜〜、

   のぼせる前に出るんだよ〜!」


サーシャ「はぁ〜い!2人とも、

       そろそろ出るわよ!」


ベル「うん!」


シィーロ「はぁ〜い」


サーシャ達は、身体を拭き、着替えると、

小屋へと向かう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その頃、小屋では、お風呂出た、

ユウトと、レオが、床に座って、

今日の出来事を、話していた。


ユウト「そういえばレオ、お金ありがとう

    借りた分は、絶対に返すね!!」


ユウトは、お金を手に取ると、レオに手渡す。


レオ「いや、大丈夫だよ!楽しんでもらえたなら、

   僕も嬉しいから!」


ユウト「ん〜〜〜、実はね、サーシャに、

    案内してくれた、お礼で髪飾りを、

    プレゼントしたんだけど、

    僕からの、感謝の気持ちで、

    プレゼントしたいから……」


レオ「そうか、じゃあまってるね!!」


ユウト「ありがとう、レオ!!」


そうして話をしていると、扉が開き

サーシャ、ベル、シィーロが奥の部屋に向かう為、

ユウト達の、部屋を通る時、

レオが、サーシャ達に気づくと、声を掛ける。


レオ「3人ともちょっと、良いかな?」


サーシャ「なに?」


レオ「ユウトに、

   肩の刻印を見せてくれないかな?」


レオが、そう言うと、サーシャは、

広場での出来事を、思い出し答える。


サーシャ「やっぱりユウト、

     刻印を消せるのね?」


レオ「うんっ、そうなんだ、サーシャも

   気付いてたんだね!」


サーシャ「目の前で、あんな大きな

     魔法を、使ってたんだもん、

     気づくわよ……」


ユウトは、サーシャに、

近づき手を肩に、近づける。


ユウト「サーシャ、良いかな?」


肩を出して、刻印をユウトに、見せる。


サーシャ「うん…お願い…」



ユウトは、サーシャの刻印に、手を置き、

光のゲートを開くと、瞳の色が変化し、光を放つ。


ベル「ユウトさん、瞳の色が……」


サーシャの刻印が、消えていく。


ユウト「うんっ、使う、魔法によって、瞳が、

    変わるみたいなんだ、

    さぁ、ベルも、刻印を出して」


ベル「はいっ!お願いします!!」


ベルの刻印に触れて、刻印を消す。


ユウト「シィーロも」


シィーロ「うんッ!!」


そして、シィーロの刻印も消していく、

サーシャは、肩に触れ、照れ臭そうに言う。


サーシャ「ユウト……あ、ありがとう」


ベルは、頭を下げて、ユウトにお礼を言う。


ベル「ユウトさん!ありがとうございます!」


ユウト「うん!皆んなの刻印が消せて、

    僕も、嬉しいよ」


ユウトは、笑顔になり、喜んでいると、

シィーロが、ユウトに抱きつき、お礼をいう。


シィーロ「ユウトお兄ちゃん、ありがとう!!!」


ユウト「良いんだよ、シィーロ」


シィーロ「うん♪」


シィーロが、ユウトにくっついている時、

サーシャが大きなアクビをする。


ーーーーーーーーーーーふぁ〜〜〜。


サーシャ「今日は、もう疲れたわ……

     ベル、シィーロ行きましょう……」


そう言うと、サーシャは、目を擦りながら、

奥の部屋へと向かう。


ベル「うんっ!ユウトさん、レオ、

   お休みなさい!」


そして、ベルも、挨拶をして、奥の部屋へと

向かおうとした時だった。


シィーロ「あっ、ユウトお兄ちゃん、

     さっきなんだけどね〜」


ユウト「んっ?どうしたのシィーロ?」


シィーロ「お風呂で、サーシャお姉ちゃんが、

     話してたんだけどね

     サーシャお姉ちゃんがね、

     ユウトお兄ちゃんの事だいす…」


シィーロが何かを、言いかけたその時、

サーシャが、慌てて大声で叫ぶ。


サーシャ「キャーーーーー!!!!!」



そして、シィーロを、奥の部屋へ連れていく。



サーシャ「シィーロ!!!

     さぁ、さぁ〜〜、行くわよーー」


 

ベル「お、お姉ちゃん!待って〜」


ベルも慌てて、奥の部屋へ向かう。



そしてサーシャが、シィーロを連れて、

奥の部屋に入り、ベルも続いて入ると、扉を閉め、

サーシャは、小声でシィーロに話す。



サーシャ「シィーロ、お願いがあるの、

     さっきの話は、

     私達だけの、秘密にして欲しいの」


シィーロ「どうしてぇ〜?」


サーシャ「ん〜……乙女の秘密かな……

     だから、3人だけの秘密♪」


サーシャは、シィーロの頭を優しく撫でる。


ベル「そう、3人だけの秘密♪」


シィーロ「う〜ん、よく分かんないけど、

     分かったぁ〜!

     3人だけの、ひみつ〜♪」


3人は、小指を出し約束する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ユウトは、サーシャが、

叫んでいた事を心配していた。


ユウト「サーシャ、どうしたんだろう…

    物凄く叫んでたけど……」


レオ「う、うん、きっと

   凄く眠かったんじゃないかな…あはは」



レオは、軽く笑い、誤魔化し、違う話をする。



レオ「そういえば、ユウト明日は、

   助けてもらった、レノさんって

   人のところに行くの?」


ユウト「うん!そうなんだけど、実は……」


レオ「どうしたの?」

    

ユウト「レノさんから、地図を、貰ったんだけど

    僕、この世界の字が、読めなくて……」


レオ「そうだったんだ……

   じゃあ、案内のついでに、

   僕も、一緒に行っても良いかな?」


ユウト「うん!でもレノさんには、剣技の修行を

    つけてもらうんだけど……」


レオ「それじゃあ!僕も、剣技を学びたいって

   思ってたから!明日、

   レノさんに、お願いしてみるよ!!」


ユウト「うんっ!!」


レオ「それじゃあ、明日のために、

   今日は、もう寝ようか?」


ユウト「うん」


そう言うと、ユウトと、レオは、布に包まり、

眠りにつく。


レオ「お休み、ユウト」


ユウト「お休み、レオ……」

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