2024年4月16日「一回脳みそ空っぽになると……」
「一回脳みそ空っぽになると……」
紗奈がいつも通りベッドの上でゴロンと横になりながら、唐突にそう言った。
そこで言葉を止めたのでとりあえず紗奈の隣に座る。
「うん」
するとガシッと腰にしがみついてきながら嘆く。
「どうにもなんないよね〜」
「……まあ、そうかな?」
他に言いようはない。
「なんていうのかしら、夕方になっていくと共に脳内のカロリーが不足してふわぁーとする感じなの」
ふぁーと言われても……なんとなくわかるけど。
そして紗奈は僕にしがみついたまま、スマホでカクヨムを見る。
「こんなときは何か物語を吸収したいのだけど、お気に入りの作品の更新の隙間なのでなにもないのよ〜」
紗奈はグリグリと僕のお腹に顔を埋める。
「あー、いつもの谷間時期なんだね」
「ほんとはさぁ〜、あと数話で終わるお師匠様の話を書くべきなんだけど、ふぁ〜としてるから頭が働かなくて書けないの。
ただでさえ大事なクライマックスだしー」
木曜日ではないが、すでに紗奈はふらふら状態らしい。
「うんうん」
とりあえず紗奈の頭を撫でておく。
すると。
「癒やせー」
そう言いながら紗奈が僕の身体をよじ登って押し倒そうとするので、そのまましっかりと抱きしめる。
お互いにしがみつくように抱きしめ合う感じになったので、そのまま口を重ねておいた。
もっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅもっきゅ……。
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