ソーダゼリー
満点の星空が、こちらを見下ろしていた。
年に一度の再会に、織姫と彦星は涙を流しただろうか。僅かな通り雨が、ソラリスの体を濡らす。愛する人の瞳に映り、会えなかった日々を埋めるように触れ合う。彼らは今、幸せに包まれているに違いない。
ソラリスの瞳に映るのは、同じく愛する人の顔で。星空を見上げる自分たちは、彼らのように触れ合えないだろうか。ソラリスは、手を伸ばした。
────
────滄劉。
とある立派なお屋敷に、荷物が届いた。
その大きな包みを受け取った家主のコメットは、何が届いたのかと封を雑に開け始める。包みを剥がすだけでも一苦労だ。二メールは優に超えるそれに心当たりがなく、何を誰に頼んだのか、中身はなんなのか、疑問と好奇心のままに包みをひん剥いた。
「あ」
姿を表したのは緑色の物体。それを起こそうと支えれば、サラッ、と葉のぶつかり合う音がした。見た目は軽そうだが、如何せん背が高いため一人では上手く立たせられない。コメットは一度諦めてそれを寝かした。
────遠い遠い昔、はた織り上手な織姫に手芸の上達を願う風習があった。それから手伝いや芸事の上達を願う人が増え、いつしか七夕は人々が叶えたい願いを短冊に書く風習へと変化した。
その願いを込めた短冊を飾る笹、それがコメットの目の前に転がっている。すると玄関に向かってから戻って来なかったことを心配したのか、夫のイグニスが彼女の隣に立った。
「あ?……説明頼む」
「見てわかんだろ、笹だよ」
「違ぇ、理解出来てないのはサイズの方だ」
イグニスが掴みあげて立たせてみれば、彼の身長の二倍以上はあるだろうか。天井スレスレのそれを見て地面に降ろそうとするが、コメットは興奮したようにイグニスの体をバンバンと叩いた。
「デケェーッ!! テンション上がるな、イグニス!」
「はぁ……限度ってもんを知らねぇのか」
「いいんじゃんかよ、あいつらも喜ぶだろ?」
そう言ってコメットはリビングの方へ視線を向けた。そこでは愛おしい我が子達が、楽しそうに遊んでいる。コメット達の方が気になって同時に振り返ったアイリスとフラムは、笹に気がついたのか目を輝かせて立ち上がった。
「なにそれ?」
「なにぃ!」
駆け寄ってきた双子達を受け止めると、イグニスは七夕について説明を始めた。それを聴きながら、コメットはこの笹を誰に頼んだのか思い出して、そして苦笑いを浮かべる。
「でかいヤツお願いとは言ったが、忘れてたなぁ」
「誰に頼んだんだ、コレ」
「滄劉(ここ)で最近知り合った人だったんだけど、色んな植物に精通してるらしくて。最初は薬草の話をしてたんだが……なんでだったかなぁ、いつの間にか笹譲ってくれるって話になってさ」
「一応礼は考えとくか」
イグニスから説明を聞いた双子はコメット同様に大興奮で、笹に触れて何を書くか相談しているようだった。最初はこんなに大きくてどうするのかとと思っていたイグニスだったが、子供たちのそんな様子を見ると悪くないと笹を抱えた。
「家の中じゃ窮屈だろう、外に出してくる」
「ままー、おねがいごとかきたーい!」
「はいはい、用意するからちょっと待ってな」
「おてつだいする」
短冊の用意を始めたコメット達を見送って、イグニスは庭に出て笹を飾った。子供達の他に、自分やコメット、マリアとアルトゥールも短冊を書いたとして、この笹に飾られる短冊は六枚。結果、恐らくスカスカになってしまうだろう。
「イグニースッ! おーいっ!」
家の中からコメットが呼ぶ声が聞こえ、イグニスは笹を設置して戻った。色紙を長方形に切りながら、子供達に群がられているコメットはイグニスが戻ってきたのを見て作業を続ける。
「あの笹さすがに大きいからさぁ、知り合い呼んでみんなの短冊も飾ってもらわないか?」
「俺らだけじゃ、確かに寂しくなるかもな」
「よし、決定! じゃあいっぱい用意しとかなきゃな」
楽しそうに短冊の用意をしているコメットと子供たちを見て、イグニスは僅かに笑みをこぼした。
────
────施設内、食堂。
「──と、言うわけで……君たちもお呼ばれしないか?」
ロザリエの説明を聞いて、ソラリスとレイジは顔を見合せた。直接呼ばれた訳じゃないのにいいのか、とお互いに反応を伺っていると、ロザリエは大盛りチャーハンを一口頬張ってから話を続けた。
「いいじゃないか。来客が一人や二人増えたところで、彼女らは困らんよ。止められていないしな」
「短冊飾らせて貰うだけなら、いいか……?」
「見てみたいかも、大きな笹!」
頷き合い前向きな返事を貰った所で、ロザリエは微笑んでから楽しそうに話を始めた二人を見た。
中々くっつかないふたりには、イベント事は多ければ多いほどいい。遊んで気分が高揚したら、余計に相手が魅力的に見えるに違いない。いい加減早く付き合えというのが本音であるが、ロザリエは焦ってはいけないと首を横に振った。
「(どう見てもお互い好き合ってるのに、何故上手くいかないのだろうか……。レイジがキスのひとつやふたつぐらいお見舞いすれば──)」
「あの……俺なにかしました?」
「ん? いや、特に何も」
いつの間にかレイジをじっと見つめていたロザリエだったが、慌てて否定すれば不思議そうにしていた。確かにレイジは特に何もしていない。だからこそ問題なのだ。心の中のせっかちな自分が床にころげ回って暴れるので、ロザリエは小さくため息を吐いた。
…………
夜に迎えに行くと言われ、その場は解散となった。レイジは寮の部屋へ戻ると、一息ついて椅子に座る。ぼんやりと部屋の一点を見つめながら、短冊について考えていた。
「なにを書こうか……」
最近感じるモヤモヤを全て消したい、そう願えば叶えてくれるだろうか。いや、そうだったのなら今までこんな苦労はしなかっだろう。何より一緒にいるソラリスにそれを見られでもしたら、心配するに違いない。そんなこと考えながら、脱力して背もたれにもたれかかった。
何となく、ずっとその場で足踏みをしているのような感覚がする。一向に進めず、それに対して言い訳ばかりを考えて。自分はこんな人間だったか、そう思うほどに心が乱れていた。しっかりしなければ、そう思えば思うほど深い沼に沈んでいる気がする。
すごく、不安だ。そう思いレイジは帰ってきたばかりだと言うのに、すぐに部屋を出た。ロザリエがまだ食堂にいるのなら、今すぐ全て話してしまいたい。今まで散々からかってきたのだから、少しぐらい悩みを聞いて貰えないと困る。
「ああ……居ないかぁ」
食堂にロザリエの姿は無く、先程まで自分たちが座っていた席には別の人物が座っていた。立ち去ろうと思ったが、見覚えのある長身の男性にレイジはそこへ駆け寄る。声をかけようとすれば、男性はこちらへゆっくりと顔を向けた。
「エルさん、休憩ですか?」
「ええ、少々用意したいものがありまして」
レンディエールは相変わらずの微笑みをレイジに向けている。その柔らかな雰囲気に少し安心して、なんだか気が抜けた。こちらの様子を見て、何かに思い当たったのか出入口の方へ視線を向ける。
「ロザリエ様なら、私と入れ違いに出ていかれましたよ。満腹なので少し休憩してから訓練場へ向かうと仰っていましたが」
「そうですか……ありがとうございます」
落胆した様子で息を吐いたレイジを見て、レンディエールは何かを察したようだった。そして立ち上がると座っていた席の向かいの椅子を引いて、こちらを向いた。まるでエスコートするようなその綺麗な動作に、ぱちりと瞬きをする。
「お話、聞かせて頂けないでしょうか?」
「えっと……いいんですか?」
それに甘えて恐る恐る椅子に座ると、レンディエールは飲み物を用意してレイジの前に置いた。自分に執事がついていたなら、こんな感じだったのだろうか。彼のテキパキと慣れた動きを見ながら、レイジはそう思った。
向かいに座ったレンディエールも飲み物を飲みながら、ゆっくりとした空気がその場に流れる。話し出しやすいようにしてくれているのが分かって、それに小さく微笑んだ。
「えっと、何から話したものか……」
「ソラリスさんの事でしょうか?」
「うぐ、結構はっきり言うんですね」
「はい」
にこり、そう微笑む彼は案外容赦がないというか。もう逃げ場を絶たれたので、レイジは潔く最近の悩みの全てをレンディエールに語ることにした。
ソラリスはもしかしたら自分のことが好きかもしれない。しかしその思いと同じものを、自分が感じていると思わない。ただ、ソラリスには他の誰とも違う気持ちを感じている。
そして、ソラリスに感じる醜い気持ちを悟られたくないのだと、レイジはそう思ってそのままレンディエールに伝えた。全て話終えると、なんだかそれだけで少し気持ちが軽くなった。重かった荷物を代わりに持って貰った時のように、一安心したというのか。
「話しただけで少しは楽になるものですね……」
「それは良かったです。しかし……私は色恋には少々疎くて。ご期待に添えるかどうか分からないのですが、意見申し上げてもよろしいでしょうか?」
「ええ、勿論」
レンディエールは真っ直ぐとレイジを見つめると、「まずは」と話を始める。なんと言われるのか、正直緊張した。
「貴方の言う醜い感情というのは、嫉妬したり、独占したいという感情のことでしょうか?」
「独占……うーん、まあそれに近いのかなぁ」
「恐らく、恋愛感情というのはその醜いと思ってる感情も含まれるのでないでしょうか。ソラリスさんだって見せないだけで、そういった感情を持っているはずです」
いつも綺麗な瞳を真っ直ぐに見つめてくるソラリスに、そういったイメージはなかった。そんな彼女が向けてくれる感情と自分の感情は違うから、恋愛感情ではないと思っていたのだが。
「上手く言葉に出来ないんですけど……ソラリスの気持ちと俺の気持ちは形が違う……って言ったらいいですかね。そんな感覚がして……」
「人それぞれ性格に違いがあるのと同じく、恋心も違うものかと。もしそれが恋愛感情でないなら、以前私にあんな顔をしなかったはずですよ」
──『そのようなお顔をなさらなくとも、大丈夫でございますよ』
──『……今、どんな顔を?』
──『ふむ……睨みつけられましたね』
バレンタインのお返しの話をしている時、レンディエールとそんな会話をしたのを思い出した。あの時はからかっているのだと思ったが、実際は本当に睨んでいたのかもしれない。申し訳ないともう一度謝ろうとすれば、レンディエールはそれを止めて話を続けた。
「それに、貴方の感情は決して醜いものなんかじゃありません。意中の相手に向ける感情としては、ごく普通の事だと思います」
「俺って……ソラリスのこと好きなんでしょうか?」
「私にはそう見えますよ」
ずっと同じ場所にいた。暗闇の中、進んでいるかどうかも分からない状態で歩き続けていた。そんな中、道しるべが出来たように見えて、レイジは急な状況の変化に困惑している。本当にそうなのだろうか、そう思いつつもしっくり来たというのか、納得出来た自分がいる。
「そうか……これって好きってことなのかぁ……」
「逆に自覚なさっていないことが私からすれば驚き、と言ったところです。……顔が真っ赤ですが、大丈夫ですか?」
レイジはそのまま崩れ落ちるようにテーブルに突っ伏した。頬にひんやりとしたテーブルの冷たさが伝わる。いや、それにしてもやけに冷たく感じるというか。どうやら彼の言った通り、茹でダコになってしまったのだろう。
…………
「……デカイな」
「わあ、想像よりも大きい!」
ロザリエと共に笹を見上げると、それを見たコメットは自慢げに胸を張った。ソラリスは初めての場所に若干緊張していたが、コメット達の雰囲気になんだが安心してリラックスし始める。笹は色とりどりの笹飾りで飾られ、もういくつか、というかかなりの数の短冊が飾られていた。
「私たち以外にも随分人が来たようだな」
「いやぁ、知り合いも気軽に呼んでいいって言ったら結構集まってさ。賑やかでいいだろ?」
「見ているだけでも楽しめそうだ。ああ、それとこれは知り合いに作って貰ったスイーツだ、食べるといい」
「スイーツ?! どれどれ……」
コメットが袋から取り出したのは青色のゼリーだ。星型に切られた黄色のゼリーが中に入っていて、星空をイメージしているようだった。綺麗でツヤツヤのそれは、口に含めば爽やかな甘さが広がるのだろう。
ロザリエとコメットが話し始めたのを見て、ソラリスは笹の方へ近づいた。短冊に書くお願いの参考にしようと、少し覗かせてもらう。すると、レイジが隣に立ち同じく短冊の内容を見ている。
[ママみたいになってお菓子いっぱい食べたい!!]
[すごい武器が作れるようになりたい]
お世辞にも綺麗とは言えない拙い字で書かれた二つの短冊には、それぞれアイリス、フラムと名前が書かれている。ソラリスはイグニスにじゃれて遊んでいる子供たちの方を見つめた。
「なんだか微笑ましいね」
「だな。こっちは……『変な奴が暴れる回数が減りますように』、か」
「確かに……それはお願いしたくなるかも」
名前は書いてなかったが、誰が書いたかはすぐに察することが出来る。そしてその隣で、青色の短冊が揺れていた。それを見て、レイジは首を傾げている。
「知らない文字だ」
「どれ? ……うーん、私も知らない」
見たことの無い言語で書かれたそれに、解読不可能と諦めよ他の短冊を確認する。
[未知の物質がまだありますように]
[ずっとずっとこのまま幸せでありますように]
[マリアの幸せな暮らしを守る]
それぞれ願いが込められた短冊を見て楽しんでいると、いつの間にか話が終わったのか、ロザリエが笹の方へ近づいてた。その手にはもう文字が書かれた短冊が握られており、腕を目一杯に伸ばして高いところに括っていた。ソラリスは興味津々と言った様子でそれを確認する。
[お腹いっぱいになるまでご馳走を食べたい]
「らしいというか……」
「子供っぽ──、うん」
レイジはロザリエの尊厳のために言葉を止めると、ソラリスの意見に頷いておいた。そんな二人の手にはコメットから貰った短冊があり、どちらもまだ何も書いていない。ソラリスはレイジが何を書くのか、そればっかりが気になっている。
「ソラリスは? なんて書くんだ」
「え?! そうだなぁ、まだ考えてないかな」
「はは、一緒だな」
そんな会話を交わしていると、アイリスとフラムがこちらの手を掴んできた。どうしたのかと視線を向ければ、家の中を指さしている。
「おねがいごとかいてないのー?」
「えんぴつ、貸すよ?」
こっちこっちと引っ張られると、ソラリスはイグニスの方へ視線を向けた。彼が構わないと頷いたのを見て、ソラリスはレイジと家の中へ入った。子供たちに筆記用具を貸して貰うと、ソラリスとレイジは二人分の視線を受けながら内容に悩み出した。正直そんなに見られると書きづらいというのが本音だが、レイジは書き終わったようで双子に囲まれる。
「の、いい──? なんてかいてあるの?」
「仲のいい人の願いが叶いますように」
「なかのいい人ってだれー?」
「うーん、内緒かな」
子供たちをからかっているのかそう言って笑うレイジを見て、ソラリスは微笑む。だれだれ攻撃を食らっているレイジをひとまず置いておいて、ソラリスも願い事を書くとすぐに立ち上がった。
「さて、飾ってこようか」
「なんて書いたか、見せてくれないのか?」
「ふふっ、内緒かな」
レイジを真似てそう言えば、彼はきょとんとしてから可笑しそうに笑った。そのまま家から出ると、談笑していたロザリエ達の方へ向かう。レイジは適当な場所に括りつけたが、ソラリスはどうしようかとその場で笹を見上げていた。確か高ければ高いほど願いが叶いやすいんじゃなかったか。そんな出処不明のジンクスを思い出していた。
「どうかしたか?」
「あ、あの……できるだけ高いところに括りたくて」
棒立ちに心配したコメットが声をかけてくれたので、ソラリスは困ったように笑いながらそう答えた。聞けば高いところに飾ってあるものは脚立を使って括りつけたらしい。だが、コメットはソラリスから短冊を受け取ると、イグニスに手招きをした。
「イグニス! 肩車!」
「あ? なんで──ああ、なるほどな」
急に話を振られて不思議がっていたイグニスだったが、恥ずかしそうなソラリスとイキイキして短冊を持っているコメットを見て状況を察したようだった。コメットに近づくと、慣れたように抱えてから肩に乗せる。そしてコメットは腕を伸ばしてなるべく高いところにソラリスの短冊を括りつけた。
「よし、これでいいか?」
「ありがとうございます! えへへっ……」
「ままだけずるーい!」
「じゃあ交代な!」
「おい」
肩車を羨ましがった子供たちにコートを引かれ、イグニスはコメットを下ろすとまた相手をし始めた。そんな様子を眺めていると、レイジはソラリスの短冊が飾られている方を見上げた。
「なんて書いたか分からないが……叶うといいな」
「ありがとう。レイジ君のお願いも叶うといいね!」
「ああ」
暫く短冊を眺めていると、急に小雨が降り出した。驚いて鼻に落ちた雫を拭えば、レイジは空を見上げている。
「確か七夕の雨は織姫と彦星が再開して涙を流している……だったかな」
「そうなんだ。そう思うと、降られても悪い気分じゃないね」
少しすれば雨は止みそうで、レイジもソラリスもその場から動こうとはしなかった。年に一度しか会えないというのは、とても辛いことだろう。しかし思いが通じているだけ自分よりマシかもしれない、ソラリスはそう思った。そして──レイジの方へ手を伸ばす。
「ソラリス」
「は、はい?! 別に何も──」
「雨、止んだみたいだな」
名を呼ばれすぐに手を引っこめたソラリスは、レイジの言葉にブンブンと首を縦に振って頷いた。危うく手を握ろうとするところだった、ソラリスはほっとして息を吐いた。
すると──逆にレイジがこちらに手を伸ばし、ソラリスの頬に触れた。驚いて肩を跳ねさせれば、レイジは優しい顔で頬を親指で撫でてくる。
「濡れてる」
「────えと、その……へぷしゅっ!」
ソラリスがくしゃみをすると、レイジは心配そうにソラリスの腕をさすった。なんだが一瞬知らない顔をしなかったか。ソラリスはそう思ってレイジの方を確認するが、いつも通りの彼だった。
「ロザリエの持ってきたゼリー食おうぜ。みんな集合!」
「わーい!」
コメットに手招きされ、食べ物の話にまっさきに飛びついたロザリエに続き、ソラリスもレイジと共に室内へ向かった。最後に笹の方を振り返ると、飾ってもらったオレンジ色の短冊が風を受けて揺れていた。
[必ず彼を振り向かせる]
決意の願いは空に届いただろうか。
どちらにせよ、ソラリスの想いは変わらないだろう。
企画 叙唱されるもの 短編まとめ アクア @akua_yuu
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