第5話 母からの手紙
ーーーーーん…ん。
サーシャは、体を伸ばしながら、目を覚ます。
ーーーーーお姉ちゃん……。
ベルは、涙を流しながら、右手に手紙を持ち
奥の小部屋から現れる。
サーシャ「ベル、どうしたの……?」
ベル「お姉ちゃんこれ、ママからの手紙……」
ベルは、涙を拭き、サーシャに、手紙を渡す。
サーシャは、手紙を受け取ると、
母からの手紙を確認する。
サーシャ、ベル、この手紙を、読む事が
ない事を願っています、もしも
この手紙を、読む事があるとしたら
パパとママは、
もう、この世にはいないと思います
辛い事だけど、きっと2人なら乗り越えられる、
強い子供達だと信じています。
なんたって、
ママとパパの子供なんだから!ふふふ
本当は、パパにも手紙を、書かせてあげようと
思ったんだけどね、パパったら
愛してる〜、しか書かないんだから……もう
ーーーフフフ…パパったら……。
サーシャは、涙を流しながら、笑みを浮かべる。
サーシャ、ベル、貴方たちは
私達の、宝物よ!!本当に、大事で、
世界一、大切な私達の子供よ♪
サーシャ、ベル、守って欲しい事を書くわね♪
2人とも、好き嫌いはダメよ!!
後、しっかり寝て、いっぱい食べて、
素敵な、女性になって
そして、恋して、いっぱい幸せになって♪
それから……
これは、ママからのお願いです!
もしも、この家が無くなっていたとしても、
この家に、2人の、恋人を連れて、
ママとパパに紹介してね♪
でも、パパきっと泣きじゃくると思うけど…ふふふ
まだ、いっぱい書きたい事があるけど…
最後に2人に、ママとパパから!
2人とも、世界一愛してる!
サーシャは、抑えていた感情が
溢れ出し、大声で泣いてしまう。
涙を拭いても、拭いても
溢れ出てくる涙を、抑えられない。
サーシャ「パパ……ママ……うっうっ」
ーーーーーうぁぁぁぁぁ〜〜。
必死に、抑えようとするが…涙が止まらない…
サーシャは、気が付くと
ベルに、抱きしめられていた。
ーーーーうっ、うっ、お姉ちゃん……。
ベルも、つられて涙が溢れ出す。
ーーーーーベルゥ……。
2人は、抱き合い大声で泣き叫ぶ。
ーーーーーうわぁぁぁああ。
2人は、声が枯れるまで泣き叫ぶ、
全ての悲しみを吐き出す様に。
それから、どれくらいかの時間が経ち
2人は、落ち着きを取り戻す。
サーシャ「ベル……ありがとう…」
ーーーーーうんっ!
涙を拭い、最後に残った手紙を読む。
サーシャ、ベル、これから書く事は、
本当の事です、
これから記す、場所に向かって下さい、
そこにいる人達は、きっと、貴方達の、
助けになってくれるはずです、
この手紙を渡して、何があったか、
事情を説明すれば、
その人達は、きっと助けになってくれます……
最後の手紙を確認し、手紙をしまう。
ーーーーーーーーーーー
サーシャと、ベルは、手紙に記された、
場所へ向かう為、支度をするのだった。
2人は、支度を終えて、
奥の部屋に向かい水晶の前へと立つと、
サーシャは悲しげに、水晶に、言葉を言い放つ。
ーーーーシン、ユリ……卵サンド……。
音を立て、扉が開いていく。
扉が開くと、外の眩しい日差しが入り込む。
2人は、手で日差しを隠しながら外へ出る。
ーーーーーんっ。
外へと出ると、
自分の家の方を見ないように、
辺りを確認すると、
サーシャは、ベルに声を掛ける。
サーシャ「ベル行くよ」
ーーーーーうん。
サーシャとベルは、振り返らず、
街の方へと歩き出す。
(ママ、パパきっとまた、会いにくるね)
2人は、手紙に記された場所へ向かい、
そこにいた人物達に、事情を説明し、
手紙を渡す、これからどうすればいいか
相談をすると数人が、先に違う国に向かい、
住む場所を手配する事に。
そして、レオが、2人を連れて、
この国から逃がす事になったのだが、
逃げる途中、ゴロツキに捕まってしまい、
3人は、奴隷商に売られてしまったのだった。
ーーーーーーーーーーー
ーーーーー話は、ここまでよ……。
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