第4話 突然の襲撃



サーシャ「もう、パパったら

       いつもああなんだから…」



ベル「ママは、パパの何処を、

     好きになったんだろうね?」


サーシャ「ん〜、優しいところか〜、

       面白い所とかな〜?」


ベル「そうかもしれないね♪フフフ」


サーシャとベルは、

父の話をしながら、帰り道を歩く。


そして、煙突から煙が出ている小屋へと着くと、

サーシャとベルは、

家からする、料理の匂いを嗅ぐ。


サーシャ「いい匂い〜、

       今日は、お魚料理かなぁ?」


ベル「うん!いい匂い〜、

     お姉ちゃん、楽しみだね!」


ーーーーーーうん!!


サーシャ達は、小屋の中にへと入る。



サーシャ「ママただいま〜」


ベル「ママただいま〜」


母「サーシャ、ベルお帰りなさい♪」


サーシャとベルは、リビングの椅子に座り

足をパタパタと動かす。


サーシャ「ママー、また、パパったら

     ママの事愛してる〜〜、

     ばっかり言ってたよ〜〜」


ベル「パパは、本当にママの事、

     大好きだよね〜」


母「あら、サーシャ、ベル、焼いてるの?」


サーシャ「別にそんなんじゃないよ〜、

     別に〜、パパの事好きだけど、

       愛してないし〜」


母「あら、じゃあサーシャとベルは、

    もう気になる人でも居るの?」


サーシャ「う〜んまだよく分かんない」


ベル「私も分かんない…」


サーシャ「ねぇ〜ママはパパの、

       何処を好きになったの〜?」


ーーーーー私も気になる!!


ベルは、目を輝かせる。


母「ん〜〜〜、パパの優しい所かな〜?」


母は、首を傾げながら考える。


母「あ、思い出した!初めて会った時ね、

  パパったら、いきなり私の手を取って、

  綺麗な手だって褒めてくれたの」


サーシャ「手を綺麗って、言われただけで、

     ママは、好きになったの〜〜?」


母「違うわよ、でもきっかけにはなったかな?

  気付いた時にはね、ドキドキしてた」


ーーーーードキドキ?


母「そう♪きっと、

  サーシャとベルにも、

  ドキドキが、分かる時がくるわ♪」


母は、ウィンクをすると、台所へと向かう。


サーシャ、ベル、母は

何気ない会話をしながら時間を、過ごした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


そして、日が沈みかかった時だった。家の外から、

父の叫ぶ声が届く。


父「ユリーー!!逃げろおぉぉぉぉぉぉ」


ユリ「シン!……まさか………」


母は、叫ぶ声を、聞いた瞬間、

包丁を離して、子供部屋へと、駆け込む。


母は、子供部屋にある、壁の水晶の前に立ち、

言葉を放つと、床から隠し扉が現れる。



ユリ「2人とも、この中に入って!!」


サーシャ「ママなに?なにがあったの?」


ベル「ママどうしたの?」


サーシャとベルは、状況が分からず戸惑う。


ユリ「ごめんね、サーシャ、ベル、

   説明してる時間がないの……

   さぁ、早く、この中に入って……」


母は、サーシャと、ベルを抱き抱え

隠し扉の中へと隠す。


ユリ「2人とも、絶対に、周りが、静かになるまで

   外に出たら駄目よ!!」


サーシャ「ママ!どう言う事?」



ユリ「サーシャ、ベル、これから言う事は、

   ママからの、一生のお願いだから

   しっかりと聞いて……」


サーシャと、ベルは、涙目になりながら

母の真剣な言葉に、頷く。


     


ユリ「周りが、静かになったら

   奥にある、手紙を読んで……」


ーーーーーう、うん。


ユリ「後、その部屋にある、水晶に向かって

   パパとママの名前、それと、

   パパの大好物を、言うと扉が開くから、

   そこから、外に逃げるのよ……」


サーシャ「ママも、一緒じゃないの……?」


ユリ「ごめんね、サーシャ、ママは、

    一緒に、行かないの……」


そして、ユリは、涙を流しながら

サーシャと、ベルを強く抱きしめ

おでこにキスをする。


ユリ「サーシャ、ベル、2人とも

     心から愛してるわ…」



ユリは、壁の水晶に触ると、

扉が動き出す。


そして、母の顔が、見えなくなり

不安になった、ベルは泣き出してしまう。


ーーーーーーーママ〜〜〜。


サーシャ「ベル我慢よ、きっと…大丈夫」


サーシャは、ベルの頭を撫で落ち着かせる。


サーシャは、声を我慢し、

涙だけを流し、耐えていた。


ーーーーーうっうっ、お姉ちゃん。


2人は、抱き合い、声を出さないように

強く抱き合う。


少し経った後、母の、悲鳴が響き、

壁が壊れる様な音が轟く。


ーーーーーーキャァァァァー。


ーーーーーーーーードォーン!


その悲鳴を、聞いた後、

サーシャとベルは、声が出そうになるが

更に強く抱きしめ合い、涙だけを流す。


(ママ、パパ………)


そして、サーシャと、ベルは、泣き疲れいつしか

眠むりについていた。


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