2024年4月24日「これはアレね、アカン感じってやつよ!」
「これはアレね、アカン感じってやつよ!」
紗奈は姫奈と一緒にベッドの上でのっぺりと横になりながらそう言った。
「うん、どう見ても疲れ切っているね」
比較的、木曜日にぐったりしていることが多いけど、今週は水曜日にぐったりしている。
そうなると書いたりすることも一苦労らしい。
脳みそが沸騰したような感じでまったく頭が働かないそうだ。
それでももきゅもきゅは木曜日付近に更新される……終わっているはずなのに。
紗奈曰く、もきゅもきゅは別物らしい。
「お師匠様の話は書かないの?
もうじき最終回なんだよね?」
紗奈と姫奈の頭を同時に撫でながら尋ねる。
「1日1行か2行は書いているからきっとなんとかなるわ、多分、きっと……」
うん、まあ、疲れ切っている紗奈が無理しなければそれでいいけど。
程なくして、姫奈がすぴすぴと寝た。
そっとベビーベッドに移し、紗奈の隣に戻る。
紗奈は無言でヨレヨレと僕に手を伸ばす。
なので、そのまま引き寄せて口を重ねる。
もきゅもきゅ。
「……ふー、癒し。癒しが必要なのよ。
また冬の時期が来たわ。純でラブで優しい話か、テンプレではない独創的でオリジナリティのあるワクワクする話が読みたいのよ」
いつも通りの紗奈だ。
「だんだん暖かくなるよ」
「ふっ……、だけどカクヨム、いえ、ネット小説には避けられない変換期が訪れているわ。
なろう系が勢いを無くし、ついにテンプレ無双転生系が書店から消え始めているわ。
……元々、読まないけど」
一時期はなろう系ばかりだったけど、確かに減っている。
令嬢ものはまだ多いけど。
紗奈はエセ女優のように手を天井に伸ばす。
「この冬の訪れの前に私はどうすべきか?
……とまあ、考えたのだけど、特にこれといってネット小説が変わったからってどうなるものでもないわね。
書籍化とかもないし、私は特に変わらないわ」
まあ、自由に書いている分には、特に関係がないといえばない。
「そんなわけで!」
どういうわけかは別にして、いつも通り僕と紗奈はまた口を重ねた。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ。
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