第30話
ーーーーーーーーーーーーーー
『サ……ァシャ……』
ユウトは、意識を失い、目を閉じる。
ーーーーーふぅ〜。
レオ「これで、一件落着かな?」
ーーーーーええ、そうね。
ビル「よしっ、魔法を解くぞ」
ーーーーーーはい。
ユウトの手足に、絡まった石が、
解け、ユウトが、サーシャに倒れ込む。
ーーーんッ、よいしょッ。
「お疲れ様、ありがとう、ユウト………」
ユウトを強く抱きしめた後、
横に寝かせ、膝の上に頭を乗せる。
ーーーーーーさてとっ。
レオは、ポケットから、
闇の刻印を、取り出す。
レオ「リューネ王、貴方には、
力を、失って貰いますよ」
意識を失っている、王の肩に、刻印を押す。
ーーーーーージュッ。
「よしッ、これでヨシッ!
ビルさんお願いします!」
ーーーーーおう。
『ヴォルヴストーン』
床から飛び出た石が、リューネの、手を縛る。
レオ「それじゃあ、僕は、王様を牢にでも
運び出そうかな?」
サーシャは、ユウトの頭を撫でながら、
悲しげな顔をして答える。
ーーーーええ、お願い………。
その時、扉が開く。
ーーーーーーーバタンッ。
「お姉ちゃん〜〜!!!」
目を覚ました、ベルが部屋の中に入り、
サーシャに抱きつく。
ーーーーべ、ベルッ、ク、くるしぃ〜。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃんーー」
ーーーうっ、うっ。
ベルは、サーシャが無事だった事に安心して、
涙を流す。
「本当に、本当に無事で良かった……」
サーシャは、優しく微笑み、
ベルの頭を撫でる。
「うん、ありがとうベル……」
その時、気を失っていた、リューネ王が目を覚ます。
ーーーくっ。
「アイレ!!マイヤ!!キサマらァァァァ!!」
リューネ王は、もがき、怒鳴り声をあげる。
「王にこの様な無礼を、覚悟出来ているだろうなァァァァ!!」
リューネは、もがき魔法を使おうと、
ゲートを開こうとするが、
刻印が、リューネ王のゲートを押さえ込む。
ーーーーークッ、刻印か!!
「レイン!!絡まっている拘束具を砕けッ!!」
リューネの、体から光が現れ、
人型へと変わり、水で出来た槍を、
絡まった、『石』目掛けて突き刺そうとする。
ーーーーーーさせないよ。
レオが、剣に魔力を流し、槍を弾く。
リューネは、レオの……を見て、驚くのだった。
「キッ、キサマ、何者だ!!?」
ーーさぁ〜、貴方が知る必要のない事ですよ。
「さては、キサマ、彼奴の息子か!!?」
「どうでしょうね、それより、
レイン様の魂を、
サーシャ達の元へと、返してもらいますよ」
ーーーレイン、其奴らを殺せェェェェ!!
精霊は、レオ目掛けて、槍を構えるが、
手が震え、目元から水が流れ出す。
ーーーーポツッ、ポツッ。
「レイン様………少し痛みますよ。」
精霊は、頷くと、構えていた槍を捨てる。
ーーーーお……ねが……いしま……す。
レオは、更に剣に魔力を注ぎ込み、
激しく剣が輝き出す。
ーーーーいきますッ!!!
剣を精霊の胸に突き立て、
リューネの、背中に封印の刻印を押し当てる。
ーーーーぐぁぁぁぁぉぁぁぉぁ!!
「サーシャ、ベル、レイン様をゲートの中へ!!」
ーーーはい!!
ーーーえぇ!!
サーシャと、ベルは、目を閉じ、
ゲートを開き、レインを呼ぶ。
(お母様………)
レインは、水色の光となり、サーシャと、
ベルのゲートへと入って行く。
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