クリスマス特別SS:クリスマスだよ。全員集合お泊まり会 ♯コユユカクリスマス会
『《♯コユユカクリスマス会》クリスマスだよ。全員集合お泊まり会 《雪城ユキ/真心ココネ/神宮寺カグラ/羊沢ユイ/シロルーム三期生》』
6.4万人が待機中 20XX/12/25 0:00に公開予定
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【コメント】
:わふー
:わふー
:三期生全員集合か
:わふー
『わ、わふっ!?!? ちょ、ちょっと、みんな、多くない!? 今日多くない!?!? ほ、ほらっ、ぼ、僕なんて見に来なくても他のシロルームの先輩を見に行って上げてよ。うん、それが良いよ』
ココネ:『みんな、ユキくんが見たいからこの放送に来てくれてるんですよ。それより、早くアバターを表示して下さい。このためにみんな衣装を準備したんですよね?』
『そ、そうだった……。ちょっと待ってね。今表示するから……』
僕はしばらくパソコンを弄って全員のアバターを表示させる。
ただ、いつもと違うところはみんなクリスマス限定の特別衣装だった。
赤と白のドレス衣装を着た姫様風のカグラ。
いつもの小さい妖精だけど、カグラと同じく赤と白のワンピースを着て、頭にとんがり帽子を被った妖精のココネ。
トナカイの着ぐるみを着て、眠そうにしているユイ。
そして、段ボールに入っている僕。
ココネ:『なんでユキくんだけ段ボールに入っているのですか!?』
『わふわふっ、だ、だって、この格好、恥ずかしいよ……』
カグラ:『それをいうなら私だって恥ずかしいわよ! ほらっ、出てきなさいー!』
『だ、ダメぇぇぇぇ……』
カグラによって段ボールがひんむかれてしまう。
それによって現れるのはユキくん、サンタバージョンだった。
カグラやココネと同じように赤と白のワンピースにもう一枚上から羽織るタイプ。
頭にはサンタ帽と申し訳程度に犬耳が付いている。
ただ、いつものユキくんとは違い、ワンピースのスカートは短めで、ユキくんの白い足がしっかりと見えている。
『うぅぅ……、この衣装、スカートが短くて、その……恥ずかしいよ。ど、どうして僕もサンタなの……。ほらっ、僕犬だからユイみたいにトナカイになるのが普通じゃないの?』
ユイ :『うみゅ……、ポカポカなのぉ……。あっ、ユキくんの段ボールももらっておくの……』
既に夢の世界へ旅立っていそうなほど、間延びしたユイの声。
その声のまま僕の段ボールはユイのところへと行ってしまう。
『僕の段ボール……』
【コメント】
:いつまで経ってもユキくんはユキくんw
:かわいい
:ユキくんサンタ拾って帰りたい
:サンタさん、ユキくんを下さい
:まだ自分の名前すら言ってないユキくんw
『ぼ、僕はあげられないよ!? って、本当だ!? わ、わふっ、ご、ごめんなさい。犬好きのみなさん、メリークリスマス。シロルーム三期生、ユキ犬姫こと雪城ユキです。うぅぅ……、姫なんかじゃないのに、これ、定着しちゃったよね? あとあと、三期生全員でパーティをしてたから、みんなも来てるよ』
ココネ:『犬好きのみなさん、ここークリスマス。ユキ犬姫の飼い主、真心ココネです。ユキくんはあげませんよー』
カグラ:『何言ってるのよ、全く……。完璧姫の神宮寺カグラよ。今日も来て上げたわよ。メリークリスマス』
ユイ :『うみゅ、ポン姫の間違いなの……』
カグラ:『誰がポン姫よ!?』
ユイ :『カグラは放っておくの……』
カグラ:『放っておかないでよ!?』
【コメント】
:ココママ―
:ココママ―
:相変わらず仲が良いw
:メリークリスマス
:メリークリスマス
ココネ:『ママじゃないですよ』
ユイ :『うみゅ、いつも通りの流れなの。こんみゅー、メリクリなの。ゆいは伝説のハイパートナカイ、トナカイ沢ユイなの。今日も元気にみんなのプレゼントを回収していくの』
『羊だよね??』
カグラ:『その前にプレゼントを配るんじゃなくて回収していくのね……』
『あっ、本当だ……』
ユイ :『うみゅ、ゆいは良い子だったからたくさんプレゼントをもらうの』
ココネ:『さっきまで「リア充爆発しろー!!」って叫んでた人の発言には思えないですね……』
ユイ :『ココママはお酒の飲み過ぎで酔ってるの。ちょっとその格好で家の外に行って、夜風に当たってくると良いの。明日の夜まで』
ココネ:『それって閉め出してますよね!? 風邪ひきますよ!?』
『あ、あははっ……』
【コメント】
:ユイちゃん草
;リア充は爆発しろ
:ユキくん拾ったら爆発か……
:そ、それでも俺は拾うぞ
《
『わ、わふっ!? ルル!? ど、どうして!? ぱ、パーティー代はいらないからゆっくり見ていってね。そ、そのスパチャありがとう……』
七瀬奈々のアバター名で天使型のアバターの少女だった。
そして、元さすらいの犬好きで、いつもこうして何かにつけてスパチャを投げてくるのだった。
ココネ:『あははっ……、まだ投げてるんだね。ルルちゃん』
『うん、呼んであげたらよかったかな?』
カグラ:『向こうは向こうで集まってるはずよ。四期生もパーティーをしていたから』
ユイ :『うみゅ、パーティー抜け出してスパチャ投げに来てるの』
『わわっ、そんなことしなくて良いからね、ルル。他のみんなが悲しむから自分のパーティーへ戻ってあげて!? アーカイブ残しておくから』
【コメント】
天瀬ルル🔧:大丈夫。これだけしに来ただけ
:赤スパのために来る後輩w
:ルルちゃん、相変わらずすぎるw
:ユキくん大好きだもんねw
『わふっ、ちょっとトラブルはあったけど、今日はマシュマロをみんなで応えていきたいと思います』
ココネ:『私が読みますね。えっと……』
[ユキくん、ココママ、ユイちゃん、カラク様、こんばんは……]
カグラ:『ちょっと待って。一つ良いかしら?』
ココネ:『どうしました、カグラさん』
カグラ:『私の名前は神宮寺カグラよ! カラク様なんて名前じゃないわよ!?』
ユイ :『うみゅー、来たのー! カグラの名前芸』
カグラ:『げ、芸なんかじゃないわよ。私は正しい名前しか言ったことないわよ!?』
『えっと、カグラさんの芸も良いけど、そのマシュマロ……』
ココネ:『そうですね。カグラさんはとりあえずおいといて、先を読みますね』
カグラ:『わ、私にとっては死活問題よ!!』
[クリスマスにデートするとき、ユキくんならどんなところにいきますか? そのことが気になって、夜に十時間しか寝られません。愛を囁く感じに教えてもらえませんか?]
ココネ:『良い質問ですね。私もぜひ聞きたいです』
ユイ :『うみゅ、ユイも聞きたいの』
『そ、その前にいくつか言って良いかな?』
ココネ:『どうしましたか?』
『そもそも夜に十時間って寝過ぎじゃないかな? 僕、昨日は三時間しか寝てないよ?』
ユイ :『っ!? またユキくんは寝ることをサボってるの!? しっかり寝るの!!』
ココネ:『そうですね。せっかくですから膝枕をしましょうか?』
『い、いらないよ!? それにこのあとみんなで寝るんだよね!? お泊まり会をするっていってたよね?』
ココネ:『そうですね。みんなで抱きついて寝るんですよね?』
ユイ :『うみゅ、ユキくんの隣はゆいのものなの!?』
カグラ:『はぁ……、話が止まってるわよ。まぁ、いつものことだけど。それよりもユキの質問はそれだけ? それならマシュマロに答えていって――』
『そ、それだけじゃないよ!? あと、なんで愛を囁く感じなの!? 必要ないよね!? ただ答えるだけだよね!?』
ユイ :『うみゅ、クリスマスだから必要なの。聖夜なの』
ココネ:『確かにクリスマスなら必要ですね』
【コメント】
:クリスマスだからな
:それは必須だな
《:¥50,000 ユキくん、お願いします》
:ココママとユイちゃんw
『わ、わふっ!? そ、そうなんだ……。クリスマスだとそんな感じで言うんだ……。覚えておくよ』
ココネ:『それじゃあ、ユキくん。早速お願いします』
『えっと……、僕だったら……か』
実際にデートするイメージをしてみる。
クリスマス……だから、やっぱりまずは外でクリスマスツリーのイルミネーションなんかを見て回って……、その……、外は寒いからそっと手を――、手を――。
『わ、わふぅ……』
恥ずかしさのあまり僕は顔を真っ赤にする。
『ダメダメ! そ、そんなこと僕には言えないよ! 恥ずかしいよ!!』
ユイ :『ユキくんはとんでもなくえっちぃことを考えてたみたいなの』
『ち、違うよ!? ただ手を繋いで一緒にイルミネーションを見るところを想像しただけだよ!? わ、わふっ!?』
ついユイに言われて、答えてしまう。
ただ、すぐに顔を更に赤く染めて、その場に俯いてしまう。
ココネ:『ユキくん、ロマンチストですね。とってもかわいいです』
ユイ :『うみゅ、背伸びしたいお年頃なの』
カグラ:『――イルミネーション。良いわね……』
『もうなんとでも言って……』
【コメント】
:ユキくんとのクリスマスデートはイルミネーションが見えるところか
:シチュエーションボイスが欲しいな
:ユキくんかわいいw
:健全なユキくんw
『でもでも、みんなもクリスマスにデートって考えたらすることは一緒よね!?』
ココネ:『そうですね。ちょっと背伸びして、少し高めの料理を食べに行くのとかいいですよね』
ユイ :『ゆいは遊園地に行きたいの! ユキくんと絶叫マシンを乗るの!!』
『ぼ、僕は関係ないよね? それと僕、絶叫系も苦手で――』
ユイ :『大丈夫なの。今度一緒に乗りに行くの』
『うぅぅぅ……、程ほどにしてね……』
ユイらしい回答だなと苦笑を浮かべていると、いつの間にか一緒に遊園地へ行くことになってしまった。
ココネ:『あっ、ずるいです。私も一緒に行きます!』
カグラ:『当然私も一緒に行くわよ?』
結局三期生みんなで行くことになる。
まぁ、ユイもここまでわかってて言ったのだろう。
『それで、カグラさんはどうかな?』
カグラ:『私はユキと同じね。やっぱりクリスマスだからイルミネーションは見に行きたいわよね。あの数多くの電球が色んな形に彩るのは勉強になるわ』
『えっと、それは全然僕と一緒じゃないんだけど……』
【コメント】
:草
:カグラ様草
:ユイちゃんはイメージ通りだな
:ココママは大人なところを想像してるな
『あうあう、そ、そろそろ次のマシュマロに行こうか。じ、時間がなくなるから……』
ココネ:『わかりました。それじゃあ、次のマシュマロを読みますね』
[ユキ犬姫様、三期生の皆さん、こんばんは。みなさんはこのクリスマス、どこかへでかけられましたか? もしリア充してるなら爆発して良いですか?]
ココネ:『だそうですね。私はみんなと一緒にクリスマスの買い物へ出かけたくらいですね。……って、ユキくん、どうしたのですか!? 顔が真っ青ですよ!?』
『爆発は嫌……、爆発は嫌……』
カグラ:『ま、まさか、ユキってリア充だったの!?』
ユイ :『うみゅ? ぎるてぃ?』
ココネ:『ま、待って下さい。詳しく教えて下さい』
【コメント】
:まさか……
:ユキくんに恋人が!?
:う、嘘だ……
:嘘だよな?
:ユキくん……
『わ、わふっ。待って待って。こ、恋人なんていないよ!? ぼ、僕に恋人ができると思ってるの!?!?』
ココネ:『それもそうですね。さっきのあの態度だとあり得ないですよね。でも、それじゃあ、どういうことですか?』
『僕……、その……、クリスマスって今までずっと一人だったから、こうしてココママたち同期のみんなや犬好きさん達と一緒に過ごすのって充実してるなって……。こんなに楽しかったことって今までないから……。だからこれってリア充じゃないのかなって……』
カグラ:『はぁ……、そういうことね』
ユイ :『無罪釈放なの』
ココネ:『ユキくんは相変わらずかわいいですね』
『わ、わふっ。だ、だから抱きつかないで。髪を撫でないでー!!』
【コメント】
:なんだ、いつものユキくんだったw
:安心したw
:驚かせないで欲しい
:むしろ今のはもっと欲しい
『誰か助けて……』
手足をバタつかせるもののココネから抜け出すことができない。
カグラ:『心配させた罰よ。しばらくそうされてると良いわ』
『そ、そんな……』
ココネ:『ユキくん、むぎゅー……』
『わわわっ、ゆ、ユイ、助け……』
ユイ :『うみゅー、ゆいも混ざるのー』
『ち、ちが……、わふっ!?』
ココネだけではなく、ユイも抱きついてくる。
ユイ :『うみゅ……、ユキくん、暖かいの……』
ココネ:『抱き心地良いですよね』
『わふぅぅぅぅ……!?!?』
【コメント】
:悲鳴助かる
《:¥1,000 悲鳴助かる》
:悲鳴助かる
天瀬ルル🔧:しまった、もう投げられない
:まだいたw
『ルルは早く戻ってあげて。他の四期生が嫉妬しちゃうから』
カグラ:『それよりもそろそろ放送終了の時間ね。みんな、良いクリスマスを』
ユイ :『うみゅー、ゆいへのケーキ、随時募集中なの』
ココネ:『良いクリスマスを。ユキくんサンタかわいいよぉ……。クリスマスプレゼントにもらって帰りたいよぉ……』
『わ、わふっ!? こ、ココママ、そろそろ離して……。い、犬好きのみんな、良いクリスマスを送ってね。それじゃあメリークリスマ――』
この放送は終了しました。
『《♯コユユカクリスマス会》クリスマスだよ。全員集合お泊まり会 《雪城ユキ/真心ココネ/神宮寺カグラ/羊沢ユイ/シロルーム三期生》』
10.0万人が視聴 0分前に配信済み
⤴4.6万 ⤵214 ➦共有 ≡₊保存 …
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